カテゴリーを「陶器」としましたが、・・・。
大学の入学試験は終盤を迎えていますが、希望通りの大学、専攻に合格できたかどうか、そこで大きく人生を変える若者がいます。
こういう形で「不本意な」歩みだしをしなければならない人もいますが、また、中・高などでの教師との出会いがそのきっかけになる人もいます。
そして不本意さを抱えた真新しい環境いに自分の身を置いたときにどう考え、どう行動するか、その不本意さとどう向き合うかはなかなか難しい問題だと思います。
そしてそういう不本意さを抱えて生きるのが、ある意味で、人としてごく普通の姿なのかもしれません。
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卒業制作展の会場を作品を見て回っていると、まだ制作中の作品がありました。
「おや、間に合わなかったのかな。」

「それよりなにより、ここは陶芸の部屋のはずだが。」
漫画を描いていますねぇ。
絵はなかなかうまいようです。

話しかけてみました。

漫画は高校時代からずっと描いていたのだそうで、ずっと「絵を描きたい自分」がいたんだそうです。けれども「絵を教えてもらう」ということの中にしっくりしない違和感があって、結局「陶芸」を専攻したんですが、・・・。
「で、今専攻していることと自分が本当に好きで手放せないことを重ね合わせて自分の卒業作品にしたんです。」

で、今まだ未完成なの?
いえ、この皿に描いた漫画が自分の描いたものだということをアピールするためには「描いている自分も見てもらうほうがいいだろうと思ったんです。卒展の批評会のときに友達たちからサジェスチョンがあったんです。そうだなと思って。」
ですから、ライブ制作なんです。

すでに読み切りの作品を出版社に持ち込んで「まだ取り上げてもらうまでにはなっていなんですけど、高校時代から描きためてきたものもありますし、何とか出せるようになりたいと。」
卒業を前にしていろいろな選択を迫られる青年たち。
目の前にひかれた線路をただひた走るのではなくて、・・・。
ずっと前を見つめながら。

彼の提出した「自分」をどこかに受け止めてくれる人がきっといます。
ほら、君のノートを手にとっている青年が。
テーマ:ある日の写真 - ジャンル:写真
- 2014/02/28(金) 00:02:01|
- 陶器
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