百万遍の知恩寺手作り市でお会いした方です。
奈良からの出店です。

革でキーホルダーや札入れなどを作られています。
その革に凹凸をつけて動物などの絵を浮き出させてそれに染料で彩色しています。
裏側から鏝用のものを当てて表に膨らみをつけています。

温度が高くても低くてもいけない。そこが肝心だね。
お客さんからペットの犬や猫の絵を預かり、それの似せ絵を描くこともされていますが、見事なものです。
毎日持ち歩くカード入れや財布に描かれているのですから、いつもかわいい大切なペット一緒です。
死んでしまった犬や猫たちの絵を注文される方も少なくないそうです。

モノづくりをされている方が、お客さんが品物に関心を寄せたり目を近づけているときに、よく見せる目、表情です。

こういう方は、作る過程や工夫についてお話を伺うと、実に生き生きとお話をしてくれますし、大概は売り買いを忘れて話してくれます。
写真を撮ったからと言って買えともいわれません。
そのものをよく理解して評価する人に対する独特な遇し方があります。
ですが、売り買いからついに離れようとしない方もいます。そういう人の作品については公平な感想を言う気にもなれませんし、シャッターボタンを繰り返し、押す気にもなれません。
この方はそういう人ではありません。

心をワクワクさせてモノづくりをしている人の写真を撮りたいのだと話すと、快く応じてくれます。そして何枚撮ろうが気にしません。
こちらに都合がよいから評価しようというのではありません。
モノづくりの心で撮影を理解していただけるのです。
それはこの次に登場していただく「型切」の方にも同じことが言えます。

- 2015/12/22(火) 00:00:43|
- 手作り市
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