面白いイベントを見ました。この年になっていろいろ「人生初」を体験しますが、これもまたその一つになります。
京都の芸術系の大学に京都市立芸術大学があります。 その大学のギャラリーとして街中に「アクア」という建物があります。ここでの絵画などの展覧会にはちょくちょくお邪魔しますが、今回は「ライブペイント」の「バトル」だそうです。
全国から参「戦」するアーティストによって制限時間内に絵が描かれます。
これは面白そうだ!!!!! と前日に写真撮影が許されるかどうかを訊ねました。 どうやら会場としては「OK」のようで、「あとは制作者次第。」だということです。
会場に行くとすでにバトルは開始されていて、カメラをもった人たちがあちらでもこちらでもシャッターを切っていました。
すでに熱気がいっぱいで、一人一人に承諾をとるようなことは到底できませんし、その必要もないようです。(制限時間後に大急ぎで混雑する人たちをかきわけてあいさつに回りカードを配って歩きました。)

大音響の音楽の中、ご覧のようなスペースのパネルに思い思いの絵を描いています。
それにしてもこのサウンドの中で書く人も見守る人もよくぞ耐えられるものだと私などは思います。会話などほとんどできるものではありません。
そんな中注目をした一人がこの方。途中まで軽快に描いているようだったのに、ぱたりと動きが止まり座り込んでしまいました。

時々立ち上がるけれど、後ろに下がり、腕を組み・・・・そしていつでも体全体は激しいビートに合わせて動かしながら。
すると意を決したかのように筆をとるとまるで戦闘態勢のような書き方を始めました。

体が大きく丸坊主でラッパーのような雰囲気の彼は、ご覧のような色彩の繊細な絵を描きます。
足元の絵の具や筆も乱雑に投げ出されてはいない。むしろ常によく整理されています。

筆を食い込ませるような姿勢で向かっているますが、筆を持つ手指に過剰な力が入っていません。むしろ柔らかい握りかたで繊細な筆運びをします。

また、ときに後ろに引くとステップを踏みながら画面を眺め思考をめぐらしています。

私は自分が絵を描かないし、芸術系の教育機関にいたこともないので、作家たちがどういう経過で絵を描くのかまるで知りません。
それをいろいろな個性のいろいろな姿で見られるのだからこの上なく面白いのです。

入場料1000円は安い。(と言って、それならとあげられたら困るけれど。)
終了後に少し立ち話をすることができたけれど、思った通り、礼儀正しい繊細なで熱のある人でした。
- 2014/06/10(火) 00:02:05|
- 絵画
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