学年末になると各芸術系大学の卒業・進級制作展が開かれます。
狭い範囲に京都市立芸術大学、京都造形芸術大学、精華大学、嵯峨芸術大学などがありますから楽しめます。
この時は造形大に出かけました。この大学は通信制も充実しています。
この人には院生の卒業制作作品の展示会場で出会いました。
私がいい作品だなあと近づき、退きして何度も見ていますと、背後に人の気配がしました。
振り返ると微笑みをたたえながらその人は一歩二歩と近づいてきました。
「この作品の作者ですか?」
「はい。」

中国河北省の出身だそうで、中国の大学を卒業していったん就職して後の留学だそうです。
絵の背景の描き方や人物(子供)の伝統を意識した描線が「出来る人だな。」という印象です。

既にお子さんもおられるという事で、その子供の絵を見るとなるほどと思わせます。
絵からの印象の通り、中国の伝統的な絵画手法をしっかりと意識しつつ現代的な展開を試みています。
私は先般奈良で開かれた「中国リアリズムの煌めき」という絵画展で、中国現代画家たちの力を印象深く感じていましたから、この人もそれに続く人なんだろうなあという感想を抱いていたところだったのです。
話していくとその問題意識の高さも感じられます。
会場の環境と今日持ち出したカメラの条件では私には手に負えませんでしたが、こうした人に出会えた記録として残したいと思います。

この時には日本画と油画しか見られていませんでしたから、もう一度足を運ばねばなりません。
それぞれの学生の4年間の集約からいろいろな思いや生活、そして将来などを垣間見られて、とても興味深いので、私はまた出かけるのです。

後日、耳にしたのですが、ある芸術系の雑誌の方が会場に見えていて、その本でこの学校の卒業生から10人を取り上げて紹介する特集に、どうやらこの人の作品が選ばれたようです。
私の鑑賞眼もまんざらではないようです、・…ほんとかな?!
今日(3/7)しか書けないと思うので書きます。
昨日、ブログの写真ジャンル内の人物写真ジャンルでアクセスランキングが2位になりました。
一昨日に3位になった時に、どうしたんだろう、メンテナンスがあったから何か動作不良でもあったのかなあと思っていましたが、その翌日が2位ですからまんざら間違いでもないようです。
おそらく3/8にはまたほぼ定席あたりに戻っていることと思いますので、この機会に皆様にお礼を申し上げておきたいと思います。
どうもありがとうございました。
- 2016/03/08(火) 00:00:25|
- 絵画
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