その人の名前は「梅村マルティナ」さん。 ドイツ出身の京都在住、気仙沼市民。

3月11日、TVは関東・東北大震災と福島の原発事故に関連した報道が一日続いている。そして各地で自主的な様なキャンペーンも行われている。
ここは京都市役所前の歩道。一人の女性がもくもくと編み物をしていた。

この方の姿は智恩寺の手作り市などで何度もお見かけしている。
いつも数人の女性たちが周囲にいるし、たくさんのお客さんが店を取り囲んでいるので、ついぞ話しかける機会がなかった。

それにしても今日は比較的日差しがあるとはいえ街頭にこうしてずっと腰をおろして編み物をするのに苦痛がないとはとても言えない。
「3・11を忘れないために」と書いてある。そしてそこにちゃんとお名前が書かれている。

梅村マルティナさんの活動については、お名前で検索すればHPにヒットしますのでぜひお読みください。
自律した個人の自己決定というのはこういうものなのかとつくずく感心する。

自転車に毛糸で編んだタコがぶら下がっている。
気仙沼市の小原木中学校避難所に送った毛糸が縁で支援を続けてくる中で地元の方々との交流の中で、「『毛糸を使っ た復興のシンボルを作ろう』という話で盛り上がりました。そこで『幸せをいっぱいつかみとれるように』という意味を込めた8本足の『小原木タコちゃん』が生まれた」のだそうです。

小さな折りたたみの椅子が数脚ありました。
「つい先ほどまで何人かの人が一緒に編んでいたんですよ。お子さんを迎えに行く時間になったりして・・・。」今はたまたまお一人なんだとか。

なぜ編み物が震災支援につながるのか、そしてこの魅力的な毛糸がどうした経緯で使われるようになったのかなどもHPに紹介されています。
マルティナさんは日本人の中にいても小柄な方です。その方が寒風の中で「3.11を忘れないために」黙々と編み物をしながらアピールしています。

かつてアフガニスタンへの支援活動をされていた彼女は震災後、この日本の問題から「逃げる」ことなく立ち向かわれています。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2014/03/12(水) 00:03:13|
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