日差しのある場所ではいくらか春めいた暖かさを感じるようになったころでしたが、さすがに陰になるところは寒く冷たい。
そんな日の橋の下でサックス鵜の練習をしている若者がいました。

とても良い音を出しています。実力者ですね。
以前同じようにこの辺りでサックスを練習している学生がいましたが、彼の仲間でしょうか。

話を聞いてみると、その彼はこの人の後輩らしいのです。
どちらも学生としては相当な吹き手だとおもいます。

「こんなに寒いところで吹かなても、もっと日差しの中に行ったら?」
「ええ、そう思って移動をしようとしていたところなんです。」
「じゃあ、移動先までついていくから撮らせてもらえるかなあ?」
「ええ、それはいいんですけど・・・・。」
「・・?・・・」

出来ればベンチのあるところに移りたいのだそうですが、そこには先客がいるようで、別に思いつくところも「音がうるさいと言われやすいところなんで・・・・行くところが・・・・。」
大阪から来て吹いている人たちと話すと「京都はまだましですよ。いくらか柔軟に受け入れてくれるから。大阪じゃあ吹くところがない。すぐ警察に通報されるし実際、警察が来る・・・。」という事を聞きます。

もう指先も冷たくなっているんじゃないでしょうか。
金属の楽器は冷たいでしょうしね。

ファミレスなどのお店や施設に流れている音楽、騒音には実に無頓着というか、悪趣味ともいえる世間の空気ですが、対岸から聞こえる程度でも、誰かが楽しんでいるこういう音にはとても攻撃的な反応があちこちで散見されます。
病院や学校の周辺で高らかに吹かれたらそれは困るでしょうし、静かな環境を大切にしたい人がいることも当然ですね。私などもどちらかというとそういう種類の人間です。
でも保育園や小学校の子供たちの喧騒や音楽の練習の音が「窓を開ければ時に風邪に乗って聞こえてくる」ぐらいでも神経質に「やめろ!」という空気が濃厚になってきているのを感じます。
この人などはとても細やかに周囲に配慮して吹いています。
こういう活動を含みこんだ街づくりができないのかなあとついため息をついてしまいます。
- 2017/04/01(土) 00:00:54|
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