今月末になるとこのブログを始めて3年になります。
ブロぐ掲載をを意識して人の写真を撮るようになって3年です。3年も撮っていると次第に「写真て何だろう」という疑問がわいてきます。また社写真で何をするべきなんだろう、とも。
で、写真展に足を運ぶのですが、素晴らしい腕前を見せてくれる写真には出会うのですが、どうも現代写真にふさわしいものになかなかお目にかかれないのです。
まあ絵画でも同じですが。
そこで若者には新しい芽があるのだろかと期待して見に行くのです。

大学を出てまだ1年です。

大学ではデザインを学んだんだそうです。静止画より動画。

写真は対象を見てそれを印画紙に焼き付ける。フィルものときには問題は簡単だった。 ??
しかし、そのころからフィルターを付けたり、フラッシュをたいたり、焼き付けでは様々な焼き方を駆使しして見たままではない絵を作り出していました。
ハイキーやローキーの写真がありましたし、荒い粒子を利用した写真もありましたから決して「写真」などではありませんでした。

デジタル時代になってフォトショップなどを駆使しての画像加工が問題にされますが、それは今に始まったことではなさそうです。
この人の個展は「つけ加える明日」とテーマされています。

「つけ加える」と「明日」に意味的な連絡性はありません。
無意味な平行です。異質な二つの言葉を接続したときに生じる何かを感じ取る。
ここに展示されている写真も2枚一組です。異なった角度から撮った幾何学的なビルの写真が並べられています。

もともと団地の風景に関心があったんだといいます。形状的にはまったく同じなあの部屋部屋に異なった生活があるということの不思議さ。それをさらに逆転させたり回転させたりして一層幾何学的に無機質にしていくことの中から見えてくるもの。
しかも異なった角度から撮った同じ建物を接合することから生まれる不安定観や落ち着きのなさ、あるいはまた逆にデザイン的にあまりに整合的でその窓の一つ一つの異質な意味が見失われること。そういうことが主題のようです。
元来写真から出発したのでない人の発想かもしれません。
これまでこうした表現がなかったわけではありません。
しかし現実世界の抽象された表現を好む若者の傾向がここにも見られると感じました。
絵画ではその傾向が顕著に見えます。
こうした若者の発信に対してそれをどう受け止めるか。
具体的な事物を具体的にリアルに追求することの意味をもう一度しっかりと考えてみたいと思うこのごろです。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2014/03/03(月) 00:01:33|
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