この方が着ている服はご自身が縫ったものだそうです。
一目見たときにこれは縫製が違うと感じました。実に凛としたつくりになっています。それでいて肩の凝らないゆとりがあります。
私が父のことを話すと、
「実は私も学校を出ると直に洋服の縫製の丁稚に出たんですよ。」とおっしゃいます。
父自身も色濃く持っていた「律義さ、まじめさ」がこの方の一針、ひと針にもにじみ出ていたように思いました。
私は懐かしさもあって、幾度もシャッターを切りました。

この方は名の知られた呉服店のもとで縫っておられたので仕事の保障はあったと思うのですが、父のような個人経営の仕立屋は仕事の確保が大変でした。
12月になると毎晩毎晩遅くまで縫っていたのが思い出されます。

これらの写真はキャノンの5Dにツアイスの85ミリ(メイドインジャパンですが)をつけて撮っていますが、α900とミノルタレンズの組み合わせとはずいぶん違った写真になります。

私は今自分のカメラが不調なので次を考えざるを得ないので少しカメラ事情を見回しています。
私自身が今興味を持っているのはフジのXt1なのですが、ネット上でやり取りされているいろいろなカメラについての「評価」論にはうんざりします。
『モノ語り』の人たちのやり取りは討論・意見交換の未熟さが気になります。なぜこんな殺伐とした物言いが広がっているのでしょうか。
それに、カメラについて何を目的に話すのかということが私の関心とあまりにも離れていて、どこかにもっと表現としての写真について話す場所はないのかなあと思います。
- 2014/03/11(火) 00:03:42|
- 伝統工芸
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