物事に取り組むときに自身の中にそれに向き合う必然があるかという事はかなり重要なことだと思います。
絵を描く、写真を撮る、・・・・。

私の場合は「楽しいからいいじゃないか」というところに、既にハードルをうんと押し下げてしまっていますから、あまり悩みもしないのですけれど、楽しいから描くということ以上に作品を昇華させていこうとすれば、事はそれでは収まらないのでしょう。

洋画を学ばれた中でどうもこのままでいいのだろうかという問題意識が芽生えて・・・・。

いろいろ紆余曲折を経験されてきたのだそうですが、その間にどん欲に経験したこと学んだことが集積した作品になっていると感じました。
殊にモノづくりにかかわる人たちとの出会いが大きく影響したようです。

干菓子の型を活かしたり、左官の壁塗りの技術を持ち込んだり・・・・。
それらがただ思いつき、アイディアの新奇さのままに集められているのではなくてその絵の中に有機的に意味をなして集合しようとしている、そういう絵だと思いました。

今回の個展で、様々な人の言葉を聞いて「自分がしていること、しようとしていることは、やっていっていいことなんだということがはっきりしてきた。」とおっしゃっていました。
個展で自分の先品を敢えて世間に露わにするということで、そういうことが確認でき又修正していくことができるんだと思います。
芸術上の作品も世の人々とのコミュニケーションのツールだという大切な面が
あるのだと思います。
これからの作品にも大いに期待したいと思いました。
- 2017/06/17(土) 00:00:11|
- 絵画
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