扇子を作られています。
扇子作りもまたたくさんの分業で成り立っています

最終工程です。

2枚の洋紙の間に和紙をはさんで張り合わせたものが、蛇腹におられています。
「わしは二枚に割ける性質があるから、それを利用してその間に薄く削った竹を差し入れていくのがわしらに仕事・・・」だそうです。
竹は、おっしゃる通り薄く削られていますし幅も細いです。
それをわずかな和紙の隙間に順に差し入れていくのは「辛抱強さと集中力」を要すると思います。
私が一番不得意とするところです。

丈の長さはそろっているのですから、そのうちの一本を差し入れるときに他のものが邪魔になるのではないかとそれを思うだけで、私にはダメですね。
竹は鉄分などで色付けされているのだそうです。

先ほどまで、しっかり者の奥さんの話で盛り上がっていました。
なんでも作業場を移すのに郊外ではなくて商店街の真ん中に場所を選んだというのです。 奥さんが。

商店街は隣近所も豆腐屋だ、なんだと朝早かったり音を出したりするから、お互いさまで、案外周囲を木にせず仕事ができるんだ。
仕上げに扇子を木の台の上で拍子木のようなものでたたくのですが、それが案外に遠くまで響くのだそうです。
建物の構造材を伝わって音が響くようです。
「ここでは(コンクリート造りだから)大したことはないが、普通では、床を伝わって・・・・。」

作家のアトリエや職人の工房は立地がますます難しくなています。多くは郊外へ郊外へとその場所を探して移っていきますが、逆転の発想でしたね。
「かみさんにはよく分かっていたらしいよ。」と自慢げです。
仲がよさそうです。
- 2016/03/16(水) 00:00:34|
- 伝統工芸
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檜扇も作られるんでしょうか?
骨格だけのを見せて頂いたことがあって、工程が分かれるとそのときしりました。
- 2016/03/16(水) 18:00:35 |
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- hippopn #-
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コメントありがとうございます。
> 檜扇も作られるんでしょうか?
この場でのお話ではそういうことが話題になりませんでしたので、残念ながらわかりません。
私自身に知識がないだけではなくて、公開の実演の場ですので、本来の工房ではないためにお仕事の全体はよく分かりません。
扇子にご興味があるのですね。
- 2016/03/16(水) 22:04:59 |
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- soujyu2 #-
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