古い友人はよいものでいつも忌憚なく話をしてくれる。
今日も今日とて、その旧友とこういうことをしているのです。
お皿を見ていただければお分かりのように、十分食べて飲んで気持ちよくなっているところなんですが、・・・・。

私たちの席の隣にはこんな方々が、・・・。

で、私が「彼らは絵になるなあ。どうもさっきから撮りたい虫がうずいてたまらない。」とつぶやくと、
旧友は即座に「じゃあ、撮ればいいじゃないか。」とのたまう。
私はほとんどどなたともいろいろお話したうえで、さらに写真撮影の趣旨を説明して、カードを渡して・・・と段取りが長い。

そこでいつも逡巡するのですが。
だって何か相談しているようだし、割って入るのは迷惑だろうし、・・・・。
と、その刹那、旧友は店の若いスタッフをつかまえて「この男が彼らを撮りたいと言っているんだけど、どうかな?」と話しかけている。
えっ?! だって、そりゃまずいだろ!・・、なんてつぶやく暇も有らばこそ・・・。
「大丈夫だと思いますよ。常連さんですし、話してみましょう。 ハ~イ・・・・・。 OKですよ。」

旧友は、「やりたいと思ったことはやらなくちゃ。その場で迷って結局止めちゃうんじゃ、どうせ大した者にはならない。声かけてだめならそれで仕方ないけど、声をかけなくちゃダメかどうかも分からんだろ。」というのです。
「舞妓だって、芸子だって同じこと。彼女らだって同じ人間なんだからお前がしようとすることが意味があると思えばOKするさ。それぐらいわきまえるよ。」と言うのです。

お茶や兼スナックに行って、向こうを芸子さんが行き来するのを見て、そういうのです。
「そら舞妓かて人間どすさかい、勝手に撮られたら正直いい気はしまへん。」 当然です。
「そやけど、ほんまに一生懸命よい写真を撮ろうとしはるお人は分かりますえ。」
まあ、だからと言って「撮らせてください。」「どうぞ。」という世界ではないけれど。
とにかく、自分で独り相撲を取らないで率直に気持ちを伝えろと、彼はいいたいらしい。
そう、そこに私の大きな弱点があるのです。 で、このごろ少しずつ自己変革を迫っているのですが。


「あなたはカメラマン?」
「ええ、ノンプロの・・・。人物写真を撮るのを楽しんでいるので。 この写真をブログにアップしてもいい? うまく撮れていれば個展にも使いたいけど。」

個展をするの? じゃあ見に行くよ。案内はないの。
こうして私の道はパリにつながる~~・・・なんて、千鳥足で帰りましたとさ。
- 2014/09/26(金) 00:00:53|
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