私のような素人写真愛好者にとっては、あんな写真を撮ってみたいという、「ある写真」があるんじゃないでしょうか。
あんなふうな写真が撮れたらなあ、と。
憧れですね.

それが木村伊兵衛氏の作品なのか、土門拳氏によるものなのか、はたまたアンリ・カルティエ・ブレッソン氏やボブ・ウィロビー氏の写真なのか。
それは何も写真に限ったことではなくて、絵画や音楽、あるいはダンスやスポーツなどなどあらゆる分野においてそうなんだと思います。
私自身にとっては・・・・・。

誰のという作家が思い浮かぶわけではありませんが、やはり過去に見た写真の記憶が目指すイメージなっていることは間違いがないと思います。
映画撮影の合間に撮られたヘップバーンの写真もその一枚です。

けれど、そういうイメージにたどり着く手立てがはっきり意識できているのではないというところに素人のかなしさがあります。

私があるところで、この人を見つけて、二度目にお会いしたときに「写真を・・・」とお願いしたのはあるイメージが浮かんだからでした。
それは珍しいくらいはっきりと言葉にできました。そのイメージを伝えて「いいですよ。」という快諾が得られた時には、うれしさと驚きがありました。

私にとって自分のイメージの写真を撮るためには、それにふさわしい人との出会いがなくてはなりません。
これが難しい。
もし見つけた!と思っても、いつもは肝心のその方に、なかなか声がかけられないんですから・・・・。

この人とはいろいろな偶然が重なって、実現しました。
芸術系の大学を出たばかりの方です。だから撮られながらも画像を予想しています。聡明な人で、私も撮りながらいろいろ刺激を受けます。
お父さんの影響もあってこういう場所にも親和性をもっています。 それがうれしい。

ここはどこだ?ですって。 1970年代の学生の街・京都をご存知なら、ああ、あそこかとおわかりだろうと思います。
このお店のマスターは写真家としても知られた方です。

いい球が来たからといって打てるとは限らないのです。
打つ方の心技体が問題なんです。 でもイメージを温めて待っていればこそチャンスをチャンスと認識できるわけで・・・。
とにかくこのチャンスに挑んでみます。
・・・・と、ずいぶん大げさな話ですね。 しかし、まあ素人の私にはそれくらい興奮させるチャンスだということです。
書いた文章を読んで恥ずかしくなりますね。 でも何かするにはこれくらいの『物語』が必要なんでしょう。私には。
- 2014/06/20(金) 00:00:02|
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九州の田舎町に住んでいる若造でも、このお店の雰囲気見たことがあります。
モノクロフィルムで遊び始めた頃に買った写真集の中にありました。
京都、写真、本、間違いなくあの写真集を出された写真家の方のお店だと思います。
こういった場所でポートレイトを撮れるというのが純粋に羨ましいです。
- 2014/06/20(金) 10:16:43 |
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- はしもとたかし #-
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コメントありがとうございます。いつも写真を楽しみにしています。
写真集なども手に入れて勉強されているんですね。
おそらく、はしもとさんが想像されている場所だと思いますよ。
「ほんやら洞」という同志社大近くの喫茶店です。
ここは甲斐という写真家がオーナーでです。これまで1万人を超える人を撮ってこられたそうです。想像をはるかに超えますね。私は3年と少しで700人ですから一体何年かかるんでしょう。
人数の問題より彼の人々に迫る感性と思想が注目に値すると思います。
またご批評ください。
- 2014/06/20(金) 20:15:07 |
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- soujyu2 #-
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そうですね。この人はモデルとして私としてはとても気に入っています。
「写真がいい」ので余計によく見えるということがあったとしたら撮影した者としてはうれしいことです。
この撮影場所は同志社女子大の東にある「ほんやら洞」です。ぜひ一度立ち寄ってみてください。
寺町通の「三月書房」さんは文芸関係の人には有名のようですね。私は知りませんでした。何度となくお店の前を通っているんですけど。
今度覗いてみようと思います。
- 2014/06/21(土) 10:52:55 |
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- soujyu2 #-
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