「COMING SOON」と表示されていてなかなか開店に至らない喫茶店がある。
その喫茶店はかれこれ1年も前から改装工事をしていた。工事業者の出入りがあり、店内での打ち合わせらしき様子が垣間見えたこともあった。
どうやら相当凝った内装をしているらしい、珈琲にうるさいらしいと周囲の野次馬はどちらかと言えば好意的な「勘ぐり」をして期待して見守ってきた。
斯くいう私もその野次馬の一人。
ある日の昼近く、私はついにその開店が期待される店の主人を見かけた。そこで早速声をかけてみると、「この8月中には・・。」という話だった。
工事の不具合もあって、そのやり直しなどもあって開店が予定より大分延びた。
通りで工事に『手間がかかって』いたわけだ。
周囲の雑音をお伝えすると「いやそんなにこだわっているわけではないのですが・・。」といいながらも胸の内には秘めたものがありそうだ。
奥さんとともにいろいろ構想を膨らめて開店にこぎつけようとしているこのお店の御主人。
いやこんな格好ですから。というのを無理やり立ってもらった。手にされているのはこの店の看板?
これがずっとお店のガラス窓に見えていたのです。なかなか達筆な毛筆の字です。

頭にタオルを巻いているのは実はお店の前で「自分でできることはやろうと思いまして。」と板を磨く作業をされていたそのままだからです。
中に入ると左手がカウンター席。クリムトの素敵な絵が飾られています。

右に入っていくとテーブル席です。

椅子にかけて撮りましょうかと私が言うと「お客さんの位置ではなくて、一応カウンターの中ではどうでしょう。」


奥さんの好みもずいぶん反映しているのでしょうが、かかっている絵や揃えられているカップなどに主人夫婦の趣味の良さが出ている。
どんな店にしていくか、そんなことを話すご主人の顔はなかなか魅力的だ。

- 2011/08/11(木) 00:03:17|
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