「お尋ねします。あなた様の姓名は?」 とまあ訳せばそうなるのでしょうか。
まあ、一応中国語でたずねたのです。
「張です。」と日本語での返事。「ちょう」と日本語読みでのお答えでした。


吉林省の出身だという事でした。
東北地方の人たちの姿をよく見かけます。

来日したころはほとんどまったく日本語ができなかったのだそうです。
中国東北部の料理の味は、日本人多くにはいささか脂っこくて辛いです。 その上私にとっては香草が・・・・・。
この人は中国で料理の腕を身に着けてから、来日してきていますから、日本時の舌に合うような味付けを覚えることもまた、言葉を身に着けることと同様に苦労の多いことだったそうです。

先日、カウンターに席を占めて、この人に「 你好 初次見面 請多關照 」と話しかけてみたのです。すると、きょとんとして、お店の大将に「この人はなんと言ったか?」という風に助けを求めると、大将は「中国語で話しかけてるんだよ。」と説明していました。
私にとってはなけなしの中国語が通じないのでがっかりでしたが、日本人からは日本語が発せられるという意識で聞くので、戸惑ったのだとフォローしてくれました。

外国の人と日本語で話す時の私の日本語はずいぶんおかしな発音だと思います。
分かりやすく話そうとして、リズムも含めて何だかぎこちなくなってしまいます。

中国に短期間行っていた時に、ある建設労働者とよく目であいさつするようになりました。
私の帰国が迫った時に「飲みきれないワインが一本あるからもらってくれ」とワインをプレゼントしました。
するとその人が「ありがとう。」と礼を言ってくれたのです。
ぽつんとひとつの単語でも相手の国の言葉で気持ちを表現する、それがとても心に沁みました。
- 2015/08/21(金) 00:00:51|
- 料理
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0