「ここから始まった」・・・・というとちょっと違うのですが。
私が普段自己紹介に使っているカードに印刷しているのがかつてこの場所で撮った写真なんです。
それはたくさんの方から好評をいただいている写真で、自分の残された時間のうちにこれを越える写真が撮れるだろうかと「自画自賛」もしている、出会いがしらのホームラン的なものです。
つまり、有り体に言えば「まぐれ」だったわけなのです。
けれどその写真が私の自信のもとにもなっていたのでした。
「一度あることは二度ある」って言い聞かせてですね。
それで、夢よもう一度ではないのですが、それとは別の、またある意味で上書きできる写真を撮りたいと思って・・・・。

ここはうれしいことに写真を撮れるのです。
館の雰囲気を壊さないように、周囲に気を配りながら・・・・・密やかに。

実はここである人に踊ってもらって撮りたいとも思っていたのです。
そういうイメージを掻き立てる壁画とロビーの広さが魅力です。そしてこの優れたデザインの椅子たち。
単純さの組み合わせです。
ただ、動かすことはできませんが。

ああ、レフ板がほしいなあ!
そして助手が。

欧米やラテンアメリカなどには魅力的な壁画が町中にあります。
日本の街並みにはそぐわないのでしょうか。それとも画家たちの問題?国民性? 確かに待ったイラナ壁面を日本の文化は好みません。それに建物の内部ではなしに外に向けて狩野永徳なんてものはありませんしね。(雨の関係もあるのでしょう)
それとは別に、街の景観を作るという点で、現代の日本は積極的にも消極的にも「意志」を感じにくいです。成り行き任せか、野放図なやりたい放題。

いえいえ、それは京都に限った話でしょう、・・・・・・・多分。

私は大雑把な要求をしますが、そこから少しずつこの人が提案をしてくれます。椅子に掛けていたのがいつの間にか床へと降ります。それもこの人の提案です。
私はそれを掬いとっていくのです。

今日はメーデーです。
先日あるところに行ったらデモ行進に出くわしました。それが連合系のメーデーの行進だったのです。
原発関連企業に働いているために「原発被害は甚大で多くの人々に耐えがたい被害を与えているし、今後の危険も承知しているけれど」背に腹は代えられないから反対できない組合によって民進党の手足が縛られています。そうなると軍需産業の労働者たちは「戦争もやむを得ない。むしろ武器は必要。戦争が起こってくれれば。」ということになるのでしょうか。
労働組合が目先の利益にとらわれてしまえば、もはや歴史的使命は到底果たせません。社会的にも単なる利益団体圧力団体以上のものではなくなり、彼らがもしストライキなどをすれば「単に彼らのエゴ」の追求としか受け取られません。労働組合をそういうものに貶め、時に揮毫内労務対策部に堕落させた連合流の罪は重いと私は思っています。
ところで東芝などの企業が経営戦略を誤ったり違法な経営を行ったりしたときに株主の利益を損なったことや「社会にご迷惑とご心配をかけた」ことを侘びはしても、その後首切りや賃下げで後始末のしわ寄せをされる労働者にどれだけ切実でまごころからの謝罪があるのか。ほとんどそういう声を聞かない。身内の事だからという人がいるかもしれないが、私はそこに根本的な考え方のマヒがあると思っている。企業の社会的責任は働く人の生活を支えていくという最も大事な点を忘れてはならない。社会にあて生産の場は富を生み出し人々の生活の様に堪えることであり、またその活動を通じて働く人々に労働の機会を作り出し、生活を全うさせるものでなければならない。
企業の私的な利益追求の側面ばかりが強調されてよい時代は十の昔に終わてちなくてはならないのだが、わが国ではそうではない。むき出しの欲望の追求がまかり通っていて、経済活動が「経世済民」からとてつもなくかい離している。
それがそういう事にならないために労働組合があり、憲法は労働者の団結権その他を認めている。それを企業が陰に陽に排斥し懐柔している現状を労働者も含めて容認しているのが現状で、すっかり資本の論理を人々が内面化してしまっている。
それでそのことが憲法に違反しているということなど口にしようものならこの日本国憲法下に置いて社会的に「いじめ」に遭うのが現実だ。
戦争法が憲法を無視してまかり通り、共謀罪が今また憲法を足蹴にしようとしている。労働の場ですっかり憲法の無力化を経験している人々は、そのこと自体に最早、異議さえ唱えられないほどになっている。
企業のご機嫌を損ねるようなメーデーの取り組みを自粛する連合では勤労諸階層、庶民の生活を守れない。
だが、かつて総評が「アヒルがガチョウに」なったように現実は再び連合を変貌させずにはおかないだろうし、いまそこここにその兆しが確実に見えていると、私はそう思っている。
今日は「メーデー」の日だ。
- 2017/05/01(月) 00:00:15|
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