世の中には私の認識を越えた人がたくさんいる・・なんてことは当たり前のことですが、こういう若者を見るとなぜかワクワクします。
彼はどうも自作の楽曲を演奏しているようです。その楽曲は、流行のポップスのように3分かせいぜい4分のものではありません。
交響曲のような壮大さを持っています。

その曲があまりに長いので、無理やり「写真、撮っていいかい?」と訊ねるのが精いっぱいでした。
「sure」と短い返事。

楽器は見たことのないものでした。
何本もの弦が横に張ってあって、振動を電気的に増幅しているようです。お尻の下にアンプ+スピーカーでしょうか。

右足首にはベルトが巻かれそのベルトには鈴がいくつも付いています。
その足は、ちょうど薄型のカスタネットになるように置かれた板を踏みます。
左足はつりさげられたシンバルを叩く小さなハンマーを操作します。

弦は指で弾いたり尖らせた細い鉛筆くらいの棒で弾いたり。
構造的にはなかなか複雑そうですが。あしかし、その出来は実にか細いうというか、今にも壊れそうです。

おそらくは手作りなんでしょうが、音はいいです。細い鍵盤が並んでしますが、ヤマハか河合かに持ち込んで製品化したら面白そうです。
今は彼しか弾けないんでしょうね。果たしてスコアはあるんでしょうか。
彼はこれを引っ提げて世界を回っているんでしょうか。

もう長いこと聞いているのですが終わる気配がありません。
門限がある私は、急いでいつものカードを渡して挨拶です。

こういう青年を見ているとあれこれ「事情」を作り出して、京都を動かない自分がちっぽけに見えます。

「個展」「ギャラリー」なんて名前にこだわらないで、見てもらうことを考えないとと思いますし、写真表現も拡張しなければいけないなあと思います。

テーマ:ある日の写真 - ジャンル:写真
- 2014/05/07(水) 00:03:18|
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