仕事についていたころは定例の飲み会以外に私的・個人的に外に飲みに行くことはまれでした。
友達がいなかったんですね。
それに「お金を使って遊ぶ」ことに抵抗感があったのです。
多分ケチなんです。
それが秋山小兵衛と同様、還暦を迎えて少々宗旨替えをしているのです。

年金生活者となった今になっての宗旨替えに、妻は「お金は大丈夫なの?」と言って、ひそかに財布に・・・・さくらさんのように・・・・何枚か補給してくれる、というようなことはなくて、死ぬまでにお金が足りなくなるんじゃないかと心配するのです。
ごもっともです。
「金の切れ目が今生との切れ目~」なんてかっこつけて言っている場合じゃないのです。

かつてが「蟻」の生活だったのならば十分な蓄えもあるのでしょうから、「今こそキリギリス君のように人生を楽しむのだ!」と言ってもいいのでしょうが、そうでないから困るのですね。
昔は蝶のようにひらひらとぼんやりぼ~っと春風に乗って遊び、今は「キリギリス君のように遊ぶんだ」と宗旨替えをしては身の破滅です。

もし私が「俸給生活者」でなかったならば、私はとっくの昔に破滅していたんじゃないかなと思います。
ただ、秋山小兵衛と同様、その宗旨替えと同じくして人生の味わい方が幾分変わるのですね。すると世界も多少見え方が違ってきます。
その宗旨替えの小さな旗揚げの標が「蒼樹」という名前・・・だったのではないかと今にしてみれば思います。

その宗旨替えの具体的現れの一つが「この頃よく飲みに出るね。」という妻の言葉となるわけなのです。
このお店の大将は英語をよくします。中国語も少し。それがネット上で知られて外国人客が多いのです。
隣から飛び込んでくる英会話についつい耳がダンボになるのです。
海外からのお客さんはこうした情報をよく調べてこんな小さなお店にも入るのですね。私の外国旅行とは雲泥の差です。偉いなあ-。
大将も偉い。
でもそれが現代のあたりまえの一断面なんですね。
そういうことを知ることができるのも宗旨変えの成果なんだあ~っ・・・・・と言い訳している今日この頃です。
- 2017/01/20(金) 00:00:57|
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