高倉通の姉小路と三条通の間に京都文化博物館があります。最近リニューアルオープンして企画に熱が入っています。
その真向いに「ギャラリー高倉」があります。古いギャラリーではありません。
このギャラリで東京八王子の和田隆彦氏が「鉄の仕事・銅の仕事」という個展をされました。
金属の鍛造による工芸品です。
どちらかというと・・いえ大半が・・和風、京都風の色や形に囲まれた生活をしていると神戸などに見られる洋風のセンスに出会いたくなります。和田氏の作品にはその洋風なテイストがあります。

当初手狭な工房で最小限の機械と道具で作品作りを初めて、次第に大型機械を導入し、30年後のいまでは大きく作品づくりの可能性を広げ、ますます製作意欲を高めている氏の熱意あふれる話を聞けました。

フォルムとしては木や竹でできても照明器具をつるしたり椅子の脚としての強度を得るにはやはり鉄でなければなりません。また鍛造ですから表面がつるつるでない魅力があります。それ自体の存在感も魅力です。小さなものでも重量感があります。

素材の重さをデザインが昇華していますから重量のある存在感と軽快感が喧嘩することなく統一しています。
イスの座面などの木部は知人の木工作家にお願いしているのだそうですが、これも見事にマッチしています。

家の門扉などの大型の製作物も写真で見せていただきましたが、私の故郷・磐田のお客さんのために度々通っているのだと聞いてますます親近感を感じました。
和田氏のザンスカール工房は東京の八王子にあるのですが静岡の磐田からの注文に応じ、こうして京都で個展を開く。実力のある方はすごいですね。
- 2011/09/25(日) 00:04:26|
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