今年撮ってきた写真の多くは演出なしでした。その場にいて出会った姿のまま撮ってきたわけです。
95%以上の方が初対面でした。お願いした方の95%以上が快く撮影を許してくれました。
写真を撮らせていただきながら職場との関係や所属事務所の制約などで公開できない方、あくまで作家としての写真ならOKだということで改めて機会を作りましょうということになった方などなどさまざまな方にも出会いました。本当に多くの方にお世話になりました。ありがとうございました。
この写真をお願いしたりブログにアップさせていただいたりすることで、今までにないお付き合いを始めさせていただいている方も幾人もあります。

こうして「私の撮りたい写真」のモデルを引き受けていただいているのもその御縁です。


今日の最初のものや、この写真などはかなり気に入っています。

こういうのも大好きです。

たくさんの写真の中から三日分を選んでアップしました。

モデルさんの魅力を見つけて撮っていくのは本当に楽しい作業です。
溝手さんも楽しんでくれたようです。ありがとう。

みなさん、来年もよろしくお願いします。
核兵器のない、原子力発電から脱した、アメリカの外国駐留軍事基地のない日本と世界を!!
東アジアの平和・友好の実現を
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- 2011/12/31(土) 00:10:47|
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ここは四条の地下道です。
大丸や高島屋デパートのショーウインドウが華やかに照らされています。
(⇔)

(⇔)

(⇔)


いつもは笑顔を撮る私も今日はあまり笑顔を撮りません。ちょっと気取った写真を撮りたいからです。


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- 2011/12/30(金) 00:03:57|
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今年もいろいろなことがありました。
もう菅内閣のことなど記憶から薄れてしまうほどです。
東日本大震災と東電福島原発の事故はことのほか深刻で辛い出来事でした。
しかし、それと同時に沖縄の米軍基地問題は沖縄県民の気持ちを逆なでする方向に動き出していますし、日本経済の自立性を根底から揺るがしかねない動きも進んでいます。民主主義を危険にさらす政治勢力の台頭があります。
世界経済は依然として綱渡りです。リーマンショック以上の深刻なリセッションに突入する可能性が強まっています。
東アジア情勢の推移も心配になります。
ということを考えつつも、私の今年のブログの終わりをMさんが飾ってくれます。






顔をあげて希望を見失わないで進みたいものです。
さて、町にでます。いつもと感じを変えて写真を撮ります。

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- 2011/12/29(木) 00:15:15|
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「横浜から?!」というのが第一印象でした。
横浜から知恩寺の手作り市に出店なんて、なんて熱心な人なんだろう。まあ私をブログの世界に誘ってくれた中高時代の友人が横浜にいるせいもあって「横浜」に反応してしまいました。
このお店の物品を製作しているのはこのお母さん。販売・出店の手助けをしているのは、・・・お母さんからこの素敵な娘さんを奪って大阪につれてきてしまった人がいて、そのおかげでこちらでの出店を助けている・・・娘さん。

お母さんはこうした手作り市でいろいろな人に出会って、「鞄を喜んでもらえるのが何よりの楽しみ。」なんだそうで、「時々お客さんが『これいいなあ。気に入ったなあ。欲しいなあ。』なんていうと『じゃあ、持って行って。』なんていうんですよ。」と娘さん。
とにかく人に喜んで使ってもらえるのがうれしいのだそうです。
しっかり者の娘さんです。なにしろいったん英文学?で大学を卒業して、こちらで改めて大学に入り直して建築を学び、一級建築士になってしまった才媛です。
だからデザインにも興味があり、優れた力をお持ちのようです。
(その娘さんが私のカードの写真を見て、さかんに「いいですねぇ」を連発してくれたので、私はすっかりご機嫌になりました。)

「私に蛇皮を持ってきてこれで鞄を作ってくれなんて言う人もいるんですよ。お客さんから預かった大事な材料だから失敗するわけにいかないし、今そのことで頭がいっぱい。」と満面の笑みで話されるお母さんです。お客さんに期待され、喜んでもらえることで生き生きとされておられます。
でも店に入ると、娘さんを全幅に信頼されて任せっ切り。
ずっと後ろから「ついている」だけという感じです。いい母娘ですね。

見てくださいこの娘さんを見る目と口元を。

こんなにたくさんのものを作って、働き者なのですね。

お客さんが「(やっぱりほしいから)銀行でお金をおろしてきたの。」と先ほどからとっかえひっかえ選びに選んでいます。お得意様だそうです。リピーターが多いということは・・・。

何しろ夜行バスで横浜とを往復するという元気なお母さんです。
これからもたくさんのお客さんを喜ばせることでしょうね。
- 2011/12/28(水) 00:03:04|
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手作り市で「作る人」と直接お話を交わすまでは、こうした女性用の装身具には・・・たま~に工芸品としてみることはあっても・・・近づくことはなかったのです。が、ここにも製作者の思いや工夫が見えてきて「作る人」・「作られたもの」を見る目が少し変わりました。

どんなに着こんでも今日は寒いです。

隣のお友達がお昼の買い出しに出かけて、お隣の分も店番です。話しぶりや眼差しからも友達思いのよい方のようです。

やはり手作り市の一番の良さはこうした作り手と求める人との会話ですね。
もののやり取りだけではなくてお互いの心を温かくします。固くいえば成長にもつながりますしね。
私なんかはカメラを持つことで多くの方と話す機会をいただいたことが、職場で傷ついた心のリハビリになりました。他の出店者によくみられるケースですが「職場と手作り市との二足のわらじ」をはきたくなる気持ちがわかります。

あっ、また新しいお客さんです。
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- 2011/12/27(火) 00:07:35|
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手作り市でたくさんの物品を見ていると、おおよそ予想の付くものが大半の中で「えっ?これ何?」というものに出会います。以前の「ごぼう茶」などもその一つ。
イラスト作品を販売しているモノの中にもそうしたものがありましたし、靴屋でボールペン?! コーヒ店の名が「お多福」などというのも・・・それぞれ意表の次元は違うものの・・・意表を突かれたものの例でしょうか。
今回思わず足を止めたのはこの方の絵と人形でした。
なんだきれいな人だから足を止めたんじゃないのかと突っ込まれそうですが・・まあ全面否定するのは苦しいですがね、正直なところ。
この不思議な人形の名前は「ぽっぴんたろう」というらしい。
「不思議だ」というのは、その中のいくつかは口から血を流しているのです!!
しかもちょっと不気味なたれ目。
このインパクトはちょっと大きい。

「 案外若い女の子が足を止めてくれるんですよ、とのこと。この血に気がついても「エ~?!」といいながら結構手にとってくれるんです。」と言われる通り、若い女性の反応は悪くない。

構図の都合上手前に並べられている衝撃的な絵は写真に入っていませんが、描いたこの方の印象と絵とを見比べてそのギャップに驚いた人たちも案外その絵の魅力を感じているようです。
こちらの方はお友達。百万遍の手作り市は今や出店のための抽選で当選するのが難しい。友達と組んで二人で応募するのが作戦の一つ。
この方はついこの前までお花屋をされていたのだそうです。

庭の花々や鉢の花たちの寒さ対策などの話が弾んでいます。

こちらもお客さんとの話が弾んで楽しそうです。
お二人ともずいぶん着こんでいますが、一日中立っていますから万全の寒さ対策は必要なんです。
場所によっては建物や木立の陰になって、それはそれは足元から冷たいのです。
写っていない私の恰好などとても見せられません。
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- 2011/12/26(月) 00:03:35|
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私の関心のアンテナと関わりのネットワークはとても狭い。だから世の中のことを少しも知らないまま来てしまった。
今こうして写真を撮っていて少しずつ吸収しようとしている。知らないことに触れる毎日なので「ワクワク感」一杯だ。
東北地方の障害を持った人たちが作業所で製作した製品を販売している。せかっく作業所が再開されても震災以前の販路が確保されるわけではない。そこには全国から震災地に伸ばされる援助の手が必要なのだ。

「山形鶴岡愛光園」とある。荷を運び、荷を仕分けし、それぞれが引き受けて販売をする。その過程それぞれに「人」がいる。

「一番写してほしいのはね。」と指差したものは。

「まけるもんか 岩手!」のマグカップでした。

この方たちは「誕生日をありがとう運動 京都友の会」の人たちです。
私は寡聞にして、こうした運動団体のことを知りませんでした。
いただいたチラシにはこう書いてありました。「誰にでも年に一度めぐってくる誕生日に、自分が生かされているありがたさを感謝するとともに、知力ハンディキャップのことをみんなの問題として考えていきましょう。こうして、〝自分の誕生日”を福祉に積極的にかかわっていく日として、有意義に過ごしましょう。」と。
様々な社会的な「運動」に対して胡散臭さを感じている人も周囲に見かけます。
けれどこの馬庭さんのような方の顔に刻まれたしわと、この笑顔がそうした惑いを吹き飛ばすような気がします。
真心込めた献身と、利他の気持ちがなければこうした顔にはなれないと私は思います。
(⇔)

自由だ民主主義だ平和だといいますが、草根の力はこうした方たちが担っているのだなあと感じました。 地に足のついた楽天主義を感じます。
誕生日にお祝いの中から100円を献金してください、古切手・テレカをお寄せ下さいと呼びかけています。

こうした運動の社会的な意義もさることながら・・・「男は40歳になれば自分の顔に責任を持て」というのと同じ意味合いで・・・こんなすてきな「かお」を持つにいたったこの方の人生を思うと、心から敬意を感じます。
きょうも「素敵な人たちと」出会うことができました。
(⇔)

(⇔)
- 2011/12/25(日) 00:03:12|
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宗教家とはいかなる存在なのかということは私の高校生のころからの一つの考えるテーマでした。
高校のほど近くにあったキリスト教会の牧師や、洗礼を受けた敬愛する同級生の存在は私に宗教とはなんだろうかと一再ならず考えさせました。
フランスなどの啓蒙主義思想を学びながら・・。
鐘をたたきながら経を唱えます。 そして善き人々の善意を期待します。

こうした行為は尊いと思いますし、たくさんの善意は集められて人々の励ましとなるでしょう。

みなさんの中に「ティッシュペーパー」配りや、店のチラシ配りをした経験のある方はおられますか。
それを手渡す側は「(受けとってください)お願いします。」という側です。反対に道行く人は「受け取ってやる」立場です。その時に人々の心が現れます。そういう「心」に触れたことのある方はお分かりでしょうが、こういう経験は「人とは」ということをいろいろ考えさせてくれます。
まして「私は正しいことを人に伝えようとしているんだ。」とか「尊い行為をしているんだ。」などと思ってやっているとなおさらです。
こうして「待つ」のではなくて、「・・・・・なので、募金お願いします。」と働き掛けてみれば一層多くのことを体験すると思います。
若い僧侶は自分の募金活動の意義をどう考えてしているのか、その踏み出す行為で分かります。そこに修行があると思うんですね。
(⇔)

しかし、いずれにしてもここにも青年の一つの姿がありました。
- 2011/12/24(土) 00:09:30|
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ここは鴨川にかかる四条の橋です。その東詰のところに若い僧侶がいました。
歳末の募金を始めるようです。

金戒光明寺(黒谷さん)の修行僧です。毎年こうして年末の8日間街頭に立って募金活動をするようです。
まだ準備も整わないうち初老の男性が募金に応じていました。

若い僧にはこうした修業は大切だろうと思います。

今日はまだ寒さがましですが、これから寒風の中を立たねばなりません。
今日は八名の僧がこの橋のそここに立って募金活動をするようです。
この方は静岡県の清水から来ているようで金戒光明寺での修行年限は一年なんだそうです。
今年の漢字一文字は「絆」だそうです。
この僧はここに立って人々の「絆」を確信できるでしょうか。あるいはそうではない実態を肌で感じて僧としての使命に目覚めるのでしょうか。
こうした場所で人々に平和や憲法擁護を訴えたり、ビラを手渡したりした経験から言って、期間は短いとはいえ心の修行にはなると思います。
(⇔)
準備が整いました。
- 2011/12/23(金) 00:01:58|
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大学の後輩の方には「一緒に話をしていてくれると写真が撮りやすい。」とお願いしてまきこんでしまっています。
その人には撮影をOKしてもらっていますがブログアップは未確認でしたので、
実はこの横で私の写真の蘊蓄を一緒に聞きながらいろいろ協力してもらっているのです。

画家としての増田さんを撮る場合と、画家でもある増田さんを撮る場合があります。後者もいつか撮らせていただけると・・、なんて言っているうちに

素直な方なんですね。
一見、作品に現れているような大きなエネルギーのマグマを秘めた人には感じられません。・・・話を聞かせてもらうと穏やかな口調の下にたっぷりと熱を感じますが・・・
感度をあげて無理やり撮っていますから画面が荒れてますね。

こんな表情のある人に出会うと嬉しくなります。

京都ではもうじき日展です。ぜひ出かけて作品を見させてもらいたいと思います。
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- 2011/12/22(木) 00:03:03|
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「描く以上に細かな形にまで存在感をもつ型染めの特徴を用いて、繊細で複雑な模様が重なり合う自然の世界を自分の視線で描き、染めている。」 上の文章は増田晴香さんの勤務校での自己紹介欄の文章です。
すでに作品が日展に選ばれるほどの方です。

型染めは図柄をカッターで和紙を切りぬいて版にする手法です。
「線が細部までくっきり表現できるところが好きなんです。」
大学の後輩が個展を訪ねてきました。同じ大学から別の同じ大学院へと進んできた後輩です。
「先輩はいつ寝てるんだろうと思うほど集中して製作する人なんですよ。」
「それは締め切りが迫って寝られなかっただけよ。今度も今日の朝になって完成という作品があるの。」

徹底して細部まで突き詰めるという面と、描き始めたら際限なくイメージが広がるという側面とで容易に「完成」に至らないタイプかもしれません。そんな想像をしました。
この辺りまでマニュアルでピントを合わせているのですが、まったく合っていません。暗いところだと私の視力では合焦が確認できないのです。いやになっちゃいます。プラナーF1.4ならなあ、なんて言い訳をしています。

標題に「不思議な世界」と書きましたが、若冲を思わせる表現が随所にありますし、そのことを指摘すると「若冲、好きなんです。」とのことでした。

絵を描く人の「創造的思考」についてあれこれうるさく質問してしまう悪い癖があるのですが、とても親切に付き合ってくれました。
さすがに大学で指導されているだけあって、あまり言葉を選ばないで話せることが楽しかったです。そしてついつい分かったようなことを口走ってしまって・・・、失礼しました。悪い癖です。
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- 2011/12/21(水) 00:04:53|
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描き始めるとスイッチが入るのですね。

だいぶカメラを受け入れてくれるようになってきています。

故郷(東北)の人々を思う。
(⇔)

故郷と故郷を離れている自分を思う。
(⇔)

ここにいて絵を描いている自分がどうあればいいかを問う。

自分を悲しみのふちから取り返して笑顔でいることが故郷を励ますことだと・・・。

私がちゃんと笑顔でいれば、故郷も喜ぶ。そしてそれが力になる。
私が泣き崩れ疲れ果てていては故郷は悲しさに悲しさを重ねる。
私は笑顔でこの辛さに立ち向かう。
私には「絵」がある。 故郷を描くことのできる私がいる。
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- 2011/12/20(火) 00:06:00|
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私が高橋さんを撮り始めると「じゃあ私は蒼樹さんを描きましょうか。」といって
描き始めます。

絵の得意な一人の女性になってカメラの前にいてくれます。

ぐっと近づきます。

モノクロではいかがでしょうか。
描き始めると次第に集中していきます。

彼女に向けたカメラを描いているのですね。全体をラフに描いて・・・という段取りではないのですね。
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- 2011/12/19(月) 00:02:48|
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今年の4月から「素敵な人たちと」ということでブログを初めて8か月が経過しました。一般的には1年過ぎて総括するところでしょうが、世間は年末ということで「今年を振り返る」が話題ですから、まあそれに乗っかろうと思います。
ブログへのコメントで「om4ti」さんが言われるように、たくさんのブログを眺めまわしても「ポートレート」をされている方がとても少ないようです。何故なのでしょう。
ポートレートは撮っていても「公開」というハードルが案外厳しくてブログには見られないのでしょうか。「個展」での展示くらいならもう少しやれるのかもしれません。
そういう意味で、ここまでこのブログを継続できたことは「写してもいいよ」と言っていただき、その上ブログアップをお許しいただいた、たくさんの方々のおかげだと思います。改めてお礼を言いたいと思います。
私の2011年はこのブログ体験が最も大きな意味を持ったと思います。
出かけて人に会い、お話をして共感し、そして写真撮影をお願いする。このことでたくさんの人とお話ができ、いろいろなことを教えていただきました。
そして写真の形も少しずつできてきました。そんな流れの中で新しい芽も育つ気配を見せてくれていて、それを楽しみにできるようにもなりました。
今日お見せできるのは以前マンガミュージアムで撮らせていただいた漫画家の高橋さんがモデルになってくれたものです。
少々枚数が多くなりますが、どうぞ見てください。
高橋さんは出身が岩手県です。3月の東日本大震災で家族や友人・知人の安否が心配で心配でたまらない経験をされました。そして、とても親しい方々の身の回りでいく人もの方が被害を受けています。
その岩手を思って個展を開きました。
個展会場の寸景です。DMに使われた素敵な景色の絵があるのですが、それは撮りそこないました。
この写真の中ほどにある小さな絵は故郷を思う心情が切々と伝わる「望郷」という絵です。
(⇔)

お友達から個展開催のお祝いが届きました。

ここから高橋さんには少し「個展を開いている画家」から離れてもらいました。

陰の中から光に向かう三態です。

この3枚目の写真が今の高橋さんに一番近いでしょうか。
(⇔)
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- 2011/12/18(日) 00:04:16|
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私の家にも14歳になる柴犬がいます。息子たちが欲しがったのですが、結局、親の私たちが面倒をみることになっています。
ご近所にも犬好きの方がおられて、お隣もそのお隣も、ことし柴犬を飼われました。とても可愛がっています。
しかし、以前こんな飼われ方では・・・と思うケースや「迷子」の犬を見たりしました。
迷子犬は行政によって収容されて、飼い主が現れるか引き取り手がなければ「殺処分」となります。
魚や爬虫類など外国から輸入したペットを、手に負えなくなったからといって琵琶湖などに捨てるなどということがことが報道されたりもします。ペットを飼うということについて難しいことが少なくないようです。

飼い主にその気がなくても「つながれていたはず」なのに迷子犬になってしまうケースもあります。
「探しても見つからない」 「迷子犬を見つけたけど飼い主が分からない。」こういう場合に役立つのが「「安心だワン!ホルダー」です。「迷い子札と注射済み票」を犬につけておけば万が一の時に犬が飼い主に戻る可能性が高くなる。
そういうホルダーを普及する活動もされています。

「お宅の犬には『迷いご札』ほるだーをつけていますか?」「いいえ。」といわけで一つ分けていただきました。

どうぞ風邪をひかれないように、ワンちゃんたちのために、飼い主のために、ペットにやさしい地域のためにご奮闘ください。
- 2011/12/17(土) 00:03:42|
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12月1日の梅小路公園での手作り市が予定通り開催されるかどうかをネットで確かめているといろいろな出店者の情報が飛び込んできます。私は事前にそうした情報をチェックしていくことは普段はしません。
予備知識なしで跳び込んで、アンテナに触れてくる人と話すのが原則です。
ただこの時は偶然あるページを見たのですが・・・。
「あれっ?! これ見たことあるぞ。何だったかなあ?」
この「SANTA」が印象的に記憶に残っていました。
犬をかたどった木製のストラップ。犬好きにはたまらないだろう。丁寧なつくりです。

この店にはこの母娘のお二人がおられました。
ストラップの横にはフリース生地でつくられた暖かそうな帽子が並んでいます。
寒さが深まったこの時期にはちょうどいいですね。
お客さんが来るとお母さんは「かぶるとこんな感じです。」と娘さんを指します。
これは素敵なモデルさんだ。とてもよく似合っています。
顔立ちもきれいですが姿勢も美しいこの娘さんは「バレーをしているんですよ。」と、お母さんの説明。 自慢の娘さんらしい。いつもは並んで販売しているわけではなくて「たまたまお休みの日に重なったので(助っ人に)」来ているのだそうです。
「ブログもしているのだけれど娘のことを書くと娘が怒るし・・・、ねっ?!」と顔を覗き込む。本当に仲がよさそうだ。


ここにこうして店を出しているのは実は別にも目的があった。
いただいた名刺の裏には(どちらが裏かわかりませんが)「大阪動物愛護推進員」と書かれている。
迷子の犬を作らない、飼い主のいない犬に不妊手術をしてあげて迷子犬を増やさないなどの活動をされている方だった。
そのためにブログも開設し、こうした店を出してできるだけ多くの方と出会って「犬を迷子にさせないで」と話しかけている。

木製の犬形のストラップやキーホルダーは夫君が製作しているのだそうです。最近まで家族ぐるみで可愛がっていた犬を14歳余りでつい最近亡くしたのだそうです。ブログには夫君の作業する横であんしんして寝そべっているワン君の写真がアップされていました。
犬を可愛がってきた方(ご家族)だけに、「迷い子」になった、された犬への思いは深いようです。
- 2011/12/16(金) 00:02:10|
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女性は強し!というべきか。
四畳半でこたつに入って、手を伸ばせば届く範囲で人生を終わりかねない私にとって今日紹介するような人はびっくり仰天、驚天動地の存在といっていい。

この人は天然の石を買い付けてきてアクセサリーに仕立てて販売している。木の実なども素材にしているが、石の魅力に「ハマッテ」毎年3ヶ月ほどを西インドで過ごすという。寒いこの時期の日本を脱出していいですねえなんというところが「四畳半的人生」の人間のいうところです。
インドは「暑い」なんて言うのはほとんど19世紀的偏見! インドは広いから北部インドではヒマラヤに続く高山地方もあれば、あるいは砂漠地帯もあって、その寒暖は熱暑から極寒へと変化する。
そういうところへ「石」の買い付けに行くのだそうだ。

確かに店に並べられた石は実に魅力的で、こんな表情をもった石だったら魅了されるのも無辺なるかなという感じです。
「女性はやっぱり光モノと石に弱いんですね。」とは言ってみたもののその熱意には実に驚かされる。

お店の飾りとして下げられている布も実は商品見本で、こういう布も輸入している。

インドではカーストによって職業も限定されていて、金属加工をする人々、石の採掘をする人々の集団があるそうです。インドの国内ではこうした職業と身分的な階層の固定は、片方では「差別」をいみしています。インドでどれほど近代工業、IT産業が成長してGDPが拡大しても社会的な課題は深く深刻です。
日本では経済的な側面しか話題にされませんが、彼女の様な人が現地に行って外国人の脚で差別の壁を破っていくのもある種の国際貢献ではないかなと思ったりします。

アメリカのようなミサイルと海兵隊でやるような「人権外交」や日本政府の公共事業を日本の大企業のための需要創出と独裁政権支援のためにするような「札束外交」に比べて断然意味があると、私は思います。
- 2011/12/15(木) 12:02:08|
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緊急アップ!!写真展「のこされた動物たち」
京都 明日から僕たちはとても忙しいから、大切なことをすぐに忘れてしまう。
僕たちはとても臆病だから、知りたくないことがたくさんある。
知ったらなにか出来るのだろうか。
覚えていれば役に立てるだろうか。
見なくて済む悲しみを知って
ただ苦しくなるだけじゃないだろうか。
知らなければ、それは僕にとって、無いことと同じ。
辛く苦しくなることも無い。
罪悪感や、無力感に襲われることも無い。
でも本当は、起きている。
でも本当は、死んでいる。生きている。待っている。
知ることでしか、なにかは始まらないから。
たくさんのいのちが、今度は京都でお待ちしています。
太田 康介 写真展「のこされた動物たち」京都
【 入 場 無 料 】
<日時>
日程:12月13日(火)〜18日(日)
時間:11時〜18時 (最終日のみ17時)
※初日と最終日は太田カメラマンが来場。
<場所>
京都市中京区寺町通三条上る天性寺前533
「ギャリエ ヤマシタ」2号館1階 画廊
太田さんのブログに詳しい行き方が紹介されています。
多くの方のご来場を、心よりお待ち申し上げております。
<主催>
写真展「のこされた動物たち」@京都 実行委員会(代表:かわしま)
連絡先:espero3.11☆gmail.com(☆を@に変えてください)
◆太田 康介(おおた やすすけ)Profile
1958年生まれ。滋賀県出身。フリーランスのカメラマンとして、アフガニスタン、カンボジアなど紛争地域を撮影。04年に猫を飼い始めたことで魅了され、以降は動物も被写体とする。
原発事故によって取り残された動物たちの窮状を知り、個人で保護活動を行いながら今も撮影を続けている。
◆著書「のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録」(飛鳥新社)
◆ブログ「うちのとらまる」
丸ごと転載です。
この写真展を見られなくとも、ぜひ太田氏のブログを見てください。

太田氏に会場の撮影とともに自らも被写体となることをお願いしました。
緊急避難の命令、短時日で帰って来られるだろう・・・希望的観測ばかりを流した行政と東電。
そのためにつながれ、囲いこまれたままの動物たち。自らえさを求めることもできずに餓死していく。
人の助けのあることを信じながら・・。
(⇔)

この「伝える力」はどうだろう。
太田氏の高い技術と、見るべきものを見る冷徹さ、撮らないでは、伝えないではいられない心の熱さ。
静かな、静かな、しかし抑えようのない怒りと悲しさ。
写真のひとつのあるべき姿を見た思いでした。

作品はあくまで作品ですから、間接的な紹介なりますが、とにかく機会のある方はギャラリーに、そうでない方はブログを訪ねてください。

私も、この写真の動物たちを見ていて目にあふれるものを止めることができませんでした。

今も避難地区で動物たちにえさを運び、収容・保護のボランティアをしている方々がおられます。
助けを求めている動物たちがいます。

「写真て何だ」という気持ちがおこりかけていた今日この頃でしたが、太田氏によってまた写真の力を知らされました。
- 2011/12/14(水) 21:15:13|
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こうした写真を撮らせてもらうときには、多くは「28ミリ~70ミリ」のズームレンズを使っています。
ある程度場所的、環境的な説明が必要なことがありますし、私が設定した条件で撮れることはないので、条件的に「ズーム」と「F2.8」は重宝なのです。でも今日のように混雑する中では適当な距離を保つことができませんので、少し離れて「80ミリ~200ミリ」を取り出すことになるのです。上賀茂神社などでは被写体になってくれる方が繁った樹木の下に入ることが少なくないのでやはり「F2.8」はありがたいです。

元来「ポートレート」を志向しているので、画角の狭いレンズを使ってファインダーを覗くとこういう撮り方になっていきます。ここしばらくこういう写真を撮っていませんねぇ。
素敵なペンダントでしょ?!

設定して写真を撮るのではない楽しさが、ありますね。

半逆光の位置まで回り込んだのは良いのですが、実は鏡の中までは意識できていませんでした。結果オーライですが、当然逆もあるわけです。
手作り市デビューの日の緊張やワクワク感を撮りたいと思っているのですが、良いお客さんが相手をしてくれています。

- 2011/12/14(水) 00:03:22|
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「ひとつひとつたーっぷりと愛情を込めた作品が、 素敵なひとたちへと渡っていくのって、
こんなにこんなに幸せなことなんですね。 今日は本当にありがとうございました!!
初めての手づくり市。 ドキドキワクワクしながら、
たーーくさんの方々に気に入っていただき、すごくすごーく嬉しかったです。」
これは「Hanadairo」さんの11月27日のブログの記事です。この日が手作り市デビューの日だったんですね。
そのデビューの日にちょうどその場にい合わせて、「手作り市、初めて」という言葉を耳にして話しかけたのがきっかけ。
(⇔)

陶板などの作品を出しているのはこの方。

刺繍の作品はこの方のもの

といってもいつものことで、ついつい人に目が行ってしまってテーブルの上を写していませんので作品がどんなものかよくわかりませんね。 是非ブログの方を見てあげてください。http://hanadairo810.blog.fc2.com/です。 ネット販売はこれまでもしてきているそうです。ネット販売がずいぶん盛んなんですね。
家族のどなたかをご存じのお客さんのようで話しが弾んでいます。
この日の人出もずいぶん多いのでお客さんたちの邪魔にならないように少し離れて撮っています。

冒頭のブログ記事にある通りお二人は終始「ハッピー」でした。
女性たちはきれいな可愛いものを見つけては身の回りにおいて(身につけて)、あるいはおいしいものを見つけてはいく千里もものともせずに食べに行って「ハッピー」を手にしています。男性はどうなんでしょうか。
- 2011/12/13(火) 00:05:45|
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この「スイング」では「引きこもりの方の受け入れ、地域の中学生の受け入れ」もしているのだそうです。
こういう活動は当の子供たち・保護者に対する支援になるばかりではないとおもいます。
教育観の衰弱、制度疲労を起こしている学校、その現実に抗して頑張っている少なくない良心的な先生方を支援することにもなると思いますし、またそうであってほしいと思います。


今の学校に大切なのはこういう眼差しだと私は思います。


「ひょうげん族」の方の描いたこの絵を語る時のこの人たちの明るさとやさしさ。
それに、お隣の「守山ちどり」のお母さんの人懐っこさ、あけっぴろげさがあれば鬼に金棒!!
- 2011/12/12(月) 00:03:37|
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誤解を恐れずに言うと・・私はある有名大学のご近所さんなのですが・・・毎日若者の表情や行動を見ていて実にうんざりしているのです。

私が「素敵な人たち」のネーミングで写真を撮っているのは、職場や街の中で見かける人々に対する否定的感情が背景にあるからだと自己分析しているのです。

ここに「素敵な人たち」がいる。
そういう確認が私には必要なのだと感じるのです。

このスイングの活動事業の中に ハーブ石鹸作りや各種下請け作業と並んで「オレたちひょうげん族」があります。「芸術創作活動」とあります。
「労働と芸樹」・・・人が人らしくあるための大切な要素だと私も思っています。

「疲れた」「しんどい」「・・・なんてやめてしまった方がいい。」 私の職場で毎日のように耳にした言葉です。 なるほどいたずらに忙しくなっていて追い立てられます。けれどもっと大変な面のある職場で働いている人たちが、素晴らしく明るい笑顔を持っているのは「働きやすいいい条件」があったり「要求したことがすぐに実現」しているからではなくて・・・そういうことが大切だということは政治も経営もそういうことをおざなりにしている現状では100回も1000回も言わねばなりませんが・・この人たちから学ぶべき何かがあるはずだと思うのです。

学生たちが就職していくときに、何を大切にしなければならないか、翻って大学生活では何を学ばねばならないのか、何を獲得しなければならないのか・・それは学校のあり方にも反省を求めることになると思いますが・・・もう一度お互いよく討論・探求してほしいなあと思わずにはいられません。
- 2011/12/11(日) 00:07:43|
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手作り市に集まる人々の思いは様々です。「守山ちどり」のいお母さんのような方もあれば、本職の傍ら思いを込めて作ったかばんやカード入れを持ってきて明日の自分を思い描いている人もいます。
今日ご紹介するのはNPO法人スウィンングの方たちです。
私がそのお店に近づいたのはこんな絵が目に飛び込んできたからです。

このアフリカの魔術的な仮面のような表現!! どんな人が描いたんだろうか? 不思議な「原始的な力」を感じさせる魅力をもったこの絵を描いた人。
「どなたがこれを描かれたんですか?」とお尋ねしながら、う~ん、ここにいる方ではなさそうだなあという感じがあって、返事を待ちます。

このお店はハーブ石鹸を販売しています。そしてその石鹸にはここにある絵が張られています。
ここはNPO法人スイングのお店です。
「当たり前の『市民』が当たり前に支え合い、働き、楽しむ場所」として設けられた障害者支援の施設です。

紙袋にも描かれているこの絵は施設の利用者の中で絵を描くのがとても好きな方がいて、その方の作品だそうです。

「穏やかで健康的な毎日を送っていただくことができるように、また、“その人なりの自立”の実現をめざして、必要な生活支援及び介護、生産活動、創作活動、運動等の機会を提供」する活動を「生活介護事業」としてされています。
ハーブの香りを確認!

紙袋はいろいろな絵を描いたものがあってお客さんに選んでもらっています。どれもなかなかも魅力的。
「お買い上げありがとうございます。」
- 2011/12/10(土) 00:03:28|
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私がカメラを手に持ってある店を観察していると「モミジがきれいでしょ?!」と声をかけてくる方がありました。 「大きなカメラ持って、この季節楽しみだね。」
実は私は「花より団子」というか、「モミジより美人」という人間ですから、そのモミジを意識していなくて、とっさにはその声に反応することができませんでした。
しかしなるほど上賀茂神社の繁みの中にモミジの紅葉が見え隠れしています。ここからの紅葉が周囲で一番きれいかもしれません。
「いいところに店を出しましたね。」
その店は琵琶湖の川魚の専門店「守山ちどり」さん。きょうは上賀茂神社の手作り市に滋賀県からの出店。

こういうところに来ると「いろいろな人と話ができるから楽しい・。」と抽選に漏れない限りこの手作り市に来られているのだそうです。
「守山ちどり」というんでしょうか。魚を煮つけたものが好評で「もう3パックしかないよ!」とお客さに呼びかけていました。
実は、この後にお土産をいただいてしまうのですが、「えび豆」が少し甘口でとてもおいしいのです。ご飯のおかずにぴったり。

琵琶湖の自然が大きく変化してきていて「魚が取れて当たり前と思ったらあかんなあ。」と自然環境を守ることの大切さと感謝を強調されていました。

ご夫婦のお客さんが見えました。以前にもこのお店で購入されたそうなのですが、「とてもおいしかったので・・。」と前に買い求められたのと同じものを探しておられました。ところがそれが見当たらないのです。もしかするとご夫婦の記憶間違いかもしれないのですが、店の奥さんはまるで自分が悪いことをしたように、申し訳なさそうに、がっかりしているご夫婦に気持ちを添わせていくのです。

冒頭モミジの話を書きましたが、私に声をかけたのも「きれいなモミジを撮ることができて良かったね。」と写真を撮るものの気持ちに沿って一緒に喜んでくれていたのですね。そういう方のようです。
ですからこうして試食を勧めているのも買ってちょうだいというより、美味しいから食べてってという気持ちなんですね。
そうして通りかかった人が手を伸ばすとご覧のような笑顔です。

「楽しそうに仕事をしている人を見ると撮りたくなるんですよ。」というと「いいことしてるね。」と言ってお土産を手渡そうとするのです。写真を撮らせてもらった上にお土産までいただいて・・。
- 2011/12/09(金) 00:10:13|
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以前このブログに登場してもらっている靴職人の三上さんです。ボールペンの軸を革で包んだものをつくっています。その鞘との組み合わせがおしゃれでどこかホテルにでも採用したらと前に書きました。
縫い合わせの部分の山が少し高いかなと指摘すると次回にはしっかり修正して実に指にやさしい作りになりました。
それが今回はさらに革の切り口に彩色して上質感が出ました。色の種類も多彩になりました。
(⇔)

「お客さんがいろいろ注文を聞かせてくださるので、そのたびに変わっていきます。」
「今日は靴をぬっているんだねぇ。靴の展示も増えたし。」

「そうなんです。靴屋の仕事も見てもらおうと思いまして・・・。」
「糸は二本使うの? 糸の素材は何?」
「昔は二本とも麻の糸だったんです。いまは一本がナイロン、もう一本が麻なんです。麻の方は松ヤ二を 塗っています。この松ヤ二が季節ごとに状態が違いますから季節によって三種類を使い分けます。
ナイロンと麻の特性を合わせて使うんです。」
手前に二つ折りの赤と黒の製品が見えますか。名刺(カード)入れです。
私はこの名刺り出が気に入っているのです。品があっておしゃれで。ブログのURLを描いたカードをこの名刺入れから出したらカッコいいだろうなあなんて・・密かに思っているのです。

「釘を打つのに普段釘を口にくわえているんですが、お客さんと話すときにどうもそれでは具合が悪くて咥えなくなりました。」
この人は仕事にも誠実だがお客さんにも誠実だから・・。

すすめなければいけないこの靴作りの仕事もお客さんが来るたびに止まります。

小さなお客さんがボールペンの書き味を確かめています。
どんなお客さんにもこの表情で迎えます。
- 2011/12/08(木) 00:02:15|
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以前に東寺の「弘法さん」の市で、絨毯を販売していたKevin Lucasさんと奥さんを撮らせていただきました。二人の仲の良さが実によく表れた写真が撮れてかなり気にいっていたし、お二人にも喜んでもらえると思っていたのに、ハードディスクの故障でこれもまた失われてしまいました。
そのためにお詫びかたがた「もう一度・・」とお願いしていた。それが、天候が悪かったりしてなかなか思うように事が運ばなかったのですが・・。
(⇔)

アフガニスタンの絨毯を販売というので関心を持って近づいたのでした。現に今アメリカ軍の介入で悲惨な状況があるのによくぞこうして・・・。しかもそこには外国人の男性が・・??? ところがその顔立ちはアフガニスタン人ではないのじゃない?!
そこで話しかけると見事な日本語で「私はイギリス人です。今は治安が悪くて買い付けに行けませんので現地の友人が送ってきます。アフガニスタンだけでなくその近隣国のものもあります。」と説明してくれました。
彼の細君は日本人なのですが「私は彼女に出会えたのが一番のラッキー。」と自慢する仲のよさです。
たいてい彼が跪いて奥さんが立っている図です。前に撮った写真にはそれが幾枚もあったのですが、お見せできなくて残念です。
お店の名前は「SILK ROAD VOYAGES」
私は上の写真の右端に写っている赤いじゅうたんがお気に入りなのですが。

英国人ですがさほど長身というわけではありません。でもお客さんとの応対はこうして膝をついて目線を低くして話を聞きます。

この日は天気がよすぎて背景の赤いじゅうたんの色を出そうとすると彼の顔が飛び、彼の白い顔に露出を合わせると絨毯が黒ずんでしまうという状態でした。
しかもじゅうたんの色や毛足ををよく見てもらうためでしょう。テントの屋根は張ってありません。

こうした手織のものは一般に高価なものが多いのですが、ここでは後ろに架けられているものが6万円余りです。この価格はどうなんでしょうか。私はこうしたことにも知識が乏しいのでよくわかりません。リーズナブルなようにも思うのですが。
英語圏のお客さんが、京都に観光に来て東寺や北野天満宮の「市」に碧眼紅毛(紅毛というほどではありませんが)の西洋人がモノ売りをしているのを認めて物珍しそうに近づいてきます。
- 2011/12/07(水) 00:01:28|
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森さんの一番お気に入りの作品はどれですか?

この作品は身近にモデルがあるそうですが、ただ単にイメージだけで作られているのではなくて・・・モデルに似せているという意味ではなくて・・・実にリアルな面があるのです。
この口の結び方、ほほのふくらみはただ可愛く見せるためにふっくら作ったというのではなくて、子供のほほの見事な観察と再現があります。下くちびるから顎にかけてのくぼみやラインもそうです。それだからこそのなんとも言えない愛くるしさがありますし、こ憎いようなリアリティーが感じられます。


ご本人が喜ばれるかどうかは分かりませんが・・・よく似ているとは思いませんか?

ここに並ぶ作品たちの屈託のないあけっぴろげな笑い顔を見ていると、こちらまでほほが緩んできてしまいます。
中年の女性たちがこうした作品を見て「いいわねぇ」を連発していました。
猫や十二支たちがご機嫌で並んでいます。

こういう像(かたち)を作られる方がいるのですね。
コロナ堂の奥さんが「写真を撮る」のを心配されて「ちゃんと笑っているかしら?」みたいに覗かれていました。ずっと支援してきて、まるで母親の様になっておられるのでしょうね。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2011/12/06(火) 00:03:07|
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コロナ堂=「アートステージ567」で個展を開いていたのは森恭仁子さんです。
「森の住人達」という人形展です。
私は最近興味のジャンルを意識的に拡大しようとしています。見てみなくちゃ、そのよさが分かりませんしね。

この方が森恭仁子さんです。
突然に写真をと言われて少なからず戸惑っておられましたが、OKしてくれました。

このギャラリーはさほど広くはありません。昔奉公人さんの部屋だったところらしいです。
窓が工夫されていて、作品展示にはちょうどいい加減の採光です。
おしゃれなイスが置かれて雰囲気を趣味の良いものにしています。

実は森さんの作品がこの森さんの表情そのものなのです。人柄の良さが作品にそのまま出ています。
個性的なんですが、へんい突っ張ったところがどこにもなく、素直にご自分の感性を表現されています。

といってもまだ作品がどんなものかわかりませんよね。
作品は後半でご紹介。
森さんは十数年前には百万遍の知恩寺「手作り市」などに出展されていたそうです。手作り市から作家へというのは少なくない人にとっての憧れのコースですが、そういう意味では森さんも「貫いてきた」方の一人です。
幸いこの店の御主人夫婦のようなよき理解者、支援者を得られたということもあるのでしょうが。
(⇔)
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2011/12/05(月) 00:02:00|
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烏丸通の夷川を西に少し入ったところに一見古物商とも雑貨店とも見える不思議な雰囲気を醸し出した店がある。町屋を改装したその店は以前から私のアンテナをくすぐってはいましたが、ついつい寺町へと足を急いで前を通り過ぎていました。

このお店の2階は「アートステージ567」というギャラリーになっています。
ここである女性作家の個展がされていましたが、別のギャラリーに行く予定があったので、入ろうか入るまいか迷っていたました。その時、中に人の気配がしたので「ままよ。」と意を決して入らせていただきました。運命とはどのようにして決まるのか・・、なんて大げさなことではないですが。
この女性作家については後日ご紹介します。
このお店の御主人です。(あるいは「主人」というような呼称は嫌がれらるかもしれませんが)

お隣の建物に「米 丹定」とありますようにここは元は200年続いた米屋だった建物なのだそうです。
この建物が取り壊されようとされた時に「あなたがこの建物を買って保存しないか?」と話を持ちかけられたとのことです。
それをこういう形で再生保存するについては金銭的にも運用の面でもご苦労は大変なものだったと思います。

背後の格子戸も保存されたものです。
京都の古い町並みや町屋がとり壊されていくことに心を痛めておられます。
梅小路の京都には似つかわしくない、また公園を特定の企業の利益のために使用して市民の利用が制限される計画にも反対されてきた方です。京都の方はご存じでしょうが、梅小路公園に水族館が建つのです。少なくない反対にもかかわらず計画は推進されていますが、「ただの反対じゃなくて、こういうものを立てないとすればどうすればよいかを考えなくてはいけないし、仮に建設が決定されてもそこに市民の立場から大いに修正を要求していく活動が大切だ。」と熱っぽく語ってくれました。
「今は京都会館のオペラ劇場化が問題になっていますよね。」
「実はこれにもかかわってるんですよ。」とのこと。
こういう活動を通じて様々な分野の方との交流を深め、ネットワークを広げておられる。

上のようなやさしい表情の方ですが、一転険しい表情をされることがあります。
運動は楽天的に進める。問題意識はシビアーにという感じです。

実は奥さんも非常に問題意識の高い方で、またとても開放的な方ですので、ご夫婦でこうした各方面の活動をされてきているようです。
その「各方面の」という中には「夷川タンゴサロン」と銘打っての バンドネオン、バイオリン、コントラバスのトリオによる演奏会[12月26日]を企画したり、二階のギャラリーで落語会を開いたりと多種多彩です。
こういう方が地に着いた文化を作っているのですね。

2階で個展をされている女性も15年前に出会われて支援してきたのだそうです。
- 2011/12/04(日) 00:04:42|
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上田バロンさんと並んで話しているのはクワイアキラさん。
他と一風違って立体造形で出展している。しかも彼の作品には社会的なメッセージが込められている。

クワイさんに作品の横に立ってもらった。
黄金のドラゴン!! この黄金に伏線がある。彼はただ金を素材として使うというのではなくてそこにはっきりと意味を持たせている。というより金が帯びている意味合いを明確に意識して作品をつくっている。
このドラゴンは・・すでにお気づきのように・・・日本列島なのだ。日本(列島)を金で表現した意味は重層的だ。
足元に散らばる白いものは「硬貨」の形をしている。それは確かにイメージは貨幣なのだが、その貨幣に刻銘されているのは「吾唯足知」なのだ。富、欲望の象徴的な存在である貨幣に刻まれた文字が「吾唯足るを知る」というのは何という逆説、皮肉。
(⇔)

ここには明確に現代日本社会に対する批判があると思います。
殊に今度の震災や原発事故を経験して日本のあり方を考えざるを得なかったといいます。

私は・・・私自身の写真を含めて・・さまざまなギャラリーで見る(芸術)作品(たとえば院展、創造展や二科展なども含めて)が、今日のわれわれがつきつけられている課題といかにかけ離れているかを感じるのです。
二科展には数点、今日の日本社会が直面している課題を意識した作品がありましたが、そのほかの多数の出品作の大半がそれと分かる課題性・問題意識性を示していませんでした。[無論私に力がなくて見てとることができなかったということは大いにありうるのですが。]

赤い線は血管をイメージしているのだそうです。
龍は単に地図上での形になぞらえて上を向いて登っているのではないのです。日本にはこれからも成長発展していってほしいという彼の期待が示されているのです。そういう肯定的な意味合いをもって「金」色なのです。しかし、その上昇は赤い血管でつながっている「吾唯足るを知る」と刻まれた、黄金ではない白い清らかな貨幣につながっているのです。つまり富・豊かさについての意識変革を彼は我々見る者に迫っているのです。

その人間像でしょうか。
これまでたくさん見てきた若手の作家に希薄だなと感じていた要素を彼は表現してくれていました。
私は彼の赤い靴、シャツの赤いストライプを見て「赤い血管」に符合するのかなと、勝手な想像をしてみました。
- 2011/12/03(土) 00:05:24|
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