リハーサルですから、曲のすべてを通して演奏することはなくて、前の演奏会で気になっているところを再確認したり、調整したりという事です。

で、一旦演奏を止めて、こうかな、それとも・・・・と弾きなおされるのですが、そのたびに音・調べの色が変わります。
ぐんと生き生きしていきます。
「気持ちとしてひっかかったところをやり直すのですから、そうですね、変わりますね。」

私よりずっと若い世代ですから・・・いわば脂の乗り切った、それでいてまだ全然枯れない・・・・人生の実りの時期です。
聞いていて実に気持ちがいいです。
その演奏への取り組みを撮れるというのはとてもうれしい機会です。

本番は又一挙に高揚して世界が変わります。
濃密で充実しています。
ガブリエル・フォーレの「この曲のコード進行は訳が分からない。とても解釈が難しい。」とおっしゃっていた曲も、まさに薬籠中に納めてどこにも破たんの無い演奏に・・・私には…聞こえました。
本番を聞くときに席から外光の漏れ入るのを目に味わいながら音に身を浸していると、この上なく幸福な感じがしました。
音楽・音楽家ってすごいですね。

まあ、アーノルド・ニューマンの写真を見ましたから「写真・写真家だってすごいんだぞ。」と・・・・自分の功績じゃないけれど・・・・・そして誰に向かっていうのかもわからないけれど・・・・、何か言ってみたい気がしました。

私はこの会場をごくごく最近知ったわけですが、今年の11月には閉めてしまうのだそうです。
様々な演奏家の発表の場であり、学びの場であり、そしてネットワークの核の一つであったこの会場=「音楽空間ネイヴ」との、できたばかりで、間もなく失われてしまうご縁ですが、貴重な体験になりそうです。
この会場を主宰されているピアニストが私の高校の同窓だというところから生まれた縁です。

11月19日に、その主宰され来た方を慰労する会を開いて、関係する演奏家たちが集まってオーケストラをするんだそうです。
おいでになりませんか?と若いファゴット奏者さんに誘っていただきました。
このファゴット奏者の写真も先日の個展に飾らせていただいています。


今日は個展4日目です。
もう半分が過ぎてしまいました。あんなに苦労して準備したのに何かとても惜しい気がします。
ただまあおおむね好評で「これがいい。「私はこの写真が。」と言っていただけるのはうれしいことで、たくさんの人が「これが」と言っていただく写真もあれば、ようやく目にとめてくれてうれしいなあというものもあります。
昨日はなぜか画家の方が多くて、しかも続けての来場で不思議な感じでした。画家の方たちに評価を聞きたいと思っていましたが、これがまあまあ好評でうれしく思いました。写真を撮る方たちの評価にも耳を傾けたいと思うのですが、あまり具体的なことをいってくれる人はいないし、そもそも写真の人が見に来る数は本当に少ないです。これがいつも不思議で不満な点です。
絵や陶芸や或は音楽の人たちとの交流の方がよほど有益ですから、特に期待してはいないとはいえ、写真の中に、あるいはそのジャンルごとにつながりや関心が閉塞している様な感じがして、どうも残念でなりません。そう言う点から以前から写真の発展性をあまり感じられないのです。
そして旧職の同僚も来てくれました。
フリーライターをされている方が立ち寄られて何か音楽関係の写真に関心があるとのことで、「また仕事上で連絡を差し上げるかも…。」なんて言っておられました。が「私はプロではないので・・・・。」とは説明しておきました。つまりお金のやり取りの無いところで撮るのが私のスタンスなんだと。でもそれを承知の上で何か御用があるような雰囲気でしたので「私はワクワクする楽しいことは好きなので、そういう事ならお話を伺います。」とお答えしておきました。
何か面白いことに誘っていただけるのでしょうか。
ちょっと期待してしまいますね。
今回の特徴は何しろお一人お一人との対話が長い。
ウィークデーですから若い方の来場は望みにくいのですが以前路上で演奏していたグループのお二人が来てくれました。うれしかったですね。また新たなつながりができそうです。
さて今日はどのようなドラマがあるでしょうか。
- 2017/05/26(金) 00:00:25|
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