3月の19日から4月の10日まで「高瀬川・ききみず1日茶会」が京都高瀬川仏光寺を中心に開かれます。
中には「達人夜話『哲学者[デカルト]とと王女の対話』などというデカルト研究者のお話も企画される一方で闘茶などの日もあります。
その中に4月の8日から10日まで、高瀬川・四季AIRというギャラリーで私のミニ個展と「川床撮影会」も開かれます。
写真を撮るしか芸のない私を憐れんで主催者の一人でギャラリーのオーナーが「二胡の奏者で楠田さんという方がおられるのだが、コラボしてみないか。」と結び付けてくれました。
既にこのブログにも幾たびか登場してくれている若い染織作家が作品をワンピース仕立てにして展示してくれる一方、アクセサリー作家さんが私の写真に合わせたご自身の新作アクセサリーを展示してくれます。
私自身は「にぎやかし」くらいのつもりなのですが、企画は次第に楽しく膨らんできています。
それで、当日、高瀬川の流れに二胡の音を響かせていただけるのがこの方です。既に全国で活躍をされている二胡奏者の楠田さんです。

打ち合わせのためにギャラリーのオーナーのMさんと楠田さんと三人で食事をしたのですが、その食事の後で「二胡をお持ちなんですね。弾いていただけませんか。」というMさんの持ち前の押しの力で、弾いていただけることになりました。
楠田さんは全く出し惜しみなく「では。」とおっしゃって弾いてくれました。

背後にこのお店のマスターと奥さんが映っていますが、このマスターも「ききみずガーデン」に積極的にご協力いただいている方です。
そして二胡の演奏をとても歓迎し喜んでいただけました。
曲は、私たちの世代を意識して「蘇州夜曲」

洋楽とは違う間合い(リズム)の取り方に中国的な情緒を深く感じます。
時間を自由に伸び縮みさせるのですね。
そして一音一音も一つの音符を規格通りの音で埋めていくのではないのです。
とても身体的な演奏だと感じました。

3年前に中国で仕事をした時にある学生が我々の宿舎の食堂に来て、二胡をひいてくれましたが、その時を思い出し中国のにおいや人の笑顔とともに懐かしく思いました。
柳の垂れた枝が、ようやく萌え出た薄い緑の葉をつけて緩やかにな風になびくような、ゆらゆらと流れる大きな川の岸にいるようなそんな音の流れです。

この方の師匠に当たる人は比較的若くして亡くなった中国の方だそうです。
4月9日には、高瀬川・四季AIRでこの人のミニコンサートを開かれます。夕方から演奏が始まりその後楽しく交歓会が開かれる予定なのですが、それに先立って高瀬川の流れの中にしつらえられた床の上で、爛漫の桜を背景に幾度か弾いていただけることになりました。
写真展への「客寄せ」のお役割をしていただくようで大変恐縮なのですが、「当日は、桜が散っていたとしても、音で高瀬川に花を添えられるよう楽しみながら演奏したいです。
蒼樹さんとコラボですね。道行く人が春のひととき、笑顔の時間を過ごせるような流れをつくれたならと」おっしゃっていただけて実に光栄です。

「音の聞こえる写真」とはよく言われますが、何度撮っても難しいですね。
それでもシャッター音を遠慮せずに撮れる機会はめったにないので、とてもありがたいことでした。
- 2016/03/09(水) 00:00:07|
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