伴貞良というプロカメラマンが「被写体依存度」という言葉を使って話しておられる。
写真の成否は被写体のいかんに60~70%依存するのだという論です。
「写真は結局、被写体を撮っているもので・・・。」と。
カメラの性能や撮り方の技術的なことに傾き過ぎる傾向に対して・・・・この方は元来、光学的・工学的知見が豊かで、機材についての知識・経験も豊富だとお見受けします・・・・・少々警鐘を鳴らしているのだと思います。

私自身は被写体依存度は70~80%だと言ってきました。自分の技術や知識が担う部分が30%もあるなんてとても言えないし、せめて20%くらいはあってほしいという思いからついこういう数字が出ます。
伴氏はご自身の知識や技術の裏付けもあり、彼の講習を受ける人もいずれそうであってほしいという思いもあってでしょう、それで30~40%は主体的な要因が占めると言われているのだろうと思います。
ごもっともだと思います。

人物の場合もその人自身に魅力がなければ・・・・言うまでもないのですが容貌が美しいとかスタイルがいいとかいうことに限りませんね。・・・・・ 見る人を惹きつけるものにはなりません。
ですからまずそういう方たちお会いできなければ話が始まりません。
それで、結局写真になると、その人に対してどんな風に魅力を感じたのかという撮る側の価値観や感性が出てしまいます。

職業的に・・・殊に宣材として写真を撮る場合にはクライアントの要望に応えるのですし、モデルは与えられたものとして存在します。それで自身の好悪に関係なしにその要求に自身の知識や技術を総動員してより完璧に答えるてんに醍醐味を感じるのだろうと思います。
そこが私のような愛好家とはフィールドが違うということになるでしょう。

ですから私のようなものはもっともっと何を撮りたいのか、どうしてとるのかということについてこだわる方がいいと思うのです。
むろん写真より写真機の方が好きだという方もいらっしゃるので、それはそれということですが、

- 2017/05/08(月) 00:00:16|
- 人物
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0