この方は金彩をされる。
絹の布に保護シートを張って、それを切り抜くことで、切り抜いた部分に金彩を施すことになる。

型染の型は「小刀」を使いますが、こちらは「カッター」。つまり日本刀と洋刀との違い。
切れ味の良いカッターですから時に自分自身を傷つけたりシートだけでなく布地さえ切ってしまうこともあるのだとか。

そう言われると話しかけるのも遠慮されます。
カッターは刃を変えた新しい時が最良の時だとはいえないのだそうで、「なじんだときが一番ということでしょうね。」とのこと。
なるほど、である。

今日はとてもなじみがいいのだそうで、最近になく刃が自由に動くとおっしゃっていました。
「こういうことは珍しいんですよ。」とおっしゃりながらですが、その刃の動きの速いことと言ったら・・・。

まるで下書きさえ意に介していないような速さです。私は何とかして刃先をとらえようとします。
私のカメラは到底追いつけません。
そういいますと優しく微笑んでおられました。

金彩のお仕事は作業場の環境に大きく影響されます。ことに似空気の動きですね。
そこで実演の際にはこうした仕事をされます。
一度工房にお邪魔させていただきたいと思います。

見学の方にとても懇切にお話をされていました。
職人の皆さんは自分たちの仕事に興味関心を持ってほしいと強く思っていらっしゃるのです。
どこかデパートでもこうした実演をされる職人の方にお会いになったら、ぜひお知りになりたいことを積極的に質問されるとよいと思います。
気さくに親切に答えていただけますよ。
テーマ:ある日の写真 - ジャンル:写真
- 2014/03/06(木) 19:58:33|
- 伝統工芸
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