
初日に伺ったのですが、たくさんの方が見えていました。
バイト先のお知り合い、大学の先生?・・・この人の人柄だろうなあと思いました。
私より一つ二つ先輩かなという方も熱しに話し込み、また写真を繰り返し撮っておられました。

作品は着色されています。
肌の色をリアルに出すために油彩画と同様に下から色を何度も何度も重ねているのだといいます。
「皺がとても難しかった。皺を彫りこむと、ただの傷のようになってしまうことがあります。肖像画などを克明にみて皺を再現した。」と。

しかし、彼は単にどこかの蝋人形展示会場の作品と同じようなものを目指しているのではないのです。
今、絵画でも超リアルな作品が注目されれいますが、そういう時流に乗ろうというのでもないのです。
「技術そのものが高いということは、まあ前提的なことだから、いいのです。 肝心なことは・・・・。」という点にしっかりと意識をフォーカスさせているところが、悪い意味での職人に終わらない表現者の自覚があります。

彼が学んだ大学では人物(具象)彫刻に優れた教育がされています。
つい先だっても、その大学の研究生のグループ展があって、すぐれた作品に出合いました。
その作者のおひとりに「製作するところを撮らせていただけませんか。」とお願いしたばかりです。

確かに今少しの課題が感じられます。が、この作品たちをスタートにした彼の今後の作品群がとても期待されます。
写真家の野上透氏が佐藤春夫氏や遠藤周作氏などを撮った写真があります。その作品には私のようにたんに出合い頭に撮ったというのではない人物把握があります。
彼もそういう作品を目指してくれるのではないかと思っています。
例えば、ミケランジェロの社会的歴史的な存在のありように迫った作品を作ってくれるのではないかと期待したいです。

また、楽しみな青年に会うことができました。

後日、再びうかがって撮りました。
カメラとレンズを替えて撮ってみました。

同じものを撮っても・・目の悪い私が撮ってさえ…これだけ違います。

と言っても縮小してブログにあげるとあまり違いが分からないかも知れませんが。

- 2015/03/08(日) 00:03:40|
- 彫刻
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