素敵な人たちと

素敵な人たちと一緒に素敵な写真を撮ります。 なお写真のコピーはご遠慮ください。

素敵な人たちと   by 蒼樹   和ろうそく職人

日本で、ろうそくを使うという事をイメージすると、多くは仏事・・・それとも台風などの際に停電になってしまったときの非常用灯火。

それから誕生祝のケーキの上に立つろうそく。それくらいでしょうか。むろん、日常生活の中で、例えばディナーの食卓の上などにもっともっとろうそくを使ってる方もおられるでしょうが・・・・。


洋蝋燭が石油由来のパラフィンを材料として使うのと異なり、和ろうそくでは、元来、櫨の実など植物由来の材料で作られます。
芯も洋蝋燭が糸なのに比べて和ろうそくではイグサなどを芯としていてやや太いという特徴があるようです。

和ろうそくも次第に需要が減ってきていますが、絵を入れたものが海外の人に好まれたり、煤が少なくて周囲を汚すことが少ない、あるいは微妙の炎が揺らいぐことで醸し出す雰囲気が好まれて、新たな需要があるようです。

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 ここではろうそくに赤い顔料を溶いた蝋をコーティングしています。
 仏事に疎い私は、「赤い蝋燭?・・・・どんな時に使うのだろう?」

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 「例えば、真宗系では七回忌の時に使いますね。」
 「供養にですか?」
 「それもあると思うけれど、先代が亡くなって、その後七回忌を迎えることができるまで、その家(一族)が継続しているという事をいわう意味もあるようですよ。
 宗祖の生誕を祝う時などにも使われていますね。」
 のだそうだ。

 なるほど。

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 「愛別離苦」    人はこの苦しみを避けることができない。 どうしてもそれと正面せざるを得ない。
 であるのならばなんとかしてこれを和らげたり、挫けないで済むことを考えなくてはならない。

 これまで、人類の先達は、そういうことについて我々に知恵を残してきた。

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 初七日にはじまる供養の仕来りもまたその一つと言えなくもないと思う。
 ただそこに坊主が多額のお布施を懐にし、お経を呪文化して大衆をけむに巻くシステムはまた別だと思うが。

 私は墓も無用だとする主義だが、そういうものがなくては心を鎮めきれない人がいることもまた事実だとは思う。そういうことを合理主義だけで説得することは・・・・心理、心情において・・・・難しい。

 赤い顔料を溶かしたこの蝋は、大体60度くらいに保たれているそうで
 「温度が低ければうまく流れないし、高ければ薄すぎるし、時に形がゆがんでしまう。 京都の夏は暑いから、三代ほど前までは夏には作らなかったと聞いている。今はエアコンがあるからねぇ。それでも温度管理は難しい。」

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 蝋燭をさした竹ひごを上手に回転させて皮膜の厚さを均一にしている。

 そして赤い蝋をかけて、それが芯にまで付着しないように巧みに、余分な蝋を滴り落としている。

 当たり前の事だろうが、それをうっかりすれば気づかないほど自然にしている。

 ただかけ流せば色はつくのだろうと言う様な素人考えは、この表情を見れば一挙に引っ込む。

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 普段の工房ではガスを使って蝋を温めているのだそうだが、ここでは防火対策上ガスは使えない。
 
 
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 「よく一日に何本くらい作るのかと聞かれるが、ろうそくの太さにもよるしね・・・・。
 和ろうそくの良さを少しでも知ってほしいし、・・・・。」
 快く撮影を許していただいた。

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  1. 2016/05/15(日) 00:00:23|
  2. 伝統工芸
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Author:soujyu2
 人はいろいろな場所で様々な思いを抱いて頑張っています。そんな人々の素敵な表情を追いかけてみようと思います。
 「素敵な人たちと」の出会いが私をワクワクさせます。

People hold various thoughts and are doing their best at various places.
I think that I will pursue such people's great expression.
Encounter of "nice people"
excites me.


 大変恐縮ですが、無理をお願いして撮らせていただいている写真です。ご本人のためにも無断でのコピー、転載は固くお断りします。

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