若い方を工芸の場で見つけると、どうしても注目してしまう。
先日、蝋燭に緋鯉を描かれていた職人さんと同じ会社の後輩に当たる人。

聞けば今年の4月に新採用されたのだといいます。
文字通りフレッシュウーマンです。(こういうところはフレッシュパースンの方がいいのでしょうか?)

工芸分野、なかんずく伝統工芸の分野に若い人が加わるという事は業界の「希望」ですから、貴重な存在ですね。
こうして伝統的な高度な技術が再生継承されることは大切なことだと思います。
ですから私は若い方を見ると仕事ぶりを見せていただき、お話も聞かせていただくようにしています。

そのことによって注目と期待の気持ちをお伝えしたいからです。
そして写真を撮らせていただいて少しでもこうした方たちの姿と決意を周囲にお知らせしたいと・・・・。

さて、しかし、この時にふと思い浮かんだことがあります。
それは、・・・・。
ここは八坂神社近くの外国からのお客さんも多い場所です。実際私が写真を撮っている間にもいく組みもの外国人観光客がありました。

もし仮に私がイタリアのとある工房を見学した時にそこでこの仕事を初めて数か月という若い職人が実演していたとします。
周囲には先輩たちの優れた工芸作品が展示してあり、その伝統工芸については多くの書物でも世界に知られているとしましょう。
私は当然そうした伝統工芸品を制作する精緻で高度な技の一端を見たいと心ワクワクさせて足を踏み入れることでしょう。
その職人は若いにもかかわらずとても高度に技を身に着けていて・・・・ということもありましょうが・・・・・、
・・・と、そういうことをふと思ったのでした。

それにしても伝統工芸の様子を見に来る外国の方は少なくないし、とても熱心に見て行かれます。
写真の撮り方も、「記念の一枚」というのではなくて、かなり本格的に撮っていかれる方も散見されます。
私はそういう方たちに場所を開けて、客の流れの隙間に撮らせてもらうのですが、私がカメラをもっていることに気付いた人たちとお互い目で挨拶をすることも暫しです。
なんとなく「おお!同好の士よ!」と言いたくなります。
こうした若い職人が継続的に育つといいなあと思いながら・・・。
- 2016/08/02(火) 00:00:36|
- 伝統工芸
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近々ドイツから日本に来ている数人のアーティストの写真を撮ることになっているのですが、楽器の肌合いや奏者の表情、髪、黒い服などを撮るのにフジのアクロスがいいのかなあなんて思ってしまっています。
いえ、このX20のモノクロでもよいのですが。

多分欧州の人にはソニーの比較的あっさりとした淡白なモノクロよりも・・・・無論設定を変えてやれば多少は変わってくると思うのですが・・・・このフジのモノクロの感じの方が喜ばれるのではないかと想像するのです。
ちょっとドラマチックですしね。

カラーの好みも東西で随分違うように思いますし。 ベルビアモードが好まれるのかなあ。

あまり相手の好みや感性を慮っていると自分のワクワクで撮れなくなって、せっかくのチャンスがつまらなくなるのも嫌ですし、考えどころです。
でも、フジのモノクロは私は好きです。(この文章は文法的におかしそうですね。でも「は」という助詞はこういう風に使えそうな気がします。)
手指の肌がきれいで、手の甲や腕の立体感がいいなあと思います。

若い人がこうして工芸分野で育っていくのを見るのは楽しいです。

工芸に携わる職人たちが私たちの生活に深みを与えてくれます。
音楽や美術、演劇や映画などなど、芸術もまた然りです。
写真もその中に加わりたいものです。
- 2016/08/01(月) 00:00:07|
- 陶器
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