私たちには意識するとしないとにかかわらず日本画的な感性が身についているのでしょう。
水墨画のように中国から学んだものでもそこに「枯淡」というような情緒を感じて楽しむような感性があります。
浮世絵に見られるような線描の妙に快さを感じるのもそうでしょう。
そしてあえて強く言えば自己主張のない絵を好む。世界観を明確に印象させるものにはたじろぐというか、いささか拒否的な感じを持つということもあるように感じられます。自然と一体という感じが好まれ、自然を明確に客体として対象化することを好まない傾向もあるようです。
ネット上で見る海外の写真にはそれと違った空気が濃密にあるように思います。
まして今回のような国際的なフェスティバルの出品作品においてはなおさらです。
単純にどちらがいいかということは言えないでしょうが、私は海外の作品からも大いに学びたいなあと思います。

・・・・などと大きなことを言っても、私の場合、撮らせてもらえるだけで大喜びというところが多分にありますから・・・。
この人が黒のワンピースの上に羽織っている服にご注目。
なんと「羽織」なんですね。 古着の市で見つけたんだそうです。 実にオシャレです。
背中にはむろん和風の絵柄があるのですが、何の違和感もありません。
黒の上に上手に黒を重ねるという品のいいおしゃれだなと思いました。

少しづつ観光のスナップのような写真から変化をつけていきたいと思います。

そもそも私のこの人物を撮る活動は、人と人とはもっと肯定的に敬意をもって交流できるはずだということを示したいという点にあります。
ですから一枚一枚の写真を『芸術』にするというのは2番目3番目の目標です。

人数は目標にしませんが、より多くの、人生において何かワクワク感を持っ生きている人に出会いたいということでもあります。そしてそういう素敵な人がたくさんいるということを示したいのですね。
そういう意味で私のようなものがこういう素敵な人と交流できるようになったという事実が私の表現の一面でもあるということです。

もし写真ということがなければこういうことは私の上には起こらなかったでしょうし。
この人は比較的に好きな写真として次のを選んでくれました。
なるほどなあと思いました。

この日カメラは2台体制でしたが、これらの写真はキヤノンのほうで撮ったものです。ボディーが重要なのではなくて、とにかく使いたいレンズがあったので無理して引っ張り出しているのですが、別の機会に別のカメラで撮ったものをアップしたいと思っています。

「カワイイ」文化と違う大人の文化を感じます。
- 2015/05/07(木) 00:00:12|
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レンズの違いかどうか判りませんが、この女性、前回に比べ何となく別人のような雰囲気を感じます。
- 2015/05/07(木) 17:55:29 |
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- MK #-
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この人の写真は少しのちにもアップするつもりですが、そこでも雰囲気の違った一面を見せてくれます。
撮影時間の進行とともに、またいろいろお話しするにつれ変化していくようです。
- 2015/05/09(土) 12:46:57 |
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- soujyu2 #-
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