ついこの前、様々な大学の卒業生による個展やグループ展を見て、若者たちの旅立ち直前の姿を見せていただいたのですが、そうであればこそ新たな人たちが一つステップを上がってきます。

「ベクトル」というコンセプトでのグループ展をされていました。
この方が中核となって高校・大学の同級生や画塾の同窓生とグループ展を企画しました。

残念ながら、4人でするはずのグループ展が事情があって3人となってしまいましたが、それぞれに個性的な絵が並びます。
この方は草原に何やら不思議な生物?がいます。この軟体動物かと見える生物は女性のデッサンから到達したものです。

このシリーズが3点並んでいます。
私は一番左手の・・・と言っても写真できちんとご紹介しているわけではありませんが・・・絵が良いと思いました。
草原と空の境界に描かれた帯状の夕色が絵に奥行きをあたえて、ある種の情感が漂っています。
軟体生物の存在自体が色々にイメージを刺激されますが、背景の雲や夕色の豊かさが、一層イメージを拡大するからです。

具象を描く力も持っておられます。

この方たちは新3回生ですが、「4回生になったら卒業制作に取り掛からなければならない。そのためには今年一年かけて自分のテーマを絞っていかなければいけないのです。そのためにもう時間はあまりありませんが、そのスタートを切るためにこの時期にグループ展を企画しました。」とのことです。

「この企画を思いついたのが去年の今頃でした。」
ギャラリーを確保する為には今日思いついて明日開催というわけにはいきません。1年前と言えば2回生になったばかりの時です。
それにしても何という自覚的な計画性でしょうか。
私の大学生活とは雲泥の差です。

こうした「まじめさ」は絵に対する姿勢にも随所に表れています。
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- 2013/04/30(火) 00:05:39|
- 絵画
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ストライプが印象的でした。
手前に見えるバッグの側面に二つの穴が開いています。そこにストライプの生地が覗いているのですが、そのデザインが印象的です。
残念ながら、この写真では白とびしてしまっていてそれと分かりませんが。

このバックを作ったのがこのコンビです。
このお二人の役割が絶妙なようです。幼馴染とか大学の入学以来の友達だとか、そういう仲ではなくて、つい先ごろいつの間にか惹かれあって、鞄やポーチの共同制製作者になっていたのだそうです。
この方がアイディアを出します。
「もともと僕自身のバックがほしくて、既にバッグなどを作っていた彼にいろいろ注文を出して作ってもらったのです。」 と、そういうことがきっかけで、この人が、こういういうものがあったらいいねと言いたい放題の注文をつけると、
(⇔)

この人がそれを受けて、「僕の注文よりずっといいモノを作り出すんです。僕の思いを二段も三段も深く汲みとったものを・・・。」という関係なんだそうです。

作り手の方は、アイディアに刺激されて「僕は何でも作れるという器用貧乏みたいなところがあるんですが、彼の注文で製作の方向性がはっきりするんです。」という。
人の才能を組織だて系統立てて発揮させるのも才能だと思う。
このコンビはなかなか良い響き合いをしているようです。
(⇔)

「あなたたちの服にもストライプがあるねえ。よほどストライプが好きなの?」
「はい、僕はストライプに一生を賭けているんです。」と楽しそうに笑う。
根を詰めて疲れたり、感覚が鈍ったりした製作者が、この人のこの笑顔で、「ちょとっと休もうよ。ところで、こんなもの作ってくれると面白んだけど・・・。」と話しかけられたらどうだろう。

夫婦にしても万歳(マンザイ)などにしても、コンビを組んだ二人の特性の響き合いが大切だろう。

こういう相方に出会えた人生は幸せだ。
自分のアイディアを実際に具体的に形に出来る相方の才能を尊敬できることも幸せだし、自分を認め自分の作品をもっとも高く評価してくれて、その人が喜ぶことを目標にできる同伴者がいることも幸せだと思う。
初期作品と今の作品を比べるとそこに大きな飛躍があるのが分かる。
(⇔)

(⇔)
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- 2013/04/29(月) 00:05:34|
- モノづくり
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(⇔)クリックして、さらにもう一度クリックしてご覧ください。

工房は埼玉県にあるんだそうです。
京都に実家があるので遠方まで出店です。

今日は予想以上に好天で、テントがないと汗ばむくらいですし、まぶしい!!のです。
そんな悪条件のもとで撮らせていただいたのです。
順光を避けて半逆光や逆光で撮ればいいのですが、レフ板もなくストロボもなく・・、
中腰になっていただけば白いテーブルがレフ板の役目を果たしてくれますが、そなん撮り方もふさわしくなく、・・。

向こう側のテーブルには透明のグラスなどが並び、こちらはカラフルな作品です。
「暮らしに色が加わる雑貨・・」がコンセプトですから、どうしたってこちらから撮らないわけにはいかないのです。・・・という私の思い込みです。

色ガラスをコーティングした物に絵柄に従ってマスキングを施します。
そこに細かい砂を強力に吹き付けて、絵柄以外の部分を削ります。何層にもマスキングをすれば微妙なグラデーションを表現することもできます。
青、赤、黒などどれも魅力的です。
色の濃いのが良いのだそうで、そうすると濃い色から薄い色へとグラデーションをより多段階に表現できるようです。

中に「難あり」の表示のあるものが見えますが、どこが「難」なのか教えていただかないと分かりにくい。

色々な前歴をお持ちだそうで、そのお話も興味深かったです。
「ガラスに戻った。」とおっしゃっていました。学生時代からの長い旅路だったようです。
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- 2013/04/28(日) 18:38:46|
- モノづくり
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カメラ人口は実際にはどんな風に推移しているのでしょうか。
直感的には写真を撮っている人はずいぶん増えていると思うし、一眼レフやミラーレスのレンズ交換式カメラももかなり普及しているように見えるのですが。
こんな方がいました。

アクセサリーと雑貨を展示販売しています。いつもはお友達と一緒だそうで、お友達の方がこうしたことに先行しているので、「彼女が出店できない時も、一人ででも頑張ろうと思って。」と今日も百万遍・知恩寺の手作り市という激戦区に出店です。

「私は人みしりがきついし、写真写りも悪いので・・・。」とおっしゃるのですが、「手作り市に出店するようになって、ちょっと変わってきたかな・・・。」ともおっしゃいます。
アクセサリーも和風のモノと洋風?のものが並んでいます。
こういう服を着ている所為もあって、「こちらの和風のデザインを求める方が多いので、少しずつ作るものも和風のものが増えています。」とのことでした。

老若を問わず女性の中には「着物」を着たいという潜在的な要求がかなり根強くあるように思います。
元に京都ではレンタルの着物を着て観光する人がそここに目立ちます。
ところが「この頃なかなか着てもらえなくて・・・。」と、和服産業の方はどんどん衰退していることを嘆いておられます。
「着つけ教室」などというモノがあって、免状や資格などというものもあります。
服を着るのに特殊な知識や非日常的な技術が必要だとすれば、和服が衰退するのは当たり前ですね。
お客さんが集まりますが、ほとんどの方が「この服どうなっているの? ちょっと見せて!」と近づいてきます。
この服はツーピースになっていて下はスカート様式です。それを、実に簡便な帯を巻いて、普通の「帯締め」という意識からしたら、「これでも帯締めなの」とある種の人からため息が出る様な「ひも」で結んでいます。
少し高齢の御婦人たちは、こうして帯を引っ張り、袖をひいて、「どうなっているの?!見せて。案外いいわねぇ。」とひとしきり盛りあがっていきます。
それにしても、これでは時代劇の「ご無体な」の場面のようです。

今日の記事の初めにカメラ人口のことを書きました。携帯電話にカメラ機能が付き・・そのカメラで撮ったものをプリントしようとすると、・・・やがて、コンパクトなデジタルカメラが普及し、安いキットレンズとの組み合わせだとは言え、交換レンズを2本付けた一眼レフが売れました。
カメラ業界が・・・キャノンのように働く人々の権利を侵してまで、というケースもありますが・・・カメラを安価にしたことも加わって、かつては誰もがもつというものではない高性能なカメラを、多くの人が手にしています。
私は、今和服業界のことを思い浮かべています。
彼女が来ている服は、彼女の若い知人がデザインし、縫製したものだそうです。
人みしりの彼女が、自分の作品を、展示の仕方に加えて自分の服装まで含めてイメージアップしています。

本格的な和服では、テーブルや商品を大阪から運んでくることはできません。そこでこうした服の工夫があったわけです。
和服を着たいという多くの女性の、決して弱くも少なくもない要求があります。
なのに和服産業が廃れるとしたら、いったい何が問題なのでしょうか。
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- 2013/04/28(日) 00:03:36|
- 装身具
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岡崎公園で開かれる平安楽市は、若干後発で、知名度はまだまだ高いとは言えないようですが、次第に出店数も増えているようです。平安神宮にはたくさんの外国人観光客をもとずれますし、修学旅行生も訪ねます。お客さんの数も次第に多くなっているようです。
この日は天気も良くて最高潮でした。
たくさんの出店者の中に今日がデビューという方がいました。

清水焼をされています。

テーブル上に並べられた器を見て「あれ?! これだけちょっと絵柄が違うなあ。」と感じて声を掛けてみました。な
「もともと学校では日本画をしていたので、それでそんなふうに描いてみました。」

伝統的な絵柄に混じってその皿が並べられていて、しかも色遣いも日本画的でした。
この方のお父さんが、数年前に亡くなられてその〔窯〕を引き継いだのだそうです。日本画を学んだのは、いつかは家業の作陶を継ぐということを前提としてのことだったのだそうですが、それにしても早過ぎるバトンタッチだったようです。
家業としての蓄積は色々あるわけで、それらはできるだけ継承していくのでしょうが、直接に教えを受けられなかったことが悔やまれます。

しかし、清水焼きの街に生まれて育ったゆえに、かえって自由に発想できることもありそうです。
近藤勇たちが、農民出身の武士として「武士」であろうとすればするほど、武士ということに囚われて、武士=軍人=殺人の専門家としての(道徳)意識に異常なまでに純化していき、すさまじい殺戮を繰り返すことになりました。が、それに対して生まれついての武士たちは文官としてのあり方も文人としてのあり方も、疑いようもなく武士であったがためにかえって柔軟に生きられたのと同じように。

春爛漫。ここにも若者が芽吹いていました。
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- 2013/04/27(土) 00:04:36|
- 陶芸
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竹細工です。
竹細工と言うと竹かごや、竹で編んだ箱などを思い浮かべます。垣根やいすなども竹で作ります。結界や屏風のようなものも竹で作られます。
竹の世界は広いようです。
(⇔)クリックしてご覧ください。

お昼の休憩タイムに近いようでしたが、立ち上がろうとするのを再び作業を初めて見せていただきました。

竹を割って、一定の幅の材料を作って行くわけですが、

編む前の段取りにずいぶん手間暇がかかるわけで、・・・・。

割った竹の幅を整えるために、二本の小刀を台木にうちつけていきます。
この小型の間を通して一定の幅と厚さに整えるわけです。

竹の肉の部分を削り落していきます。
ディスカウントショップなどの安価な竹かごなどは、竹の肉の方で作られているのだそうで、こちらは川の部分を使います。当然艶が違います。

肉の部分を削りますが、一定の厚さに削ることができた時にはこのように真円になります。

いま作業を見せていただくために、大急ぎで削った方は、真円になりません。
・・・・という説明をしていただいているのですが、私ならこれで十分と思ってしまいます。
編んだ後に「それはきちんと結果として現れる。」んだそうで、そこに妥協がゆるされれないわけですし、精度の高い技能が求められるわけですね。

「編む」作業に私たちの目はいきがちですが、そこに至るまでにいかに素材を丁寧に、細やかに精度高くつくっておくかに作品の良しあしが懸っているとのことでした。
「竹を編んだ時の目に違いが出るんですよ。」
続きを読む
- 2013/04/26(金) 00:00:40|
- 工芸
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この方はある師匠について学んでいたのですが、ごく最近独立したばかりで共同の窯で焼いているという方です。
この私のブログにも若い作陶家たちが何人も登場しています。それぞれ志をもって作陶の道に入っているわけですが、なかなか自立して生活と作陶を両立するのは難しいようです。

それでもその道を選んで、こうして自分の道を切り開こうとしている姿を見るとついつい応援したくなってしまうのです。
私が応援したからと言ってどうなるものでもありませんが、やりがい(働きがい)をもって生きるということを考えるにつけ、こうした人たちの決意に様々なことを考えさせられることも事実です。

ちょうど休憩に入る時間帯だったのですが、「写真を・・・」とお願いすると、快く作業を再開してくれました。

この絵付けは、同じものを作ると言うことでトレーシングペーパーのようなものに「元図」があります。
五脚セットなどという物もあるわけですから、当然「同じもの」を同じに描く力も求められるわけです。

それにしても独立したのが2,3か月前だといいます。
作品はとても味わいのある「朱」を使ったものが並んでいました。学校で学んだもののようですし、師匠の影響があるようです。私は・・・年をとったせいもあるのですが・・・学ぶことの大切さを感じます。
あまりに早く創造性だとか個性に舵をとらない方がいいなあというのが、私の率直な思いです。人生は、それなりに長い。少なくとも30歳くらいまではすぐれた人から「学ぶ(まねる)」ことを重視した方がいいように思います。
洋画の加藤力之輔氏などは30年以上もスペインで人体デッサンを就業してこられました。そして今ようやく若い時に思い描いた「群像」に挑戦されているのです。そいうことも一つの道ではないかと思います。

一応の独立をしても師匠と仰ぐ方の仕事を常に意識しじっくりと「学ぶ」ことが必要じゃなかろうかと思います。
私自身が、常に自分の工夫を意識し、誰もしていないことをやることを追求してきて、今、思うのです。
まあ、時すでに遅し、ですね。
誤りを改めるのに遅すぎるということはない、ともいいますが。

まあ、いずれにしても若い世代は若い世代なりにこの社会で生きていこうとしているということでしょうね。
なんだか、何を言っているのだか分りませんね。
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- 2013/04/25(木) 00:14:11|
- 陶芸
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「しろがねし」と言う名前を初めて聞きました。
彫金をされています。それも日本刀に付属した鍔、目貫、小柄などに彫金する職人です。

ここでいろいろ教えていただいた時に「はばき」という言葉が出てきました。漢字は分かりません。
刀は鞘に納められます、刀の刃が鞘から抜けないように鞘の鯉口と刀の刃との隙間をうずめるのが「はばき」です。
(⇔)

江戸時代には、刀の装飾が大いに進みます。戦国時代が終わると、刀はもはや「人切り包丁」としての役割を表面上は失って、需要も減るからです。
武士身分のステータスとしての刀が装飾に走るのは見やすいところです。

この「はばき」の部分にも様々な意匠が凝らされるようになったのだそうです。そしてそれが武士の所属する家中を示す「印」となっていたのだそうです。つまりどの大名の家臣かをそのデザインによって示したのだそうです。
現在のサラリーマンが背広の襟につけているバッチですね。

その話を聞かせてもらって、実はこんなことも知らなかったのだと吾ながらがっくりしたのです。
その時に「テレビドラマの『暴れん坊将軍』をご存じでしょ?! あの中で将軍吉宗が刀を抜いて、峯内にするぞという決めポーズの際に、刀をくるっと握りかえるでしょ。あのときに「はばき」がクローズ・アップするんです。葵の紋が映し出されるのを見たことがありませんか?」
そうなんですね。確かに葵の紋が「はばき」に彫りこまれていました。あれはテレビ的効果のため、徳川将軍だから・・なんて勝手に思い込んでいたのです。
さて、現代では刀剣は「美術刀」がほとんどです。
ですからこうした技術を活かすチャンスもそう多いとは言えないようです。
「剣道をされている方などが、・・」求めるようです。

こういう世界に培われてきた技術を継承していくためには、厳しい現実と向き合わねばなりません。自らの技術を維持発展させていくことも必要です。
そこで、様々な工夫を凝らしてストラップの飾りや、靴べら、ネックレスなどに彫金の腕を発揮します。

歴史的に有名な画家でも、美術史上に残る作品ばかりを描いていたわけではありません。
彼の制作の真剣さを見れば、ストラップだからと言って自らの技術を惜しむことはありません。

職人たちの一人一人は、どこかの誰かが空疎な言葉で「日本の良き伝統」などといっているものの、その内実をこうして支えているのです。
- 2013/04/24(水) 00:03:27|
- 工芸
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他の分野の文化と同様、食文化も各国でずいぶん違うものだそうです。その点でいえば日本は食べることに関してとても多くの機会のある国なんではないでしょうか。
家庭でさえも、家庭料理としての日本料理がありますし、そこに中華、洋食を取り入れて、実に様々なメニューが食卓にのぼります。 もっともこれは我が家のことではなくて、一般的にはという意味ですが。

ブログを見せていただいても家庭料理の様々なレシピの紹介や、食べ歩きの記録がその料理の種類の豊富さを教えてくれます。

私には美食道楽はありませんので、高級料理店にいって舌鼓を打つという結構な経験はほとんどありませんが、それでも街に出れば、和洋中に南米やアジア諸地域の料理などに触れることができます。

残念ながら、私はどんなものでもおいしく頂けるというタイプではなくて強い香辛料や強い酸味はとても苦手ですので、アジア諸国の食べ物にはしり込みしてしまいます。
でも上海料理を日本人の舌に合うようにアレンジしてくれたり、「上海風にしてください。」といえば「どうです?! これが上海風ですよ。東北風が良ければもっと辛く、塩分も強くしますがどうですか?」と、色々わがままも聞いてくれる。こうしたお店があるとありがたい。

先日も「クミン」をきかせた料理を出していただいて、「この風味だなあ、瀋陽の味は。」と懐かしく思い、「美味しい!!」と思わず言ったあとで、でも毎日この味と香りで少々まいったんだよなあとあの日々を思い出しました。
(⇔)

別の日の「バンバンジー」の刺激的辛さと鳥肉のジューシーさも楽しめました。
酢豚もまた「酢」にとげとげしさの無い良い「酢」が使われているようで、豚肉のボリューム感と柔らかさもバランスが良くておいしく頂きました。黒酢は中国のもののようです。
「再一定来」・・・怪しい中国語です。
- 2013/04/23(火) 00:04:48|
- 料理
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某大学へ続く細い道です。学生に向けた商店が並んでいるその店先で、古本を販売しています。

ユニセフ支援を呼び掛けているのです。この方はボランティアとして販売活動をされていて、売り上げはユニセフ支援の箱に直接投じられます。
「健康」に関する研究をされている研究者だということです。

外国に来てもそこで生活し、仕事(研究)をし、思索し行動する自分自身に揺らぎの無い姿が素晴らしいと思いました。
こういう生活のあり方が、身についているのでしょうね。
私も一冊『Guide to posing 』という本を求めました。
ここにある「古本」は研究者や学生から提供されたものだそうです。
「リユース」ですよ、と。
でも、「本は読まれなくなりますね。」とおっしゃっていました。若い人たちが余りにネット依存が進み、あまりに早い情報の洪水の中で、それに依存し、立ちどまってものを考えなくなっているとおっしゃっていました。
本を読むべきだと。 私もそう思います。
それにしても先進国で「新自由主義的な経済政策」が進行し、一部富裕層がますます富みを集中し国民の半数がが貧構層に転落していますが、世界的にも持てる国と持たざる国との格差が拡大し、飢餓線以下の人々が増大しています。
そして先進国の人間が、「自国のことのみに専念してし」他国のそういう現状にますます無関心になっているのではないかということを恐れます。

海外に研究者としてきた人が、そこで市井の一人としてボランティア活動できる思想のあり方について思いを巡らしました。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/22(月) 17:11:12|
- 人物
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私が瀋陽に行く前に、ふと立ち寄ったお中華料理店です。
中国にいくについては、未知なゆえにいろいろ不安もあったので、食事をしながら中国の事情を教えてもらいました。
このお店は上海料理がベースです。何より「美味し」かったので、とても気に入りました。
今回写真には登場しませんが、日本語ができる方がおられて、その方が支配人のようです。実に親切な方です。
調理人はこの方です。
(⇔)

上海料理は東北部の料理に比べて、日本人にとってはずっと食べやすいと思います。味はやさしいし醤油と甘さが特徴です。

私は野菜のしゃきしゃき感と素材の甘さを引き出す火加減にちょっと感動しています。 この方の腕はかなりのものではないかと、素人ながら感じています。
味もボリュームも十分なので、今では週一くらいに通っています。
中国からの留学生を連れて行った時にも、ずいぶん喜んでくれました。

日本語はまだあまりよく話せないようなので通訳してもらって写真撮影をOKしてもらいました。
「可以給你照相吗」・・・・私の中国語もよちよち歩き以前です。
韓国やブラジルなどからもたくさんの人々が日本に働きに来ています。
(日本から海外にいっておられる方もたくさんいますし)
私のほんのわずかな経験から、とても親近感を感じてしまいます。

食事に行くたびに「好吃! 謝謝!!」と声を掛けます。

もう少し中国語の勉強をしないといけませんね。
(⇔)
- 2013/04/22(月) 00:05:58|
- 料理
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考えてみれば不遜なことをしているのかもしれません。
プロであれ、プロを志望している人であれ、そしてまたアマチュアであれ、絵を描く人の写真を撮らせていただくなんて。
特に何も特別な撮り方をするのではないにしても、・・。
というような雑念?はしばらく脇に置くとして、
これは!という「素敵な人」に、素直に「写真を撮らせてくれませんか?」とお願いして楽しく撮る。
それで行こうと思います。

この方は中国遼寧省瀋陽市出身の画家です。

私は運命論者ではありませんが、この方にお会いした前日に瀋陽出身の若い友人と寂しくなるお別れをしたばかりでしたので、その翌日にその瀋陽出身の方に出会うなんて・・・と驚きました。

その「再見」といってお別れした若い素敵な瀋陽出身の友人にフジx10を勧めたら、フジx10を使って作品づくりをしているポーランの出身の写真家に出会い、こうして新たに瀋陽出身者と遭遇する。なんだか奇妙な気持ちです。
この方の作品は「フグ」を描いておられます。それらのフグたちの表情の面白いこと。
見当違いだとお叱りを受けるかもしれませんが、上等な風刺漫画を見るようです。
体を半分砂に埋めたフグたち。ずいぶん何かモノ言いたげですねぇ。

来日15年だそうです。

私は、食べ物が合わない、言葉が・・・などと言って、貴重な経験ともなり、とても意味のある仕事のチャンスを自ら放棄している人間ですから、こうした方に出会うとひときわ魅力的に感じてしまいます。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/21(日) 00:05:09|
- 絵画
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透明なガラスにこだわった制作をされています。
模様を刻んだり彫り込んだりした耐熱性の型の中に吹きいれた硝子の上部を成形して皿やコップを作っています。
硝子を2層3層に重ねられたその中に微妙な空間を残して、泡の表現や、光を屈折させ揺らぎを作る点を連ねているものもあります。
(⇔)

色を使うと「そこまで私自身が十分把握できないし、今は透明なガラスの光の世界を追求していこうと思って・・・。」とおっしゃいます。

このギャラリーの窓は日が差し込むと、とても素敵な空気感を作ります。

モノトーンの部屋と透明なガラス。
もう少し作品と光との協奏を撮るべきだったかなと思うのですが、明暗の差が大きくて、黒つぶれや白とびを心配する方に注意がいってしまいました。ここら辺が未熟者の残念なところです。

「モノづくりをする人の手に興味があるんです。陶芸をする人は土をこねるので親指の付け根が筋肉で厚くなるんです。」 そう言いながらご自身の左手を差し出して見せてくれました。
「ガラス吹きの管をこういう風に持つので、こんな風に低温やけどの症状が残るんです。」

若い女性が「キレイ、可愛い」に夢中になり、美容整形や、化粧品による「〇〇隠し」をする時代に、こうして職業ゆえの指や手を誇りに思えることの素敵さ。

関東のご出身ですが、師匠を慕って京都府下に在住されています。
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- 2013/04/20(土) 00:01:55|
- 工芸
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ある芸術系大学の4回生がグループ展をしていました。
さまざまなユニークな作品を提示しています。大学の課題でもあるようです。
この毬藻のような、ウニのような造形物を制作した方が、今日のモデルです。

これは何をイメージしたものかというと、分子のモデルなのだそうです。よく科学雑誌などに原子が結合した姿を赤や青の球体をつなげた姿で表現していることがありますが、あれですね。

古代原子論のようなこれ以上分割できないガラス玉のような究極の球体、ではなくて、その瞬間瞬間に確定した形を持たない、不確定なものの集まりのイメージのようです。
爪楊枝を刺した造形物は視線を固定させることがありません。常に幻惑するかのよう動きあるもののようにに見えてきます。

作品を可愛いペットをいつくしむように眺めたり、触ったりしていますが、ご自分の作品ゆえの愛着ですね。

以前このブログでお二人の学生がライブペインティングをしている写真を紹介しました。そのお二人と親しい同級生のようです。この方も元々は彼女たちと同じ洋画コースに属していたとのことでした。

画面でご覧になって分かる通りニコンの一眼レフカメラを肩にかけています。
たまたま、自分の作品を撮る時にうまく撮れないのだけれど、どうすればいいのか・・などということが話題になりました。そこで私がこれ幸いと少しばかり知ったかぶりを発揮したことがきっかけで、こうして撮らせていただくことになりました。
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- 2013/04/19(金) 00:03:19|
- オブジェ
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2年前でしたか、この方の絵画展を見せていただいたのは。
今回、個展の案内のはがきをいただいて、楽しみにしていました。
今年は院の終了の年です。

個展の初日に伺ったのですが、その時にはその方が子供のころに通った画塾の先生を初め、たくさんの方々が見に来られていて盛況で、写真を撮ることはおろか、ゆっくりとお話をうかがうことができませんでした。

それで、翌週にもう一度伺い、今度は・・・その間にもお客さんは幾人もあったのですが・・・ゆっくりと絵の話などを聞かせていただくことができました。

前回の時の絵は、森や人物が幾分観念的で、良くいえば物語を多く含んでいました。
しかし、今回は、素っ気ないと感じるほど、「日常性」と「平凡性」を追求していました。

なぜわざわざこれほどまでに素っ気ない、非ドラマチックな情景を選ぶのか、そこに今日の彼女の明確な意識があるようでした。
しかし、この平凡で日常的な景色は、木として土として舗装道路として作者の思いのままに書かれていると私には見えました。それは『イメージ』の名で勝手に実在を遊離していく「思い」とは違う種類のものです。
私たちがそこにおいて生活している、そこを歩き、そこで呼吸している実在に即した「思い」とでもいうような表現でした。

以前の絵より空間が広がり色が明るくなりました。画角は変わらないとしても、心理的な広がりが拡張しているように感じました。タッチも軽快になったように感じました。きっと何か心境の変化があったんだろうと思います。

私は絵についても門外漢ですから、ただの印象にすぎませんが、ここから始まる何かにとても期待ができそうだと感じました。

こうして以前見せていただいた若い作家さんの絵を再び見せていただくと、こちらもいろいろ励まされます。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2013/04/18(木) 00:09:34|
- 絵画
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お二人は日本画の学生さんだそうです。
ウナギが二匹見えますか。私がドジョウ?!と思いこんだ小さめのモノと、実寸大?のものが毛糸を編んで作られています。
(⇔)

植物の種子も色々あってこのお二人の発想はなかなかユニークです。
(⇔)

それにしてもハチの巣を耳につけたり胸につけるというような発想は私の中からは出てきません。
(⇔)

陶製の器のマグネットなどに日本画の技が活かされているようですが、一見しては日本画の人の出店のようには見えません。
そういう面白さが学生ですね。だからこういうところに来るのは楽しいのです。
(⇔)

この時、私のカメラは暴走しきりでしたから、何度もシャッターボタンを押しなおさなければなりませんでした。
実際問題として、このままカメラが暴走するようであれば、私の生活が脅かされかねませんから、事態は深刻です。
(⇔)

それにしてもまだこの時は桜のつぼみもちらほらと綻ぶといった感じでしたが、日差しはたっぷりで汗ばむくらいでした。
(⇔)

普段、室内で撮ることが多い私がこの明るさに対応できていないだけなのかもしれませんが。
だといいんですが。
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- 2013/04/17(水) 00:03:45|
- 陶器
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この日は予想以上によく晴れて太陽がまぶしいくらいです。先月とはずいぶんな違いです。
面白い作品を並べています。その面白さは、そこに置かれたフリーペーパーからもうかがえます。そのフリーペーパーの名前が『しりわれる』というのです。「尻割れる」ですね。
「尻雑貨」(など)を販売しています。
右の方のスカーフに止められているブローチは「下着をつけた女性のお尻」です。
(⇔)

この方の右手に展示されているのは、マグネットなのですが、1センチばかりの大きさの陶器の形をしているのです。つまりはお茶碗などです。 須恵器もあります。
冷蔵庫などに色々なメモを張りますよね。あれを押さえるマグネットらしいのですが、キッチンに食器です。しかも伝統的なデザインで、そこが面白い。

二人で出店をされています。
この方の服にいくつものブローチが付いていますが、そのデザインも風変わりです。
ハチの巣、筍、ちびた鉛筆、そして下着をつけたお尻!!
天気が良いと、この神社の白砂が反射板となって照り返しが厳しいのです。
腰をおろしての販売ですから、地面に近いこともあってまぶしそうです。

こちらの方は「用意周到に(?)」帽子をかぶっていますからまだしもですが、・・。

こちらの方はまぶしさに眉を寄せ、目を細めてしまいますから、なかなか思うようには撮れません。
(⇔)

お二人は、なんと?!日本画専攻の学生さんだということです。
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- 2013/04/16(火) 00:36:35|
- 陶器
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4月もすでに半分が過ぎました。
入学、入社した新人たちもようやくいくらか落ち着いてきた頃でしょうか。
見知らぬ街、見知らぬ人たちと始めた生活という人も少なくないと思います。そこでは毎日が新鮮であるとともに緊張や不安も一杯だと思います。
でもこの時の経験は心の深い所にまでしみ込んで、大切な財産になりますね。
この方は陶芸をされていますが、この時が手作り市デビューです。

どことなく不安げな表情ですね。

周囲にはたくさんの出店者がいますし、天気の良かったこの日の人出も、初めての方には緊張の材料でしょう。

ましてそんな日に「写真を撮らせて・・・。」なんて言われたら余計に緊張しますよね。
でもこうして出店した初めての日の記録は、あとでは撮れませんからね。ちょっとおせっかいでも「どうですか?」と聞いてしまいます。

お友達と一緒の出店などだともう少しリラックスできるんでしょうけれど。でも、この方の表情を見ていると、私自身のあの時この時が思い出されます。

今振り返ってみれば実に危なっかしい人生だったと思います。無知を絵にかいたような「猪突慢進(私の造語です)」の日々だったと思います。それだけにこういう若者の姿を見るとつい・・・。

この方はこうして自分の作品をこの年齢で世に問うているのですから、私などとは比べ物にならないくらいきちんと生きておられます。たくましいですね。
知り合いの方が来られたようです。ほっとしたのでしょうか。ちょっと笑顔が浮かびました。

お近くの方ですから、きっとまたお会いできるでしょう。
(⇔)
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- 2013/04/15(月) 00:05:06|
- 陶器
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岐阜県の陶芸家です。
作品に描かれる可憐な花々の淡いやさしい色合いに惹かれて立ち止まりました。

工房を「じゅん陶房」といいます。
「淡いやさしい色合い」と書きましたが、消え入るような儚い色ではありません。わたしはその鮮やかでもきらびやかでもない水彩絵の具のようなその色が確かな存在感を示す色だと感じました。 私の貧困な表現力ではお伝えできませんので、・・・ネット上にも紹介されていますから・・「じゅん陶房」で検索して作品をご覧ください。
色々お話しするうちに、奥さんから「慣れ染め」についてうかがいました。
ここでその一部始終をご紹介したいようなお話の内容でした。
そして、今回はツーショットでないといけないなあと思いました。

奥さんから見れば、「女冥利に尽きる」、なんておかしな言葉があるかどうか知りませんが、まあ無理やりにこじつけてそういう風に言ってもいいかもしれません。この方の生き方は。

「この人の才能をうずもれさせてはいけない。」
それが結婚された理由・・いくつかの理由の内の最大のものだったのかもしれませんね。・・・だそうです。

そして今日まで「連れそってきた」、そのお二人の空気がこういうものならば、お二人の結びつきは間違いではなかったということでしょね。いえ、奥さんの選択がでしょうか。
何ともうらやましいお二人です。

私にも、いやおうなしに日本の戦後史が刻まれているように、この方にも厳しい歴史の現実が刻まれておられます。
当たり前と言えば当たり前のことですが、それをくぐってどこに至るか、・・考えさせられました。
「人生は出会いだなあ」・・・と、ありきたりの結論かもしれませんが。

この方の作品を陶芸の技術的・芸術的な側面からご紹介できればいいのですが、私にはその力がなくて残念です。
でも、このお二人の二人三脚が、これからも人をやさしく明るい気持ちにする素敵な作品を生み出し続けるだろうということは間違いないと思いました。
京都での出店は初めてだそうですが、これからもお目にかかれそうです。
(⇔)
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- 2013/04/14(日) 00:04:41|
- 陶器
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あるギャラリーでふと手にしたDMを見て、この個展にはぜひ出かけたいと思いました。
それで、心待ちにしてでかけましたが、期待通りの絵でした。
(⇔)

作者は若い方だろうと予想はしていましたが、その通りでした。
この方の横にかけられている絵がDMに印刷されていたものです。
(⇔)

胡坐をかいてノートか何かを覗き込むようにしている姿は若い女性の日常を素直に絵が描いたもののようで、とても自然な空気でした。
(⇔)

ふと気付くと画中の人物はこの方自身によく似ているように感じられます。
(⇔)

日本画には上村松園などの「美人画」の系譜があります。
私はこの日本画の人物形象を継ぐ人はいないかなあと期待をもって見ているのです。ことに女性作家のそれを。

この方自身がそういうものを意識しているかどうかについて、・・・お友達が来ていましたから・・・、ゆっくりお話しをうかがうだけの時間がありませんでした。
きっとまた今度個展をされる時にはぜひそういたことを伺いたいと思っています。というより次の個展を見させてもらえば自ずとそこに私の知りたい答えが出ているでしょう。

私は色々な場所で口にしているのですが「女性が描く女性象」に関心を持っています。
現代の日本の女性の自己認識がそこにあらわれてくるだろうからです。無論、自己認識というのは社会的諸関係の中で形成されるのですから、社会における女性のありようをどうとらえているかの形象化だと思っているのです。
画家になるということは上手な絵を描くということ以上のものですから、当然にもそういうことを意識されていると思うのです。

このふっくらとして肉付きの女性の姿は、私はとてもよいと思いました。
これが私の「今日のこの一枚」です。

とてもお若いなあと感じさせる面をたっぷり含みつつ、その線と形と色たちが次を期待させてくれているように感じられました。

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- 2013/04/13(土) 00:09:58|
- 絵画
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京都文化博物館を中心にしたクラフト展です。
少し離れた施設も会場となって、そこにも出店がありましたが、どうやらアクセサリーの出店が多いようです。
幾つもの同類の出店があるのですから自分の作品のアピールをするのはなかなか難しそうです。それでもやはりそれぞれに個性があって、買い求める人にとっては「これがぴったり!!」というものを探す楽しみがありそうです。
「私は男性だから、こういうものはどうも・・・。」なんては話すと「いえ、先ほど男性がこれを買って行かれましたよ。」
それもご本人用のようだというのです。
ふ~む、成程。世の中は私の予想を越えて多様化してるんですね。

写真をお願いすると「作業をしていた方がいいですね?!」とおっしゃって制作を続けてくれました。
(⇔)

この方の名刺には「Creator/Songwriter」とあります。残念ながら後半部分についてその場では気付くことができずに色々お尋ねすることができませんでした。
(⇔)

「個性的な方から、『これいいですね』と言っていただくととてもうれしいんです。」とおっしゃいます。
というのはちょうど直前にとても個性的な作品を展示販売されている女性がここに立ち寄って、色々見たうえで購入されていったからです。その方もここで出店されているのです、その方の作品がなかなかインパクトの強いもので、会場に出店されておられる方々もちょっと注目しているのです。
(⇔)

こうして出店していると、やはりお互いの作品に触れることになり、そこで互いに対するリスペクトの気持ちが湧くようです。
互いに刺激し合って、また次回に臨む。無論、無原則に影響されるのではないし、直接的に作り方を取り入れるというのでもないのですが、それぞれがお互いの仕事を評価し合って、そこからより良いもの作りへのモチベーションを高め合うというような感じです。

私自身こうした方たちからどれだけ、刺激されているか分かりません。
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- 2013/04/12(金) 00:03:03|
- 装身具
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「いいなあ、いいなあ、これいいなあ。」と離れられなくなってしまうことがあるものです。
昨日の小野さんの「平山郁夫の夜の砂漠」風の作品もそうでしたが、この方のぐい飲みもまた見逃がしがたいものがありました。

木工・漆器です。
私が気にいったぐい飲みは、漆に炭を混ぜて塗ったもののようです。表面は古色の感じがあり、ひび割れが演出されていて、手にもなじみそうです。

日本酒を注いだ時に、その酒を通して底をのぞき、またかざして眺めれば一層この漆が魅力を発揮するのではないかと思いました。

もう一つ私が気に入ったモノがあります、それは木製の臼をかたどったぐい飲みです。餅を搗く時の臼ですね。
周囲は面取りのように削られていて、木のひび様の線には薄く白い色が入りこんでいます。
それがいかにもリアルな表情を見せていて、臼の側面には手を掛けるくぼみもちゃんと刻まれています。

ご自身はお酒を飲まれないそうで、つい酒飲みとしての注文をつけてしまいましたが、「参考になります。」と実に謙虚な方です。
上の写真のように多少年配の方を強くひきつける魅力がこの方の作品にはあるようです。
お客さんは一つお気に入りを購入されたようですが、どうやらリピーターになりそうな雰囲気でした。

やはり制作の現場で撮りたいなあと思いました。
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- 2013/04/11(木) 00:02:06|
- 工芸
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作陶している普段の様子を撮りたいという本音を話しますと、「粘土で汚れていて・・・。でも、そうですよね。」とやはりモノづくりの精神が「理解」を示してくれます。と言ってもお邪魔するお許しをいただけたわけではないのですが。
このお客さんは、ぜひにもという感じで作品を置いているお店を訊ねておられました。
小野さんのHPはhttp://000-aya.com/

私の率直な印象としては、まだ作品の完成度に幾分のばらつきがあるという感じです。が、大変高い技量をお持ちであることは間違いないと思いました。何より色に深みと品がある点が、実に素晴らしいと思いました。
ああ、あのカップを買っておくんだった。
・・・でも、そう言って、よいものに出会うたびに購入していると、こうして「素敵な人たち」を探しては写真を撮るということが出来なくなってしまうんです。事情はお分かりでしょ?! ここが辛いところなんです。・・・

こうして素敵な人たちと出会うために京都の街をあちこち行き来していのですが、財布の中は軽くして出かけることにしているんです。そうしないと・・・・。
(⇔)

そして買いもしないし、門外漢のくせに、分かった風なことをあれやこれや口に出してしまうのです。そんな私の悪癖にもかかわらず、それを嫌がりもせずに耳を傾け、制作の工夫や苦労を話してくださる素敵な方がいて、そういう方々に「写真を撮らせていただけませんか?!」と、さらに不躾なお願いをしているのです。
テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真
- 2013/04/10(水) 00:03:36|
- 陶器
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京都文化博物館を中心に、クラフト展が開かれ盛況だった。
一昨日、昨日の方々もそこに出店されていた方です。
この企画に「推薦」」で出店されている方々がおられます。どういう主体が推薦されているのか、私にはつまびらかではありませんが、一昨年、七宝焼きの若い職人が出店されていて私は今でもその方の「追っかけ?」をしているわけなんです。以前このブログにも登場していただいた小野正人さんというかばん作りの方も今年出店されています。この方はパリコレに合格されている実力者です。
この会場で、同じように推薦で陶器を出店されている小野さんに出会いました。
清水焼の修行をしてきた方です。

こうした作品を前にしているのですから、是非ともカラーでご紹介すべきなんですが・・・。

どうも私は愛機のことをよく理解していないようで、うまく再現ができないのです。

この方の作品は深い青。群青と言うべきでしょうか。
私は一目見た時に「これは平山郁夫のシルクロードだな。」という印象を持ちました。
平山氏の砂漠の夜を描いた絵をすぐに連想したのです。

「最近は青から茶に移っているんですが・・・。」と。
実に深く味わいのある色ですし、形も奇をてらわぬよいものです。
「鯛の刺身を並べたい。」「桜の小枝を置きたいなあ。」・・などと様々な連想が浮かびます。
調理人や活花をされる方が創造意欲を刺激される色ではないかと思いました。

つい数日前に岐阜の作陶家のコーヒーカップを2脚購入していなければ、すぐさま買い求めたいものでした。
それにしても「推薦」を受けて出店されている方なのですが、その謙虚な姿勢には大変に好感を持ちました。
(⇔)
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- 2013/04/09(火) 00:01:24|
- 陶器
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「元気専門絵師」なんだそうです。
「楽しいことやうれしいこと、日々の浮き浮きワクワクを描いています!!」とご自身のカードには書かれています。
絵は色であふれています。と言っても乱雑な感じではありません。色に力があります。
「壁画を描くといいんじゃないですか?!」と話しかけると、どうも既にそういうことは考えておられるのだということで・・失礼しました。

まだとてもお若くて、好奇心も強い。
一枚目の写真と見比べて何かお気づきの点がないでしょうか。女性の方はすぐに気付かれたかもしれません。

前髪を分けてもらいました。額を少し出していただいたわけです。
この会場は作品を照らすために上から照明が当てられていますので、前髪が目のあたりに影を作ってしまいます。そうするとどうしても表情が暗くなりますから。
前髪で目の表情を隠すより、額を出して顔を明るくするようにお勧めしました。
だって「元気専門絵師」ですから。

「素敵な人たちと」ということで写真を撮っていますが「あなたはこんなに素敵です。」というコンセプトでも撮ってみたいと思います。ヘアデザイナーやメイクの専門家と一緒に写真を撮ってみたいなあなんて妄想することがあります。
一つは、自分を再発見してほしいと思うから。
もう一つは、「フォト・セラピー」として。
この方自身は「元気が湧いてくる」という印象の方です。話していてもとても楽しい方ですし、絵を読んでいてもなかなかにユニークなんです。
「絵でHAPPYを感じていただければさいわいです!」とカードにありました。

きっとまたお会いできるはずです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一昨年のこの日にこのブログを始めました。
当初、「半年ももつまい。」とある元マスコミ関係者が言っていましたが、どうやら今日まで続いてきました。
楽しいことを続けているだけですから、私自身には何も苦労はありませんが、とにもかくにも写真を撮ること、ブログに掲載することを承諾していただいた400人を超える方々には重ねて感謝申し上げたいと思います。
撮らせていただいて以後、親しくお付き合いさせてもらっている方々はもちろんのこと、その時々にお仕事の手を休めさせて、色々なお話を伺わせていただいた多くの方々にお礼申し上げます。
そしてまた、このブロを通じて交流させていただいてきた方々にも、感謝申し上げます。
さらに、こういう技術を作り上げ、私たちにこういう場を提供してくれた幾多の、それこそ人類の科学技術史のすべてと言っていいかもしれませんが、それを担ってきた人々に感謝したいと思います。
21世紀に生きる者でなくてはこういうことを体験できなかったのですから。
最近、愛機が信頼できない動作をするようになった・・ような気がするだけかもしれませんが・・・ので一抹の不安がありますが、今後もできる限り「素敵な『人たち』」を撮っていきたいと思っています。
「人間にとって最もラディカルな存在は人間である。」 K・マルクス
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2013/04/08(月) 00:03:08|
- 絵画
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中国からの留学生と関わるようになって、私自身が日本に来ている外国人に関心を深めたことは、私にとってありがたい変化です。
これまで知らなかったことをこの一年でずいぶん学びましたが、手作り市を介して外国からやってきている人たちと出会えたことは、その収穫の一つです。
この方は南米ペルーからの方。

アンデスのアルパカを素材としたセーターや帽子をデザインし、ペルーに製作を依頼して、日本で販売しているのだそうです。

アルパカは高級品ですが、デザインもアンデスのデザインが生かされていて、その配色とともに魅力的です。
見た目よりも軽く、目が詰んでいて暖かそうです。

今日はすでに春の陽気で、これから寒くなるというシーズンでも、寒さ真っただ中という季節でもありませんから、手にとるお客さんは必ずしも多くはありませんが、中高年の方たちは「あ、アルパカだ。」といって立ち寄られます。
「今ここで買ってもらえないとしても、アンデスのデザインや配色の魅力を知ってもらいたいのです。アルパカの良さを広めたいのです。」とおっしゃいます。
勿論、商売ですから経営的な努力もされます。
「アルパカを日本に持って来て売ろうとする人は幾人もいました。でも日本の人に受け入れられるデザインや色にしていく工夫をしなければ受け入れてもらうのは難しいと思います。初めの珍しさだけでは長続きしません。」

そのためにデザインはこの方自身がするし、「仕上げはこちらでします。ボタン付けなどもきちんとしなければ日本で認めてもらうことはできませんから。」

国のよいものを日本で広めたい、そういう思いが、ただの商売と違うモチベーションなのだろうと思います。

手作り市出の顔見知りが声を掛け、缶コーヒーをポンと渡して、ひとしきり世間話をしていった。すっかり日本の日常生活になじんでいる。
来日15年。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/07(日) 00:03:10|
- 服飾
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自分が生き生きと仕事に取り組める。幸せなことだと思います。そうした仕事に出会うことはなかなか難しいことです。企業への就職では、そういうことはなおさら難しいことでしょう。
若者たちが「自己実現」を求めて仕事探しをしています。それを「世間知らずの甘い考え」だとか、「仕事とは第一に生きていうための収入を得ること。そのためには『我慢』が大事。」などとも言われたりします。
けれど、自分を曲げて、あるいは押し殺して30年も40年も生きていくとしたら、・・・。
この方は竹を編んで籠などを作られています。

指先にはなかなか力が入るようです。
「力が要りますね?!」と話しかけると、「太くて長い竹竿を運んだり、それをなたで割ったりしますから、意外に力仕事何ですよ。」と、「力瘤」の辺りを示して微笑む。

出来上がるものが繊細で優美だからと言って、それを作る仕事の全体が、そうだとは限らない。

時々霧状の水を吹きかける。
ラグビーでよく「魔法の水」が出てくるけれど、水というのは不思議なものだ。
滑りを良くしたり、滑ることを防いだり。 「濡れていることの物理学」についてどなたか良い入門書をご存じありませんか?

一時期、勤められたこともおありだったけれど伝統工芸大学校に入ってこの竹細工を学んだんだそうです。その後弟子入りして、今では独立して仕事をされているのだそうです。

竹の「皮」の部分だけを使うのだそうで、こうして見事に小刀を使います。

ここは実演会場ですから、イヤリングなどを作られています。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2013/04/06(土) 00:00:54|
- 工芸
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鳥彦さんの個展です。
どの作品も実によくマッチした額に入れられています。作品がすべて異なるように同じ額はありません。私はいつも額を作る方の力に感心させられるのですが、今回も、作品を見回したあとで、額をもう一度見せてもらいました。
会場の中央の天井には幅の広い黒い布が、リボンが複雑に絡むように下げられています。

ソファーやベンチも雰囲気を醸すために工夫して置かれたのだそうで、ギャラリーのスタッフさんにお願いして、雰囲気をさらに演出してみました。

(⇔)

50ミリのレンズではちょっと難しいようです。28ミリくらいの広角のレンズで寄りたかったですね。
(⇔)

テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/05(金) 00:23:35|
- 絵画
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最近、色々な方から個展やグループ展の案内をいただくようになりました。
「寺ブラ」と名付けたギャラリー巡りの中で、色々な方に出会ってお話してきたせいです。
この方は私が度々お邪魔してきたギャラリー知さんでお会いした方です。鳥彦さんとおっしゃいます。

ある芸術系大学の大学院をこの春に終了されました。
いま、別のギャラリーの方が見えて、一枚の作品を購入しようという嬉しい申し出をいただいたところです。

今回は、前回に比べて作品自体はもちろんですが「見せたか」も工夫がされていてぐんとよい展示になっています。

こうした「見せ方」についても鳥彦さん自身がアイディアを出して、また自ら時間を掛けてセッティングしたのだそうです。
そこにただ一行のキャプションをつけるのではなくて、もう少し文の力を添えているのです。
それは絵を説明するのではなくて、並列して響き合う「物語」の一幕になっていました。
テーブルの上に見られるのは、いわば絵本ように作られた作品集です。
画面が黒いですから、手指の油が残ると鮮明さが鈍りますし、作品を損ねますから、ちゃんと白い手袋も準備されています。

今回は版画の表現が幾分明るくなっていますし、物語性というかメッセージ性が明確になってきたように感じられました。
そこに前回からの彼の思いがこもっています。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/04(木) 00:05:48|
- 絵画
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フランス在住のポーランド人写真家だそうです。
寺町の「ギャリエヤマシタ1号館2階」で「Cool Pics from Paris ~欧と和の出会い、二人展~」と題して日本人の扇子職人の講殿友宏さんと二人展(4月2日~7日)をされています。

お二人はフランスで出会われたのだそうですが、「日本で写真展をしないか?」と誘ったら、すぐさま「では、行きます。」ということで今回の二人展になったんだそうです。

講殿さんの扇子のお仕事もとても魅力的なので、お二人を・・と、お願いしたのですが、「私はあまり・・。」とおっしゃり、「Joannaさんをできるだけ広く知ってもらいたいので・・・。」と。

最近、ロベール・ドアノーやアンリ・カルティエ=ブレッソンの写真を見ましたが、そうした写真に通じるセンスを感じました。そしてまた色に対する感覚が実に鮮明で、私などとはずいぶん違うなあとも感じました。
ネット上で彼女の名前で検索すると作品が見られますので、どうぞご覧ください。魅力的な作品がたくさんあります。

私が彼女に関心を持ったのは、作品の魅力もさることながら、使用カメラが表示してあり、そのカメラにある偶然の不思議と、それを選んだ彼女の意識について感じるところがあったからです。

彼女のカメラはフジフィルムのコンパクトデジカメx10です。
実は、私がつい二日前に、とても親しくなった若い友人に「カメラを買いたい」と言われて、「これを候補にしたらどうかな。」と勧めたのがx10だったのです。そして、その若い友人とは、とても名残惜しい別れをしましたが、今日の朝も、そのカメラの優れた点と使いにくい点とをメールに書いて送ったばかりだったのでした。
「とても優れた描写をするカメラなんだよ。」と。
それをこのポーランド人写真家が使っていたのです。

よく街中などでびっくりするほど大層なカメラとレンズを抱えておられる方をたくさん見かけます。
ネット上でもカメラの性能について微に入り細にわたって情報が交換され、カメラの比較がかまびすしくされています。
斯くいう私も、幾分「こけおどし的」カメラを手にしています。
高性能のカメラやレンズは、やはりそれなりに撮影者に可能性を提供しますし、それを引き出せばずいぶん良い作品が生まれることは間違いないのですから、そういうものを手に入れることは悪くはないと思います。
ですが、それが良い作品を生むことと即座にイコールというわけにはいかないことは、私などが言うまでもないことです。

「軽くて、オートフォーカスの反応が早くて、美しい色彩の写真がとれます。だから私にはこのカメラがいいのです。」とおっしゃいます。
私にとって使い勝手が良いカメラ、それがすなわち良いカメラなのだということだろうと思います。
そういうふうにごく自然に判断し、行動できる彼女の自律的な主体性についてとても考えさせられました。
こうした個展などを見に行った時に、どんなカメラで撮ったかを誇るような気配を感じることがあります。
(⇔)クリックしてご覧ください。
この方の背景にある絵画や写真の文化についても、もっともっと学びたいと思いました。

こうした彼女の活動に日本でのチャンスを提供したこの方にも敬意を表したいと思います。
ちなみに、上の2枚はフジx20で撮ったものです。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2013/04/03(水) 00:03:54|
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