「農業青年」と書いて、適切なのかどうか。
ただ集落内では最年少に属することは確かでしょう。
彼は京都府下綾部の山間で農業にいそしんでいます。
ここは平安神宮のある岡崎公園です。
「平安楽市」という手作り市の会場です。

綾部市は京都市から北北西の方向約80キロメートルほどのところにある人口3,5000人弱の市です。
人口は減少傾向にあり、農業の担い手も年々人口流出と高齢化に伴い減少に悩んでいます。
休耕地や耕作放棄地が増え、新たな農業の担い手を求めています。
彼は京都府立農業大学校で水稲耕作について学び、施福寺地区に入って農業をしています。
出身は東京。

「農家直販のお米」として毎月第三土曜日には京都市内、向日市内を配達して回っているのだそうです。
「ご注文について」を読むと配達は1時間刻みで申し込むことができるなど、消費者の要求に何とかこたえようとされています。
大手の宅配業者を通せば簡単なことですが、それでは配送料が高くつきます。それを自分自身の負担でやっていこうとしているのです。十分な注文がなければこれを続けることは至難でしょう。
配達についての要望はかなり無理して聴いているようで、彼の熱意が伝わってきます。

直販ともなれば消費者の顔を見て声を聞いて・・・という関係になりますから、不満や注文も耳にするでしょうが、熱い期待の声も聞くことができるでしょう。
何より「おいしかったよ。」という声を。
生産産者に触れて、その誠実な人柄と、生産過程をつぶさに知ることは消費者の安心につながります。そしてまた農業についての関心を高めることになるでしょう。それが大切なことだと思います。
そしておそらく、彼を故郷の情報とにおいを届けてくれる人として待ちわびている人も少なくないはずです。
ご夫婦とも、あるいはどちらかに先立たれて高齢になって、街中の息子夫婦との同居を余儀なくされるという方も多いはずです。

彼はそういう方の土地も積極的に借りうけて耕作をしています。
そうしてその地のコメを届け「故郷」を届けるのです。
有機肥料を使い、できるだけ農薬を減らす、あるいは無農薬で育てる。言うは易くその労力は大変です。
農地はその土地だけで成り立つのではなく、そこに流れる川のありよう、また川に水を供給する山の状態などが大きく影響します。山が荒れては農業はできません。山の獣たちも害獣となって現れることになります。
畔の保全や用水路の維持、アクセス路の確保など一人の力では負いきれません。
農業は協業なのです。
彼に仲間が必要です。
彼は東京出身です。

ブログはhttp://okomebito.blog137.fc2.com/
彼のPCメールは t-muramatsu@leto.eonet.ne.jp
携帯電話 080-6166-9655 「作業中は申し訳ありませんが、機械音などにより着信に気付かない場合もあります」とのことです。
私はこのブログに、あまりお店や商品情報などを書いてきませんでした。
写真を撮るということと「ギブ アンド テイク」にしたくないからです。

ですから、これは「勝手に応援」です。

水と土に恵まれた田んぼですが、
「水や土、気候はどんな熟練の農家さんでも「求めれば得られるというものではない」と思っています。
このように、僕の圃場は本当に恵まれています。
ただ、それに甘えることなく一生懸命栽培しなければ、土地や食べてくださる方々への裏切りになってしまいますよね。
『最高』を目指せる環境にあると思い、一生懸命、情熱を持って栽培します。」
彼のブログからの引用です。
- 2014/10/19(日) 00:03:58|
- 手作り市
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