大変親切な方で、ずいぶんいろいろなことを教えていただきました。
そして後日、写真サークルと染色作家のグループとの共催作品展にもお招きいただきました。
今日制作しているのはそれに向けてのものです。

ノリをひいて防染を施しています。
これは紫ツユクサの色を使ったものではなくて黒色をしています。
布の下に弓のような竹を渡して布を張っています。浮いた布に書くのは筆にしろ、こうした用具にしろ力加減が相当難しいと思います。
布は紙以上に縦糸・横糸が凸凹を作っていますから、線の幅を均一に引くだけでも熟練が必要です。

この防染の線も均一であったり表情をつけたり、さまざまです。このノリは後に洗い流されてその部分は生地の色となりますが、単に色を染めた(さした)部分の縁どりになるというだけではなくもっと積極的な表現ともなります。
この方は伝統的な絵柄ばかりでなく積極的に新作を描かれています。

それで度々発表の場をもっているわけです。
この次は11月だとかで、案内の葉書をいただくことになっています。

以前、写真のプロの方が「撮らせてほしい。」と言って、「どうぞと言ったんだけど、できた写真を見たら、肘から先だけだった。」そうです。
職人の技や職人のありようを手指で表現しようとされたのでしょうね。
写真家らしいですね。

職人さんを撮ると大概作業をしている指先に集中してうつむいていますから、構図は皆同じようになります。
で、「あなたの写真はずっと同じ構図で変化がない。マンネリだ。」という指摘をある方からいただきました。
まあ、事実その通りなんですが。

そこでYannさんは工房で道具、工具に囲まれた職人さんを正面から描いておられました。
私もいろいろ考えねばなりません。

ただ、まあ、ゴルファーのスイングはいつも同じようで取り立てて異なるスイングはないですね。バスケットボールのシュートもまあ大概同じフォームです。
風変わりなポーズでシュートしたから良いシュートとは言えないわけです。・・というような面もあって・・・これがなかなか言うに言われないのでして・・・・。 と苦しい言い訳もしながら・・・。
私との会話の表情も入れましょうか。
押してダメなら引いてみましょうか。 おっと壁にぶつかってしまいました。
それにしても品のある知識も豊かな職人さんでした。

「私の次の人は××日からおいでですよ。ぜひ撮ってあげてください。」と大変にご親切な方でした。
- 2014/10/08(水) 00:00:25|
- 伝統工芸
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0