先日、高校時代の友人が電話をしてきてくれた。
彼はお酒を飲むと時々私のことを思い出してくれて電話で話す。
その日はウイスキーを飲んでいるらしかった。
いつもは彼が研究している郷土史の話や安倍政権を生んでいる日本社会の危うさなどの話が多いのだが、その日はなぜか彼と彼の奥さんとのなれそめの話だった。
今まで聞いたことがなかった。そういうことを話したい気分になるような何かがあったんだろう。
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ある日いつものようにギャラリー巡りをしていて、以前お話もし写真も撮らせてもらったことがある若い絵描きさんにお会いした。
グル-プ展を開いていた。
会場に入ると向こうでも私だと認めて、前に話をした話題についてすぐに話し始めた。
印象深く記憶していてくれたことに驚いた、と同時にうれしくもあった。
このグループ展は高校や大学などで交わりのあった人たちが集まったものだそうで、それぞれなかなかの力作だと思いました。

お二人は高校の時以来のお友達。
右の人が絵を描き、
もう一人は焼き物に取り組んでいる。清水焼きの家に生まれたんだそうだ。

この会場はたいへん暗いので、撮影をお願いしても、うまく撮れそうもないからなあなどと逡巡しながら、それでも魅力的なお二人なので、お願いしてみた。
それでお二人の「芸談」を再現していただいて撮ったのですが・・・。

男性特有のはにかみを交えながら、次第に高校時代の「あの時、色についてやりあったよなあ。」と面白い話をしてくれました。
女性同士のおシャベリの様子も時々観察するのですが、男性同士の会話の雰囲気とはずいぶん違います。
女性同士では「論じる」ことはまれのように感じますが、男性の場合は「論じる」要素が多かれ少なかれ入ってくるようです。
私などは「論じる」会話でないと場が持ちません。
サービス精神も希薄ですし、うけ狙いや笑いをとる会話は大の苦手です。
どちらかといえば嫌悪感があるので、関西には住みやすいとはいえません。その点どうも性格的・人格的にもわたしにはいびつさ・欠点があるようです。
こういうやり取りの瞬間を共有できる友人の存在はいいなあと、うらやましく思います。

私が人物写真を撮る動機の一つには、こういう自分自身の欠点に対するコンプレックスと補償要求があるのかなと思います。

対照的なお二人ですが、相互に認め合うところがあって、話は弾みます。
- 2015/11/16(月) 00:00:29|
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