先日、テレビ報道で「現場で働く」人たちに焦点を向けて写真を撮っている会社?があるということを知りました。
私がやろうとして躊躇していたことをズバリ実行している人たちがいるということでした。
ことに製造業の現場で働く人たちに注目してのこの活動を推進している中心人物は女性でした。

テレビ画面に映された何枚かの写真はそれぞれカメラパースンの実力とコンセプトの適正さを物語っていました。
回り道をしないで、自分の写真のコンセプトの核心に、躊躇なく進んで来なかったことをちょっと反省しました。
こういうことは実行に移して『ナンボ』ですからね。
まあ、しかし、京都に住んでいるからこそできることもあるわけで、私がしていることも何十人もがしていることではないので、今後も協力が得られる限り続けていきたいと思っています。

ただ私はどうやら工芸や芸術畑が好きなようで、自分のセンサーはそちらに強く反応してしまうようです。
でも工業的生産現場や運輸などの現場で働く人を撮りたい思いも依然としてありますから、常にアンテナは立てておきたいと思います。
前の2枚は手描き友禅の方です。
次の方は「金彩」の方です。
「確か以前にお会いしましたよね?」と声をかけていただきました。
そうです、西陣織物会館でお会いし写真を撮らせていただきました。

織物の糸の凹凸を利用して、実に見事な、細い「破線」をひきます。
実践を太くなったり細くなったりしないで安定的に引くのも難しいことだと思いますが、さらに細く間隔をそろえて破線を引くのもかなり難しそうです。
それをフリーハンドでずんずんと引いていく様は、何か不思議なものを見る感じです。

「いや、これはまあ練習も兼ねて遊んでいるようなものだから・・・。」
えっ?! これが・・遊び・・?!?! なんとまあ!!

この方は型染友禅の型を切る方です。
この小さな丸い「点」を切り抜いていくのです。
直線の刃を持った小刀でこの小さな円形の形を切り抜いていくのですから、それ自体が・・難しそう!! なんですが、小刀は一時も滞りません。
手前の色の薄いところがくりぬいたところ。向こうのドットが下書きの「まる」です。

この道50余年のこの方は昨年、叙勲されたそうです。
これまでに数度このブログにも登場していただいた同じように型を切る職人の和田さんのことをよくご存じで…当然といえば当然なんでしょうが…共通の知り合いのことで話が盛り上がりました。
和田さんは魅力的な方ですからね。
- 2015/02/08(日) 00:01:55|
- 伝統工芸
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