今、私は床に腹這いになって匍匐前進のようにして撮っているのですが、彼はこちらに一瞥もしません。
おかしな気配は感じていると思うのですが、まったく意に関している様子はないのです。
こういうところが心地いいですね。

ですから私は今度は頭上からのぞき込むようにして撮るのですが、彼から半歩ほどしか離れていません。
とにかく
そちらはそちらでカメラマンとしてやりたいようにやるのだろう・・・・そんな感じです。
私は私としてやるべきことをやり続ける という、そういうことですね。

これまでも職人や画家の方などに撮らせていただいた時にも、同じ空気を感じました。
周囲に観光の方などがおられないときには、余計なサービス感がなくて、制作者の方との間のこの空気というか距離感というか・・・・、これがいいですね。

これはピントを合わせきれなかったのが悔やまれます。
それができなければこのアングルを選んだ意味がなくなります。
最近の大きな課題です。
暗いところでもピントを合わせること・・・・明るいところでも相当怪しくなっていますが・・・・がなかなかできなくなっているのです。
いえ、明るいところでも外すことが増えています。原因は何でしょうか。

よく見ようとファインダーに目を押し付けるものですから、ひどい時には夢中になりすぎて眼鏡も歪んで、そのうえ曇ってしまいます。
それでも今のところまだまだEVFを選ぶ気持ちにはなれないのですねぇ。
ピントは合うんでしょうが大将が直には「見えてない」という感覚がどうしようもなく歯がゆいんですね。

でもそんなことをいつまで言っていられるのかなあ、なんて気もしますが。
どこか、デジタルカメラ以前のような、もっと良いファインダーを付けた一眼レフカメラを作ってくれないかなあ。
気持ちよくくっきり透明感をもって、そしてもっと大きな倍率の、よく見えるファインダーがほしい!!
カメラ制作者たちよ。設計思想が間違っていないか?!
話がそれました。
撮り終えて、カメラをリュックにしまい、自分のカードを渡すと、彼も急いでカードを手渡してくれました。
「彫刻家 グラフィック アーチスト」とカタカナで書いてありました。
そして彼の名前が 「クリスチャン 美しい森」 と書かれていました。
Christian Schönwälder これが彼の名前です。
日本人との交流・友好を意識しているんですね。
- 2015/10/20(火) 00:00:28|
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