梅小路機関車館のある梅小路公園で「グリーンフェスタ」があり、そこにも手作り市が開かれました。
モノづくりに心をこめる人々に会いたくて、出かけました。
鞄の「小野正人」さんの奥さんが、「普段は主人が外に出るのですが・・」と出展されていました。
いつもより出店も人出も少ないなあ。半分くらいかなあ、という声を耳にしながらぐるっと回ります。
「整体」の出店が各手作り市に見られます。そして結構な人気です。私も肩が痛くて次第に、姿勢がゆがんできているようなので一度やってもらおうかな、などと思いながら歩いていると・・・。
木製雑貨のお店がありました。お店のディスプレーもなかなかきまっています。

お店の名前は「緩里」とかいて「yururi」だそうです。ご主人が木部を作り、そこに奥さんが絵を描いています。 きっちりかっちり作るというより「ゆるり」とした柔らかい手作り感を大切にしているようです。

話のとっかかりは私のカメラでした。しばらくは写真談義・・。
ご主人も奥さんも写真を撮ることがお好きらしくて、ことにご主人は「一眼レフカメラを買いたいなあ、どうしようか。」と迷っておられるところだとか。写真を撮っていると一緒にいる人のことを忘れてしまうタイプだそうです。そのご主人の趣味をよく理解されて「買うなら私も同じようなものを・・。」と一緒に楽しもうととしている奥さんの言葉が弾んでいてとても好感が持てました。

お店の飾りつけなどはご主人中心に決めているようで、見かけ以上にご自分の思いを貫くタイプかも。写真に対する熱中度から見ても・・。
- 2011/10/31(月) 00:04:00|
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前日の降雨で足元にぬかるみはあるものの人出は相変わらず。いまや全国的なネームバリューの百万遍(知恩寺)の手作り市。出店も広島や兵庫や大阪などからも。お客さんはまさに全国から。観光バスで買い物に来る人々もいるようです。出店は抽選ですから、これまでずっと出店していたなじみのお店が見えないこともあります。
普段「手作り」にいそしんでいた半ば趣味の人、これから自分の作品を多くの人々に認めてもらおうとする工芸作家さんたちが品物を持ち寄るという雰囲気ではなくなって来ているようです。
手作りの楽しさや苦労をお客さんと交流する雰囲気がなくならないといいなあ。
さてこの方は岐阜からの出品です。作品を作り始めて2年余。ガラス細工です。

彼のしている製作手法は十数年前に入ってきたのだそうです。
耳に付けているモノ、胸に下げているものも彼の作品です。

製作方法を文章で説明するのはとても難しいのですが、・・・というわけでとてもできませんが、ガラスの中に不思議な世界を作っています。
今彼が見せているのは彼の自信作の写真です。
見せてもらっている東京からのお客さんは作品とその製作法の魅力に完全に足が止まってしまって、先ほどから「作り方を習いに行きたいが岐阜では遠いし・・・。買って帰りたいし。・・うん、きっと買うことになる。」と悩んでいます。

今世に言う「イケメン」なのでしょうが(?)、実に気さくで、懇切丁寧に製作法を話してくれます。
ある程度技術的にも進化してきたのでこれからは少し大きなものに挑戦したいと意欲を見せていました。

写真を撮られる時どうしていいかわからないなあと照れることしきりです。
「どっちを向いたらいいんですか?」 「いいよそのままで。」 「そのままって言ってもなあ。」

「また手作り市であいましょう。」
「ええ、ぜひ。」
- 2011/10/30(日) 00:05:07|
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先に奥さんを紹介した鞄のブランド「小野正人」です。
千本今出川を東に行った道路の北側に開かれたそのお店は、一歩入ると様々な工作機械が並ぶ工房でもあります。
このご主人がお店におられると聞き、帰途に立ち寄ってみました。店の奥で何やら作業中の御主人がいます。
手を休めさせては悪いなあと思い、帰ろうとする刹那、奥から・・・奥さんの言う通り・・しっかりとした体格の方が出てこられました。

ラグビーや格闘系のスポーツをされていそうな体型ですが・・。
「皆さんそういわれるんですが・・。」
金属造形をしてこられて、今は鞄作り。鞄の構造を作る金属の枠作りに技術・知識が生かされているとのこと。
この体格は、金属造形には大いに力を発揮したそうです。

かなりお若い時にその金属造形の作品で全国的な最高の賞を獲得されたとのことです。HPをご覧ください。
鞄にも座布団にもブランドのデザインキャラクター?である烏が織りだされています。品質にもデザインにも相当こだわっておられます。

実は昔この体型で(失礼!)長距離走が得意で相当速かったらしいのです。一分当たりの心拍数が、40回だたということで長距離走に適した強い心臓を持っていたのです。
私も高校生のころに・・・授業に退屈すると・・よく時計の秒針を見つめて、心拍数を測ってその数の少ないのを自慢していましたので、40回という数字の意味はわかるつもりです。

穏やかな話しぶりに自信と自負が感じられます。それとともによいものを作る人に共通している謙虚さです。
- 2011/10/29(土) 00:02:16|
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以前、伝統工芸館で実演をされていたTさんが文化博物館の催し物に卒業校の推薦で出店していました。
文化博物館別館の中央部の照明は少々暗くて、細かな作業をしなければならない七宝作家としては辛い様子でした。
前回お目にかかった時には作務衣のような服を着ていたけれども今回は場所と雰囲気に合わせて洋服でした。

おしゃれな髪飾りも付けて雰囲気は違いますが、「七宝作り」の姿勢はいささかも変わりません。
会場のにぎわいの中で細かな作業に集中しています。
素敵なお姉さんとこの小鳥が今日のお手伝いです。

あまり広くはない会場にたくさんのブースがあって人出も少なくないので、ここで思うように写真を撮ることはかなり難しいです。
照明もあまり明るくないですしね。

お客さんの邪魔にならないように望遠で撮ると、かえって会場整理の人に不審を抱かれそうで心配です。

それにしても考えのしっかりした人です。私が彼女の年齢の時にこんな風に自分の立ち位置を冷静に認識で来ていたかなあと思うと心もとないです。
未来と足元をしっかりと見つめて、今日なすべきことに全力で向かっているという感じです。心にゆとりを持っているけれど浮ついていない、そういう感じです。
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- 2011/10/28(金) 00:03:28|
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倦むことなく練習を繰り返します。
彼の体の日焼けの具合を見れば、いかに練習をしてきたかがわかると思います。

感心するのは次のような瞬間です。
箱をつかみ損なってしまいました。失敗です。
この失敗の刹那、彼は中国語で何か自分を叱ったり励ましたりするようなことを言っているようなのですが、周りを見回して照れくさそうにしたり、言い訳がましい表情をしません。実に淡々と練習を繰り返します。

この筋肉は「ただ者じゃない!!」 ジャグリングだけでこんな筋肉がつく?!
実は彼は「タイ式ボクシングをしていたんです。子供たちにも教えていたことがあって。」だそうです。

一、二枚を撮ると思っていたのでしょう。 「本格的なんですね?」
まさか、腕前がないのでたくさん撮っているんだともいえず。
- 2011/10/27(木) 00:04:47|
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猛暑の続いた今夏でしたが、その暑い最中にここを通るたびに決まってこの姿を見ました。
上半身裸で、何やらぶつぶつ言いながらひたすらに練習を重ねている姿です。 いったい何者なんだろう。
その姿に近寄りがたいもの感じて・・・あまり愛相がよいとは言えないし・・・つい話しかけもせずにいましたが、先日、思い切って近づいてみました。
一見修道僧のように周囲に関心を払いません。

無言で集中して練習をしています・・のではなくて、時々何やら中国語をつぶやいています。
日本人じゃないのでしょうか?

「夏の間ずっと炎天下で練習していたね。熱心だね。」
「才能のないものは努力するしかないですから。」

どうもこの近くの大学に通う学生らしいのだが・・・。
特に大道芸の道を行こうとしているのでもなさそうで・・。

「以前、ここに初老の痩せた男の人がいたでしょ? 君に言葉をかけていたけれど、あの人は君の師匠か何かなの?」
「いえ、僕には先生のような人はいませんし、友達もいません。」
この「友達もいません。」という言葉はその後数回耳にすることになります。
- 2011/10/26(水) 00:05:54|
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先日、滋賀県にある「ブルーメの丘」に行った時のことです。
建物の壁面に絵を描いている若者たちの姿を見ました。

ずっと向こうの建物から描いてきているとのことで、すぐ隣の建物にはこんな絵が描かれていました。
豚さんたちはソーセ-ジを作っているんでしょう。この周辺のお店でドイツ風の美味しいソーセージを食べました。買い求めて帰宅後に飲んだビールも香ばしくてとてもおいしかったです。日本のビールの個性のなさが思われました。

こういうことをしている人を見ると黙って通り過ぎることができないのです。
この建物はトイレなのですが・・ですから写真にある窓はトイレの窓・・・「あの人トイレを覗いているよ。」と子供たちの声がしました。・・・実物の窓を生かして描いている工夫なのですが、こういう風に受け取られてしまうということも考えに入れなければなりませんでしたね。大人が「あれはね・・。」と説明していました。

こういういう絵はとても楽しい!! 一緒に描きたくなります。
本当は話しかけてじっくりいろいろ聞きたいのですが、今日は一人で来ているのではないので、残念ですが「写真を撮っていいですか?」「えっ?!撮ってもらえるんですか?全然かまいませんよ。どうぞ、どうぞ。」ということで素早く撮らせていただいて、失敬することになりました。

でもやはり私にとっては描いている絵だけではなくて、それ以上に描いている人が気になります。
この人のジーパンを見てください! 素敵ですね!!

「向こうにもう一人いますから撮ってあげてください。」
いましたいました。女性ですね。

一緒に行った人たちとは別行動にしたくなりましたが・・・。
こんな楽しい場所、楽しい時間を奪ってしまう
核兵器、原子力発電、米軍基地に反対です。
- 2011/10/25(火) 00:01:19|
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製品のブランド名は「小野正人」。「ジュンコ・コシノ」や「イッセイ・ミヤケ」のような世界的なブランドになることをすでに視野に入れている。
(⇔)

棚の商品が写りこむことも快くお許しいただいた。
西陣一帯の工芸的製造文化の広がりも意識していて、地域に活躍している他の製作者との交流も大切にしようとしている。

このブログへのアップもそういうことを意識しての承諾だったように思います。
私自身も、このつたないブログがそういう橋渡しになればいいなあという思いはあるのですが。
奥さんの右手の窓辺にあるオブジェは夫君の作品。

今度ぜひ夫君を撮らせていただこう。
なかなか体格の良い方らしい。
- 2011/10/24(月) 00:04:50|
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京都は古い町だけれども案外街並みは変化している。JR二条駅周辺などは様変わりだ。
今出川通を自転車で走っていると見慣れない店が出ている。ステンレスの板を切りぬいたようなその店の看板は、どうやら「烏」らしい。
八咫烏(やたがらす)?! 日本サッカー協会が八咫烏をつかっているけれども、よくよく見るとそれとは違っている。八咫烏の脚は三本だが、この烏は二本足。指が各々四本になっている。
通りの反対側から開けられた入り口をから店内が見え、何やら金属のオブジェが見える。何だろう?
いつもの通り不躾に店内を覗いていると、どうぞ中に入ってみてくださいとまだ若い女性が声をかけてくれた。
店内には鞄や札入れなどが並べられている。その生地には「烏」のデザインが織りだされている。

この方の夫君が元来金属造形をしていたのだけれど、その技術を生かして鞄の構造を作る金属部分を製造しているとのこと。 それに西陣織の布をかぶせて鞄を作る。
「粋」と「おもてなし」をコンセプトに製品づくりをしているという。

開店から二年お若いお店だ。夫君は各地に製品を持って回っているらしい。東京の大江戸「市」?にも出店している。
「手作り市」で並べた鞄を完売した時に手ごたえを感じて、本格的な鞄製造に踏み切ったとHPにある。

この方が奥さんらしいのだが販売・広報・会計の担当者。詳しくはしらないが結婚されたのもそう遠い昔ではなさそうだ。
夫君のアイディアや製作の感性に全幅の信頼を置いているように見えた。
外見はにこやかで可愛らしい感じだが、なかなか芯がしっかりしておられるような印象を受けた。その「しっかり」はごつごつ、ざらざらした手触りの悪い強さではないように感じる。
- 2011/10/23(日) 00:02:00|
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ハードディスクが壊れる前に撮らせてもらった時には小さな蛇を手にしてくれました。
今回はキリンですね。鳥を肩にとめてみました。

外光の差し込む窓辺に立ってもらいました。
「なんだかモデルをしているようですね。」と山下さん。
「そうなんですよ。モデルをしてもらっているんですよ。」

だから?こんな風にも撮ります。

ちょっとレフで光を補いたいです。

最後にもう一度、作品の紹介です。

また作品展の案内をくださいね。
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- 2011/10/22(土) 00:03:39|
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何かを表現しようとする、その仕方は多様です。その豊富なバリエーションの一つに出会うと大いに刺激されます。
こんな作品を作られる方がいました。森のイメージでしょうか。

樹木の伸びる様、枝を伸ばしたり葉を茂らせたりする様がメルヘンチックに描かれています。
手にされている作品には目立ちませんが「金」色が効果的に使われています。

ブローチも金色で縁取られています。

以前作品展を見て、ぜひもう一度見たい、一点でも入手したいという初老の御夫婦が来ておられましたが、リピーターも多いようです。
今日は同じ時間を共有した大学の仲間が久しぶりに京都に集まります。我々には住所や連絡方が分からなくなってしまった者や既に物故した者もいます。人生は様々ですが、呼びかけに応じて集まってくれる仲間に感謝です。きょうはその仲間たちにこのブログの宣伝をします。「ただの暇つぶし人生になってしまったなあ。」と言われないように頑張ろうと思っています。
彼らとともに、私は核兵器、原子力発電、そして在日米軍基地に反対です。
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- 2011/10/21(金) 00:01:25|
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街中のオフィス街には11時ころになると「お弁当」の簡易販売店が並びます。
パラソルを広げたりしてお弁当を並べます。
350円が多いでしょうか。500円ともなると高級感があります? 中には300円、いや250円という値段もあります。
長い不況を理由にベース・アップがされないばかりか、ボーナスカットや昇給延伸、賃下げです。
年金による生活の保障はありません。掛け金ばかりが高くなり、増税策と相まって人々の財布の紐は固く固く縛られざるをえません
巨大企業の内部留保は膨れ上がり、お金はだぶついて投資先を見つけられないでいるのに、庶民の生活は不安になるばかりです。
サラリーマン、OLが真っ先に削るのは、生命活動の大前提である食事にかかるお金です。
カップラーメンにお湯を注いでコンビニから出てくる「肉体労働者」の姿も珍しくありません。

この「お店」は「ぜ~んぶ 300円」です。
350円でもお店としてはかなり辛いと思います。 しかし、そこで300円でうってでる。
大変な価格競争です。
自動車のガソリン代を節約するために自転車で走っている身としては、考えざるをえません。

この青年は「雇われの身」だそうです。 300円お弁当を販売して人件費を出すのもまたこれ難しいことでしょぅ。
「よくやるねえ。」「ええ、だから数売らなくちゃいけないんです。」
いったいどんな内容とボリュ-ムなんだろう。経済学部出身者として実地に確かめなくては・・。

この夏毎日のように炎天下の町を走っていてこうしたお弁当売りの姿をたくさん見ました。並木の木陰を占めて売っている人はいいのですが、時間帯によっては日を浴びなければならない場所に陣取った人は、お弁当の保管条件も悪いし、大変だったと思います。
どこの飲食店も座して客を待っていては経営を維持することもままならないのだと思います。
それにしてもこの青年は実に愛相がよくて親切です。
「写真を撮らせてもらえないかなぁ。」とお願いすると、「ユニホーム?」を着直してくれました。
チキンカツ弁当を注文すると「お茶がないと食べにくいでしょう。」とお茶を勧めてくれました。
アルバイトは景気の調整弁ですが、いまや労働者の半数以上が景気の調整弁状態です。
弁当屋さんの「より安くておいしい弁当作り」は働く者にとってはありがたいですが、先進国のオフィス街のサラリーマン、OLがこういう食事をとっていていいのだろうかと思います。大企業の食堂のレシピが好評だそうですが、社会の格差はますます広がって、全体としての「貧困化」が進行しているように見えます。
今度またここを通りかかったら彼の笑顔と人柄に惹かれて、またお弁当を注文することになるのだろうな。
- 2011/10/20(木) 00:03:00|
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ハードディスクを壊す前に撮らせていただいた時には、もう少しポスターのゴッホさんと彼女との「関係?」を意識して撮れたのですが、事情を話してもう一度撮らせてもらった今回は「撮り直しで申し訳ない」心理が働いてか、彼女の立ち位置の変化を待つ余裕がありませんでした。「よい写真を撮るために遠慮は禁物」だという忠告を以前もらったのに。

前回は、上着をはおらないでも汗ばむような気候でしたが、今日は一枚、羽織っています。
前回は、黒い髪、白いシャツ、黒いスカート、黒い靴でした。
今日の黒と赤の縁取りの服が効果的です。

撮る方からいうと、このような表情が撮れた時には、小声で「よし!!」という感じですね。

邪魔にならないように望遠を使って撮っているのですが、レンズが自分の方を向いていることはどうしても意識されてしまいます。やりにくかったようです。ごめんなさいね。

それにしてもウイークデーでも相当の人出があります。
美術鑑賞のお好きな方は多いのですね。
画家に対する礼儀として、「しっかりと見る」ようにしているのですが、押し流されるような展覧会はいやですね。


大変に頭のよさそうな、そして感じの良い方です。声も歯切れよく通っていました。
ゴッホさんが目を離さないのもわかる気がします。
- 2011/10/19(水) 00:03:33|
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秋といえば・・。読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、そして芸術の秋。言い古された表現ですが、確かにそうだと心あたるところがありますね。
京都市立美術館では「フェルメール展」「ワシントン・ナショナルギャラリー展」「院展」が同時開催されるという充実ぶりです。
みなさんの中にも既に「見た」という方も少なくないのでは、と思います。
私も、上記の順番にみましたが、一番楽しめたのが「院展」でした。
ところで会場前でこんな風景に出合いました。

人気の「フェルメール展」、充実の「ワシントンナショナルギャラリー展」が並行して開催されているために、どちらがどちらの入り口か迷ってしまうお客さんが少なくないのです。
そこで「フェルメール展はあちらです。こちらはワシントン・ナショナル・ギャラリー展です。」と案内する方が必要だというわけです。
これだけ大きな看板が出ていても、「えっ?!ここじゃないの?」と、ここからフェルメール展に入れないことに不満を漏らすお客がいるのですね。少なからず・・・。

自分が迷ったのは会場の責任だ、と言い出す人が・・・口に出さないまでも態度で示す人が・・いないわけではありません。
そうした人たちにも親切に案内されています。
(ここに写っている人がそういう人だというわけではありません。念のため。)

私もいろいろな機会にこうしたアナウンス、案内をした経験がありますが、同じことを幾度も幾度も、その都度そこにいるお客さんの気分を害しないように親切な口調で、繰り返しアナウンスし続けるのは案外骨の折れる仕事です。

ゴッホさん! よほどこの人のことが気になるようですね。
先ほどから、ずっと視線を外しませんね。

※ 写真の構成上、望遠レンズで遠くから内緒で撮ったように見えますが、案内をされている女性には写真撮影とブログアップの了承をいただいています。
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- 2011/10/18(火) 00:02:44|
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京都アートフリーマーケットにはこんな方も出品・販売していました。
「刀鍛冶」ではなくて「刃鍛冶」の祥啓さんです。
刃物は切れ味はもちろんその形状の不思議な美しさで根強い人気があります。
鉛筆を削らなくなった子供たちの指の巧緻性の低下、手足と目と脳との協応の弱さなどがいろいろに議論されていましたが、いつの間にか下火ですね。こういう人間の発達に関する議論を一時的な流行で終わらせるようだと、相も変わらず底の浅い日本文化という印象をぬぐえなくなります。
菜切り包丁から布の裁断用の刃物などまでいろいろな刃物を製作しています。
手前にあるのは無論、砥石ですが、我が家の、砥石は眠ったままです。研げば切れ味は格段と良くなることは分かっているんですがねぇ。

いまされているのは小刀の柄の部分に滑り止めの糸を巻きつける作業です。
この小刀は「余った素材を活用して何に使うともなく作った小刀が案外好評で・・。」ということだそうですが、こういう小さくとも切れ味のよい刃物はプランターの剪定や荷造り紐のカットなどに重宝すると思います・無論紙を切るのにも心地いいでしょうね。

刃物は「刃」のある方と峰の方の異なったラインが合流していくこのフォルムが魅力です。
そして鍛えられ研がれた金属の光沢。

切っ先に凝る緊張感もいいですね。
「切れる」「断つ」という危うさが籠っているところに魅力があるのかもしれません。

今は10センチほどの小刀をあまるほどの大きさの手で糸を丹念に巻いていますが、マグロを解体するための長尺の包丁を鍛えたこともあるそうです。その難しさを語ってくれました。
鎌倉期から室町期には「日本刀」は素晴らしい領域に発達しますし、戦国時代には武器は大量に生産されました。その刀鍛冶の力はポルトガル船が伝えた火縄銃の砲身を数年後にはそれ以上の性能で自作してしまうほどのものでした。信長などが使った鉄砲は射程距離、命中精度はもちろん、その耐久性においても世界ナンバーワンだったそうです。その背景に刀鍛冶の鉄を鍛え加工する技能の力がありました。

あいまいな記憶ですが、鎌倉・室町期には日本刀は広く海外の需要にこたえて輸出されたわけですが、中国に大量に輸出されたはずの日本刀が見つからないのだそうです。その不思議を探求した結果、「日本刀は中華鍋に変身していた!」のだそうです。素晴らしい!!
日本もせっかく円高なんだから世界から戦闘機やらミサイルを買って、それをみんな民事需品に作り変えてしまえばいいのに。それこそ国際貢献だ、と私は思う。
・・・ああ、それなのに前原某という京都選出の民主党幹部は「武器輸出」拡大に血道をあげています。日本を再び「死の商人」の道に連れ込もうというのです。・・・
- 2011/10/17(月) 00:05:12|
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ぜひ試してみてください。と言われてもこれまでどうもしっくりと被れるものがなかった経験がブレーキになって帽子には手が出せない。
娘が誕生祝いにとプレゼントしてくれた・・おしゃれすぎる・・帽子も部屋に飾られたままだ。
似合いそうなのを作りますよ。これなんかどうですか?!
いや、あの、その・・。

若い人たちは私よりずっと自由なおしゃれを楽しんでいるようです。
これを機会に帽子も検討してみようか。


作っているところは近いですから一度是非。

「帽子も素敵だけどその靴も紐の色違いが面白いね。全身を撮らせてくれない?!」
「きゃっ!」
- 2011/10/16(日) 00:02:17|
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「京都アート・フリーマーケット」にはこんな人もお店を出していました。
帽子屋「KAZ」さんです。
趣味が嵩じて本職に、のタイプです。まだ本拠となるお店を持てていないので知り合いのお店に置いてもらうような販売状況だそうです。
「HPを作って、ネット販売している人もいるね。」というと
「HP作成にも手間や費用がかかるし、それよりなにより実物に触ってもらって、かぶって、鏡に写して、その上で買ってほしいから・・。」という姿勢です。

帽子が似合う人っていますよね。
そういう人の写真を撮りたいなあと思うのですが、私自身はどうも帽子がしっくりしないで苦手です。
私が帽子作りの様子を撮りたいけどムニャムニャといっていると「ちょうどボタンをつけなければいけない帽子があるか」らと
「ここに付けたいんだけどどんなのがいいかなあ?」

相談相手は帽子作りに力を貸してくれているこの方。
「これ、どうかしら?」

「うん、それいいね。」
というわけで手際よく飾りボタンをつけていきます。ボタンはいろいろ収集しているようですが
「天神さんや弘法さんで面白いものが手に入るよ。古い貨幣を使うって手もあるんじゃないかなあ。」
「じゃあ、行ってみます。」

- 2011/10/15(土) 00:03:06|
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京都文化博物館などを中心に「京都アートフリーマーケット」という企画が行われていました。そこでは工芸品を中心に手作りのものが展示・販売されていましたが、博物館別館の中央部には工芸関係の学校やギャラリーなどからの推薦を受けた人たちが展示販売をしていました。
陶芸家の安田さんはあるギャラリーからの推薦だそうです。

灰白色に濃い茶色を配した器は落ち着きのあるそれでいて重くない感じのよい作品群です。

すでにギャラリーに置かれてもいるという実績のある安田さんですが、まだまだ多くの方に直接見ていただきたいという気持ちを強く持っています。

轆轤の作業や窯入れ、窯出しなどの実際の製作の様子を撮れないのは残念ですが・・彼もそう思ってくれています・・

こうして自分の作品について語る時に、作品に込めた思いがその表情に出ます。
この大きな鉢に興味を持ってもらったようです。
その大きな鉢の手前に・・こちら側にあるコーヒーカップは、今回の展示に向けた新作だそうです。
私はここに来て・・・置いてある位置に影響されたものかどうか・・・この2種類のカップに一番惹かれました。良いものだと思います。
お客さんも陶芸についてかなり詳しそうで、突っ込んだ質問が出ます。
安田さんはそれに熱心に答えています。

こうして安田さんは新たなつながりを得ました。若い作家が評価されていくのは見ていてうれしいものです。
- 2011/10/14(金) 00:00:03|
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上賀茂神社の手作り市です。
女性向け?の装飾品のお店には普段あまり近づきません。デザインに興味はあってもお店の前に立っている自分の姿をあまり想像したくないからです。
けれどこの時はイヤリングなどの装飾品を並べた空間とこの方がとてもマッチしていたので、つい話しかけてしまいました。
「大きなカメラですね。」なんて言われて写真に興味を持っていることが感じられるとつい調子に乗って話してしまう悪い癖です。

この方は普段は動物性食材を一切使わないという食事やスウィーツをいただけるお店で働いているそうです。が、それが何と私が時々自転車で通る道の、そこでは左に曲がるその角の反対側にあるというお店でした。

これまでは単に風景だった場所が、また一つはっきりとしたイメージを持てる場所になりました。
肉好きの私、油こってりの好きな私にはどう感じられるのかわかりませんがお店にも行ってみたいと思います。
この方は厨房に入っているらしいのですが、対面式でお顔は拝見できるそうです。

帽子、髪飾り、イヤリングなどいろいろつけているのに?スッとした感じで好感が持てます。

笑っていただいていますが、私がバカ話や冗談が言えない男であることは私を知る人のあまねく知るところです。
ボケも、ツッコミもできません。

お店に並んだ装身具を強調しましょうと、身につけてもらって写しましたがこれはピントがひどいですね。

では、またお店で、ということでお別れしました。
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- 2011/10/13(木) 00:05:47|
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手作り市に出かけると実に様々な人に出会うことができる。
上賀茂神社の手作り市もお店があふれんばかりの盛況だ。ここは小川が流れ木が茂っているし休憩場所には事欠かないので、子連れの若い母親たちが少なくない。
百万遍ほど炎天下で暑いという印象はない。
今回、出会うことができた方は、この方です。

自作の写真をポストカードにして販売しておられる池崎さんです。
ポストカードの写真は、よくもこれだけ、「きれいだなあ。」「かわいいね。」という、風景も動物も庭も建物もおしゃれな部屋の中も空も雲も川も・・・とありとあらゆるものに心が動いたものだというほどジャンルが広い。
この感性のアンテナの広がりに驚く。
Tシャツの胸のデザインはご自身の「豆腐」の写真です。豆腐屋さんにいくと豆腐を「泳がせておく」お風呂のようなものがあるでしょ?!タイル張りの。青はそのタイルの色です。メジも生きてますね。
前の写真のシャツの猫も無論池崎さんの作品です。

写真のことばかりでなくカメラのことも親切に教えてくれます。
普段はあまり重くないカメラを四六時中持っていて、いつでもどこでも撮るんだそうです。
私の「虚仮脅しカメラ」とは違います

とにかく写真を見ていろいろな方が話を弾ませるのをこんな顔で聞いているのです。
自分の工夫・苦労・楽しみに共感してもらえている喜びでしょうか。
わが子や孫がほめられているのを聞いているおじいちゃんという顔ですね。写真が大好きなんです。

- 2011/10/12(水) 00:02:09|
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すでにこの2日に終わってしまっていて残念ですが、寺町の「ギャラリー・カト」で立命館大学美術研究部OB有志の会のグループ展がありました。
同志社大学の美術サークルのOB展が盛んに行われているので立命館のものがないのが寂しかったのですが・・・数人の有志がこれまで何度もしていたそうですが・・今回、「第一回RUA えんじ展」として開催されたのだそうです。
「えんじ」とは立命館大学の応援歌の中にも「えんじの旗を靡かせて」とあるように立命のスクールカラーです。
今回は8人の方の出品ですが「これを機会にいろいろな人が作品を寄せるようになるだろう」と来年は同じ画廊で1.2階を借りて「第2回 RUA えんじ展」を計画されているということです。
(⇔:クリックしてご覧ください)

私も立命館大学のOBなので親しくお話をさせていただきましたが、卒業以来、作家として今日まで描いてこられた方も、今度のグループ展を機会に再び書き始めたかともおられるということですが、どの作品も気力が満ちていて感心させられました。
後ろの正面にある絵の「赤(朱)」の鮮烈さ。左の「遊園地」という絵の色彩のあふれんばかりの響きあう力。
写真を見てお分かりのように大学生活は1960年前後ですから、決して肉体年齢が「若い」とは言えない世代です。
(⇔:クリックしてご覧ください)

ですが作品といい、「私たちの回生の励みにもなりますから写真を・・。」とお願いした時に見せてくれたこの表情といい、実にお「若い」!!
本当に励みになります。
「同窓」というだけでこれほど親しみのあるお話をさせていただき、また写真まで撮らせていただいて、ありがとうございました。
また来年を楽しみにしています。
(⇔:クリックしてご覧ください)
- 2011/10/11(火) 00:02:23|
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いつもの「ギャラリー知」の二人展を見ました。
若い作家は成長・変化が大きい。境遇や心理状態に変化が大きいからだろう。
大学卒業や、恋愛、分かれ、結婚、就職いろいろな分岐点が出てくる。そのたびごとに精神的な変化が生まれる。それを成長にできるか否かがカギになる。私の人生を振り返ってもそういうことは幾度もあった。変化がいつでも成長とは限らないことも経験済だけれど。
松本晴喜さんは、その変化・成長を経験して個展にそれを表現したようです。

彼の自画像が架けられています。
ちょうど下の写真のような彼の像です。
自画像を描きながら彼は今の自分を確認した様です。
「自分の眼球を描けました。」という言葉がそれを象徴しているようでした。自分を肯定的に受け入れられるようになってきているということでしょうか。それまでは無意識に自分の中に受け入れがたいもの・状況があったのでしょう。

彼の背後にある塑像は「二人展」の相方の船附一裕さんの作品。
こうして表現形式の違う人同士の展示は相互に大いに刺激になるようです。

背後に見えるブロンズ像は船附さんの自刻像。
若い人が自分を見つめるというのは大切な作業でしょう。
描きながら、粘土を塗りこめていきながら自問自答が続いているのかもしれません。
松本さんも船附さんと同じように全身の自画像を描いてみるのもいいかなと思いました。体つき、姿勢などには精神が現れますからね。
このやや前に重心をかけたそれでいてあまり力まない姿勢に今の彼の一面が出ているようにも感じました。

松本さんは鴨川の下流域の鉄道と交差する情景や堤の風景を描いています。
私には絵画のことはよくわかりませんが、空や堤の色の塗り方はとても好感が持てました。写生としてではなくて情感として塗られているように思えました。
わたしみたいな素人の感想にも耳を傾ける松本さん。
次の個展も期待したいですね。
- 2011/10/10(月) 00:03:28|
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ご主人も奥さんも、私にもぜひ「飲んでいってください。」と勧めてくれるのですが・・・そして私も嫌いじゃないので、ぜひいただきたかったのですが・・「これからまだ自転車で大分走らなければいけないので・・。」と・・予定を変更すればいいじゃないかという誘惑に抗しながら・・お断りをして・・。
だって写真を撮らせていただいた上にワインまでごちそうになったんではあまりに図々しい。

奥さんが、隣を見てスタッフさんに「今度はあなたの番。」と振ってくれました。
ウェブの情報を見ると多伽羅さんに触れたものに「女性スタッフ」が素敵だと書いてあります。
なるほどその通りで・・。


この方の笑顔も飛びきり素敵でした。

指先まで神経の行きとどいたこういうしぐさのできるスタッフがいるお店です。お店の雰囲気のよさがここにもあります。
この頃減っている「大人が行って楽しめるお店」に違いありません。

「またいらしてください。」
- 2011/10/09(日) 00:01:56|
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「一寸先は闇」「後悔先に立たず」
なんということでしょう。私の外付けのハードディスクが壊れてしまいました。そのためにおそらくは1万カットぐらいの写真が泡と消えてしまいました。
このブログの過去の写真も消えてしまいます。これまで応援していただいて続けてこられたブログですし、思い出に残るカットもあったのですが無残なことです。バックアップをとろうと考えていた矢先でした。
みなさん!電子機器を信用してはいけません。バックアップは必ず取りましょう。言葉も出ません。出てますね。
多伽羅は今出川大宮のバス停を南に下がったところにあります。
2年ほど前に奥さんのお母さんが中心になっていたカフェを、新たにレストランにされたということで、お店そのものも改装間もないということできれいです。が、単に新しいからきれいだという以上のものを感じます。

ワインのテイスティングをされるという話はいいとしても、大切な商品のワインをこうして注いでいかれると、「このワインどうするの?!」と心配になってきます。お二人はそんな心配をよそに撮影に協力してくれています。
実はこの場にスタッフの方を含めて4人いるのです。ワイングラスが4つ。人数が4人。

ご主人は「撮影は女性だけの方が・・。」なんていっておられたのですが、ここで「じゃあ私は厨房の方に行っていいですか?!」と・・・お店の準備の手を止めてしまってごめんなさい・・・この笑顔を残して
いかれました。

奥さんが写真のためにテイスティングをしてくれました。
大変きれいな方ですしファッションセンスもとてもよい方なので「絵」になります。


- 2011/10/08(土) 00:03:04|
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「美の辻」の参加店の一つに「多伽羅」という和・洋をミックスしたお食事処があります。
ここでは「Picture Books展」ということで「絵本」が展示されていました。レストランで「絵本」?とは思いましたが、何でも見てやろう精神で一歩お店に入ると、そこは町屋を改装した清潔で品のよいお店でした。

絵本はお店のロフト部分に展示されていましたが、その展示の方法もなかなか気が利いていておしゃれでした。ここの様子だけでこのお店の感性がわかるような気がします。
「ルリュールおじさん」(いせ ひでこ作・理論社)という素敵な絵本に出会うことができました。

お店の御主人でシェフです。
できれば実際に働いているときの様子をとらせていただければと・・・でも働く場所が衛生に慎重でなければならない厨房ですからそれはご遠慮して・・お願いすると、では少しでもその雰囲気をと、こうしてグラスの棚の方に行ってくれました。
このお店ではおいしいワインがいただけるそうで、ご主人がこだわった仕入れをされているようです。
「主人はテイスティングしますので、・・。」と奥さんのお話。
えっ?! えっ?!と見る間にご主人はワイングラスをカウンターに並べて・・・。

私が撮りやすいように「仕事の雰囲気」を作ってくれました。
が、実際のワインを注いでくれるとは!!

このワインは信州産のワインだそうで、「美味しいんですよ。」とご主人。(⇔)

このボトルを眺める表情に「自信を持って選んだ。」という気持ちが出ていますね。(⇔)

そして奥さんのこの表情はご主人の選択に誇りを持っておられる素敵な表情です。(⇔)
- 2011/10/07(金) 00:03:11|
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代表取締役の中村さんが、「専務の写真も撮りたいといっているよ。」と口添えしてくれたので、この方、専務の藤原さんの写真も撮ることができた。
実は帯についてはもうすでに煩わしい質問に答えて延々と説明していただいていたのがこの藤原専務だったのです。
その説明は歴史的に技術的にかゆい所に手が届く説明で聞いていて飽きないのです。
「この世界のことは専務が一番よく知っている。」と全幅の信頼がおかれている方です。

帯を背景にとも思ったのですが貴重な作品をとることは憚られます。
着なれた着物姿にキャリアが感じられます。
こういう表情(敢えて人相と言ってもいいと思いますが)は一朝一夕にはできないと思います。
落語家でいえば真打ちのお顔です。

東京などで行われる展示販売会などではこの藤原専務が大活躍をされるのだそうです。
こういう方が現場を支えておられるんですね。
エネルギッシュでユーモアがあり、実に素敵な方です。
私はこういうお顔は好きです。
- 2011/10/06(木) 00:02:14|
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西陣帯字問屋「岡田」さんはこの千両が辻の企画の中で貴重出見事な帯を展示されていました。
「心を洗う」を図案化したものや「モネの睡蓮」を図案化したもの、またエジプトの図案を生かしたものなど古いものから新作に近いものまで。
モネの睡蓮を図案化したものなどは絵の具のタッチまでもが再現されていてなおかつモネのそのままではない京の図柄になっていました。
見学の方から「失礼ですけれどお値段をつけるとどれくらいになりますか?」という質問が出て、社長さんが「う~ん、まあ百貨店などに出た場合はどうか知りませんが・・・・どうやろ?百万くらいかなあ?」と専務さんに。専務さんは「そうですねぇ、百二、三十万というところでしょうね。売る場所、買う人によっては3,4倍の値段がついてもおかしくはないですけど。一品ものですからね。」とおっしゃる。
西陣・友禅の将来、服飾文化のありようなどさまざまな方面に話が広がりながら大いに語ってくれた「代表取締役」
元来ラガーマンの氏は日に焼けて恰幅がよく着物がよく似合う。笑い顔が何とも魅力的だ。

奥さんの実家が帯問屋だということですが実によく勉強されているし、西陣に将来を考えておられる。

この有名な庭を入れて撮りたいだろうということでご自身で微妙に立ち位置をずらしてくれている。
こういう風に他人の気持ちを組みとれるのは「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」の精神からだろうか。

自らも実業団でも活躍しておられたというラガーマンの中村さんは「全日本はオールブラックスとフルメンバーで戦ってほしかったなあ。」とおっしゃって歯がゆい思いを吐露されていたが、同感だ。

話が帯や着物から大分それて長話になってしまい、お時間をとらせてしまった。
ではまたおいで下さいと実にさっそうとほかの方への応対へと移って行かれた。

ここで氏には申し訳ないのですが、素敵な床の間の様子を紹介したいので敢えて、目をつぶってしまった写真をアップさせていただきます。
- 2011/10/05(水) 00:04:54|
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「美の辻」の取り組みは、今回は別の「千両が辻」と重なっていました。「第9回西陣伝統文化祭」というのが堅苦しい名前になっていますが、大宮通を今出川から南に下った辺りのいわゆる「西陣」の地域を「千両が辻」と呼んでいた繁栄の時の名前使って活性化しようという取り組みです。清明神社の祭礼とも重ねています。
なかなかの人出でした。
今回はこの「千両が辻」と「美の辻」の両方が楽しめるということで出かけたわけですが、そこで西陣帯字問屋の「岡田」が、素晴らしい帯の展示をされていてそれを見せていただくことができました。
このお家にはNHKの「美の壺」で紹介された町屋独特の素晴らしい庭があります。
面積こそ広くはありませんがち密で美意識が凝縮した、しかし、落ち着きのある高ぶらない庭です。
帯の話を伺いお庭を見せていただいていると一人の和服女性が坐って庭を眺める姿がありました。帯や着物だけですからとお願いして写真を撮らせていただきました。一旦立ちあがっていたその方はもう一度坐りなおしてくれて撮影となりました。
この写真では着物の柄がよく写っているのですが、こうして縮小してしまうとあまりよくわかりませんね。大変趣味のよい着物を着ていらっしゃいます。 帯も素敵ですね。
(⇔)

この方は大変よく分かっておられて、こうして右手を軽く床につけてくれています。
こうするとやや体が傾いて「和」らしいよい情緒が出ます。

私の後ろに人の気配がするので振り返るとその方もカメラを構えていました。
「そこで撮るならもう少し体を公傾けてもらえると着物は映えるなあ。」
なんとその方は京都で有名な写真家で「美の辻」にも参加しておられる水野克比古氏でした。

わずかに顔を後ろに振り向けていただきました。

素敵な庭をとりこみながら庭からの反射を受けて顔に光の輪郭ができました。

この方は清明神社の祭礼のお稚児さんの募集に応募されてお子さんが今日お稚児の役をされるということでした。晴れがましいですね。
- 2011/10/04(火) 00:02:59|
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9月23日から25日まで大宮通と元聖願寺通の交わる辺りを中心にいくつかのお店が「美の辻」と称して箔の仕事や写真家としての仕事、あるいはデザインの仕事を広く知ってもらおうと積極的に「内側」を公開しています。
以前このうちの「ダル・プー」という喫茶店・デザイン教室を併設したお店のマスターである粟辻さんを紹介させていただきました。なかなかスマートでおしゃれなマスターの写真は幸いにも好評でしたが、今回またお店をお訪ねしたときに無理を言って撮らせていただきました。

粟辻さん自身が「カメラマン」としてお知り合いから依頼を受けるような方なので、私など粟辻さんが勇気づけてくれなければ撮れません。
(⇔)

ここに並んでいる本の中には参考文献はもちろん粟辻さんのデザインが採用された本があります。
デザイン関係の本が多いので・・当たり前か?!・・これ自体が色彩的にもデザイン的にも素敵な空間を作ります。
この部屋は最近開室されたデザイン教室の場ともなります。
自分でデザインしたものをtシャツなどの作品として持ち帰ることができます。
(⇔)

粟辻さんが手にされているモノは、作品・・壁に掲示してあるのですが・・を作る過程で生まれた本来捨てるものですが、「この感じがなかなかおもしろくてとってあるんですよ。こうして見ても面白いでしょ?!」

粟辻さん自身が描いたり撮ったりする方なんで私と上手に遊んでくれます。

でもデザイン教室希望者が来れば、懇切で熱心な説明をされます。熱い方です。

話がはずんでいるうちに粟辻さんがささっと描いてくれた私のポートレートです。
これはいただいて帰りました。
- 2011/10/03(月) 00:01:19|
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職人さんのどの方を撮らせていただいても快い緊張があります。
友禅の色を置く前の防染の糊を置く仕事です。別の方でも紹介しました。

この写真を撮り始める前は、ご近所のとても気のよいおじさん・・・実際そうなんでしょうが・・・という雰囲気で様々なことを教えていただきました。
「京都五川と言って京都には五つの川が流れているけれど、それぞれ水質に違いがあって友禅の「流し」に一番適しているのが「小川」なんだそうです。
「小川」については以前その流れを追いましたが、今やほとんど痕跡しかなくなって表面的にはどこにも流れはありません。
それにしてもこの狭い土地を流れる川のそれぞれに水質の違いがあるんですね。壬生の水質は友禅には適さないそうなんです。ただし化学染料が出る前の話ですが。

実際に川で友禅流しをしていたのは昔のことで今ではみんな人口の川、つまり流れるプールでやっているのですが。

友禅がなぜ京都の北西部で・・と言ったって京都府のことじゃないんですよ。京都のこの盆地の中でのことです。・・・栄えたかというとこの辺りの湿度が安定しているからなんだそうです。
この狭い盆地の場所によって湿度の安定度が違うの?! なるほど冬になると十条、九条では曇り、四条辺りで雨、今出川辺りで時雨、北大路へいけば雪、北山では自動車がチェーンを巻いているというくらい違います。

お酒造りに自然環境が大きく影響するのとおなじように蚕の吐いた糸に草木の汁を使う時代には、自然環境の微妙な違いが染料の染まり方や糸の縮み方、ねじれ方、織の時の糸のつまり方などに大きな影響を与えていたのでしょうね。
雑談の時の三重さんと糊をさしているときの三重さんも、これが同じ人かと思わせるほどの違いです。
- 2011/10/02(日) 00:05:43|
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