7月7日。この日は雨です。
雨の中で作業です。二つ目の土塀の型枠を外して「掻き落とし」をしています。普通はワイヤーブラシなどで掻き落とすのですが、土塀の柔らかさ(もろさ)と作業能率を考えて高圧放水銃を使っています。
能率はよいようです。
≪7月7日≫

「版築」する際に前回より一層階層ごとの土の性情を変えました。木炭を混ぜたもの、小石を混ぜたものなどなど、それを様々な暑さでつき固めました。今回の特徴は「少しセメントの混ぜ方を増やした」という点にあります。ですから乾いた後の強度が高くなっています。
見たところ色の調子も模様の様子をも面白そうです。
「この部分が広沢の池とその周囲の山に似ているね。命名。「広沢」でどう?」と私。
不満な点はあるけれど「経験を重ねると多少はやり方が分かってきますね。」と本人もまんざらではない様子。
雨中の作業にも熱が入る。

ところがその翌日。
模様はそれなりに面白く出ているのですが、
「セメンを混ぜすぎたかもしれませんね。白っぽくなってしまいました。」
確かにセメント特有の青白い色に変わってしまいました。きのう雨の中で湿って乾ききっていない時の色とはずいぶん違っています。きのう茶色と今日の白では趣がずいぶん違います。これは面白くない。
「アクが浮き出て一層白くなっているからこれを落とせばもう少し感じが変わるとは思うんですが・・。」
≪7月8日≫

乾いてみると一つ目の方がむしろ野趣があってよいくらいです。

駐車場の脇にエントランスを設けます。そこに石が仮に配置されました。

≪7月9日≫
どうも納得がいきません。やり直そうかなんて弱気なことを言っています。

自動車を入れるこの傾斜面も思ったような出来ではないようです。
「掘り返してやりなおそうかとも思うんですよ。」とこちらについても少し弱気。

濡れると際立ってくる色も乾いていると目立ちません。それでも赤がかった部分や面白いグラデーションになっている部分、砂利の風合いの出ている部分など試みたことのそれなりの結果は出ています。
でも本人が満足していません。
- 2011/08/08(月) 00:01:58|
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