和歌山県の湯浅というところにシーカヤックを体験できる「アイランド・ストリーム」という講習の場がある。ここの代表は平田毅という方(カヤック歴1年で日本一周単独公開を達成した)だが、そこで講習をしている「かっちゃん」もまた魅力的な人物です。
カヤック歴7年で海外での航海歴も豊富、環太平洋的な史観を持ち、海人族(≒安曇の連)が果たした日本史上の役割にも造詣が深い人物。体ごと自然に没入して文化を考える人のようだ。
確かに日本の歴史や大和の精神を稲作文化を中心に陸上に置く歴史観の一面性が指摘されてきており、弥生文化に対比される縄文文化も照葉樹林と結びつけた「陸上文化」としてとらえる一面性はこれから大いに見直されてよいと私も思っている。
ここ湯浅は「アイランド・ストリーム」の資料によれば京阪神近郊では抜群に美しい海で透明度も高いうみだそうだ。

イヌイットなどが猟などの水上移動のために使ってきた船、カヤック。
見かけは小型だが、外洋も十分に航海できる。南太平洋の島々を伝って人々はガラパゴスまで行った。
ガラパゴスまで行ったのに南アメリカに渡らなかったはずはないと「かッちゃん」は言う。その通りだろう。
夜の星を観測し、海上を吹く風を肌に感じれば方向は分かるという。

私が講習を受けた人物がこの「かっちゃん」
日本列島には北方モンゴロイドと南方モンゴロイドが移住してきたといわれるが「かっちゃん」は安曇の連の後裔を名乗っても不思議のない南方モンゴロイドの特徴を備えた人。

海洋文化の伝播や海の素晴らしさを語り始めると目は輝き、表情は一気に輝く。

講習が終わった後カヤックの手入れをしながらも、熱く語り続ける。

「狭い陸上には住み飽きた」気分があふれている。
しかし、それは気分だけの問題ではないのだ。
- 2011/08/03(水) 00:05:12|
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