今年この方の写真から始めさせていただいたのは、やはり私の写真も少しは向上したい・・・からです。
三代目古今亭志ん朝が言う通り「なんといっても旨くなりたい・・・これですよ。」
名人を引き合いに出して、何とも僭越ですが、やはり「うまくなりたい」訳ですよね。

それでこの方の爪の垢でもいただこうという算段です。

道は違っても年輪を刻んだ名人の風格ですね。
昨年、私の好きな「博多華丸・大吉」コンビが、「THE MANZAI2014」の決勝大会で4代目の王者の栄冠を獲得しました。
そのことについて聞かれた、「お笑い評論家のラリー遠田氏」は次のように答えたそうです。
「今回は群を抜いて面白いというコンビはおらず、普段通りの安定した自分たちの実力を発揮した華丸大吉に軍配が上がった。賞レースと気張らず、練習試合をやるかのように平常心。ゆったりとしたテンポでガツガツとボケることなく、いつも通りに淡々と漫才を披露できたのが勝因でしょう。また、今のお笑い界を象徴する結果でもあった。一時期と比べテレビのお笑い番組が少ない中、若手のお笑い芸人の活動の場はライブ会場が主。必然的にお笑い好きの観客を相手にするため、マニアックだったり、ひねりのきいたネタ、変化球の笑いを得意とするコンビが多いのが特徴です。そうした新進のコンビと比較すると、タレントとして認知度の高い華丸大吉は有利だったともいえます」
つまり、博多華丸大吉組みの勝因は「認知度の差」で「平常心でやれた」ことにしかなかったということです。
私はこの程度の評論しかできない人たちが漫才界を低調にした原因の一つだろうなあと思います。
大会最高顧問だというビートたけし氏は、「ジャンクフードとかはやりの店が出てきたときに、老舗の味を見せられた。圧勝でした」と称賛したそうです。
私は元来このビートたけしという人があまり好きではないのですが、総評的には、この評価はまっとうであたっていたのだろうと思います。
ただ、ビートたけし氏は査員に漫才が分かっていない人がいると発言していたことがあるそうです。それはビートたけし氏の指摘することは、おそらく事実ではないかと推測しますが、「大会顧問」が事後にこんなことを言っては、話の順序がはおかしいなあと思いますね。
TVが芸能をずいぶんゆがめてしまったし、人々がじっくりといいものに触れて、それを精神の糧にしていくということが痩せてきているのではないかと思います。
そういう意味でこの切り絵作家さんの作品などがもっと私たちの目に触れてほしいなあと思いました。

そして年月を積み重ねて良い仕事を誠実にやり遂げてきた人たちが見せてくれるこういう風貌に接することも少なくなって、国会のひな壇のように品の無い貧相な顔ばかりを見せられるようになっています。

ここはギャラリーに設けられた席で、この方の仕事場ではありません。
ですが、こうして写真にしてみるとおのずから「凛」とした空気が感じられます。そこがすごいですね。
・・・・最近、この「凛」という文字もあまりに気軽につかわれて、随分字の持つ品が劣化し、すり減っているように感じています。・・・
この方は四つのお名前を使い分けておられるのだそうです。
切り絵作家、陶器の絵付け作家、ポスターや本の装丁などなど多面的に活躍されておられるわけですが、四つ目のお名前は秘密だそうです。
いいですねぇ。
私も三つ目の名前で、こっそり何かしようかなあ。・・・・一つの名前でも大したことができていないのに、二つ持っている時点で腰折れでしょ?!・・・という当然の声が聞こえますね。

まあ、そういうことは、棚に上げておいて、
さあ、今年も頑張ろう!!
- 2015/01/02(金) 00:00:02|
- 陶器
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