京都は古い町ですからどんな小路にも名前が付いています。・・・と思いこんでいたら、名無しの権兵衛があったのです。
それは東西の通りで道幅は小路としては広く感じる立派な通りなのですが、おそらくは200メートル余りしかないのでしょう。
その道は最近になって、名無しでは不便なので「鉾参道」と名付けられたということが路地の入口に書かれていました。
今宮神社の「鉾」を出している三つの町がこの路地には関係しているのだそうで、そうだとすればずいぶん古い由緒のある町だと行くことになります。
西の方は「丁字路」になっていてそこには通称「猫寺」があります。ここの松は見事です。
さて西から東に大通りを横切って通っている道ではないので今までこの道を通ったことがありませんでした。
ここには織屋や帯屋などの「職人」が幾人も住んでおられるようで、この通りを囲んで工芸の空間を作っているようです。
さて、この鉾参通りをゆっくり巡っているとこんな景色に出会いました。

盆栽です。ごっちゃりとあります。ごっちゃりとありますが、少しも乱れていません。汚れもありません。よほど手入れがいいのです。
近づいて一つ一つの鉢を見ると、それぞれが一つの世界を作っていてこの作者はどうもただものではなさそうです。

よその家の前ですがじろじろと覗き込んでいるとご主人らしい方が帰宅された様子です。

「盆栽に興味がありますか?」
「いえ、盆栽のことは少しもわからないのですが、どうもじっくりと見るとどの一つ一つもがよくできているようなンで感心して見てました。」

どうももともと植木のお仕事などをされていたのではなくてあるときにきっかけがあって趣味として始められたというのです。
それがいつの間にか駐車スペースを押しのけて「車も軽自動車になってしまいました。」とのことで趣味が高じてということらしいのですが・・。

今では掛け軸の作家さんとのコラボレーションをしたり、正月には「貸してくれという人がいるので」と貸し出してもいるそうです。
- 2011/08/25(木) 00:03:14|
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