京都文化博物館を会場にして開かれたKYOTO ART VILLAGE(京都アートビレッジ)でお会いしました。
アートビレッジのHPでは「普段アートに接する機会の少ない一般の方たちにも気軽にアートに触れてもらい、アートを身近に感じてもらうことを目的とするアートイベントです。
最大の魅力は、アーティスト本人と直接触れ合える」ということ。
アーティストとの交流を深め、アートの魅力を肌で感じて下さい。」と書かれていてその趣旨はとても魅力的に感じます。
ところが年々発展するかと言えば、どうもそういう感じはなくて出店者もお客さんも減少傾向のようです。
どうも企画倒れになっているようで残念な感じです。
それでも会場の中心、核となっている旧日本銀行京都支店で現在は文化博物館の別館となっているレンガ造りの建物では各分野からの推薦作家ブースがあって、一定の高いレベルを示しています。
そしてそれに劣らない力作も集結しているのがこの企画の特徴です。
そこにシルバーアクセサリーのモジョイさんを見つけました。

並べられている作品の中に「クラッシュ」つまりいったん成形したのちにある温度で熱して破壊したものを再構成するという手法で作られたものを見つけました。
それは単に復元するというのではなくて壊れた部分の偶然性を生かして新たな段階に止揚しようとするものです。

「偶然と必然」という言葉がこの人の口から幾度も聞かれました。
この言葉は、私が普段写真を考えるときに意識するモノでもありましたから、彼の話に耳を傾けました。

徹底的に精度を上げた磨きの追求などによって新たに生まれた「これでいいんだろうか」という気持ちが、100%の技を越えることを求めたのでしょうか。

はじめっから主体性を放棄して偶然に任せるというのは芸術でもモノ作りでも、早晩行き詰ると私は思っているし、芸術としての価値も希薄だと思うのです。
「偶然と必然」「意識と無意識」・・・・難しい言葉が並びますが、避けては通れないようにも思います。

ただ、思考としてそういう難しいテーマをいくら深めても制作者としては「結局、モノ(作品)として現出させないと、意味がないからなあ。」ということを深く自覚されています。
そこはまったく同感です。
殊に私の寝ぼけ談義は、です。
- 2017/04/16(日) 00:00:31|
- 装身具
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