明るい暖かな日でしたから、ここを選ぶことができました。
人通りが少なくないところですから、この人も安心です。

小さな隧道ですから光も届きますし、ここは写真を趣味にしている人たちがよく撮るところでもあります。
写真はなんといっても「光画」とも言われるものですから、こうして光の効果を上げやすい場所はありがたいですね。

ポートレートを撮っているプロの方で、もっぱら135ミリのレンズをつかい、それも開放でしか使わないという方がおられます。
ずいぶんと潔い判断だなあと思います。 が、私にとっては135ミリは少々被写体の人との距離が遠すぎますし背景を圧縮しすぎて窮屈です。
でもそれだからこそ劇的な画面を作れるという事もあるのですから、そこを追究し掘り下げてこそ自分の世界を生み出せるのかなと思います。

その人は「単焦点レンズ」を使うのが原則だと言われていました。開放f値が小さいからです。
つまりは明るい大口径レンズという事ですね。
私も、今日のように被写体の方との撮影上での関係が安定している時や、ロケーションを自分で選択できる場合にはやはり単焦点レンズを使いたいです。
開放F値が1.2とか1.4の。
最近はカメラで選択できるISO値がとても高くなって、それでもうF値は大きくても(レンズの明るさはそれほどでなくても)「写る」ので、大口径レンズは高価だし重いしということで各カメラメーカーはレンズ生産にも熱心でないような気配を感じます。
重いレンズはAFのために動かすうえでも負担が大きいですからね。
動くものを撮りたい人たちが、AFの駆動も速く速くと急き立てますしね。
それはあくまでそういう分野の方々の要求、願いなのであって、それがすべてではないのに、競いう合うように速くしています。
そのあおりを食って鏡胴が軽いプラスチックになっていくので、MFのリングのタッチが実にがさつで精度感・節度感の無いものになっています。

こういう人物写真を撮っていると人物の顔や体を柔らかくカーブする立体感をもって再現できるレンズやカメラの演算システムがほしいのです。が、そういうことはほとんど話題にならず高精細、高感度、高速などの事ばかりが話題になります。
メーカーもそういう声に押されて?開発の流れはそちらに・・。
というか技術陣の「技術的に今『売り』にできること」の方に流されているような気がしますね。つまりはメーカーの都合かな。
でも、写真はそういうものでだけではないので、もう少しゆったり大きく構えて多様に開発してほしいものと思います。

写真文化の担い手として・・・という事ですかね。
- 2017/03/05(日) 00:00:37|
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