素敵な人たちと

素敵な人たちと一緒に素敵な写真を撮ります。 なお写真のコピーはご遠慮ください。

素敵な人たちと   by 蒼樹    竹工芸    Ⅱ

 高校時代の旧友から電話があり「君が写真を撮るようになったのはなぜなんだ?」との詰問がありました。
 「哲学少年、哲学中年、そして哲学老人。(それが君だと思っていたのになんという変節ぶり!)」という事でした。
 従弟たちの反応もまた同じようなものですね。
 まあ、そうした人たちの思うところも理解できないわけじゃなくて、ごもっともと答えなくてはいけない面があるのですが。


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 私のブログにお付き合いいただいている方にはお分かりの通り、私がそれなりに「哲学写真愛好者」だということをわかって頂けると思います。妙に理屈っぽくてくどくどしい文章を書くところなど。
 ただ、「人間にとって最も本質的なものは人間である」とK/マルクスが引いているように、その人間に関することに常に哲学の触手を伸ばすのは哲学の使命ですからね。

 しかし、彼に言ったのですが「僕は研究者タイプではなくて、市井の実践者だからね。」と。

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 彼には納得しにくいようでしたが・・・。

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 リタイア後の三期五か年計画の話をしたら、「自分の計画は・・・・。」と話し始めましたが、私の周囲にいる人は彼を含めてどうもみんなまじめですね。
 いえ、無論、肯定的な意味で言っているのです。

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 「まじめ」だとからかわれたり、面白くないと疎遠にされたりする傾向のある昨今だからこそ、「まじめ」は大切にされるべきだと私は思っているのです。
 私が撮っている方たちのほとんどは皆さん基本的にまじめな方たちばかりです。
 だってそういう人を選んでいるのですから。

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 人を小ばかにしたり、笑いものにすることが大手を振り、『うまくやる』のが成功者の秘訣のように言われたりして、またそういう者が何か物を言うに足る者だとしてちやほやされることに対するアンチがこのブログの隠された趣旨なんです。

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 ですから、旧友たちよ。どうか大目に見てやってください(笑い)

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  1. 2017/03/22(水) 00:00:57|
  2. 工芸
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素敵な人たちと   by 蒼樹    竹工芸    Ⅰ

 先ほどまで削いだ竹の長さをそろえるなどの下準備をされていましたので、「編み始めたら撮らせてくださいね。」とお願いして・・・。
 今日はコースターを編むのだそうです。

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 編んだ製品も竹の風合いのままで感性とするものもあれば、漆を施してまた異なった趣味にするものもあります。

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「経糸」と「横糸」を編み合わせていくという点では織物と共通するわけですが、多くの場合に立体にしていくところが竹細工の得意とするところ。

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 京都の竹が素材として扱いやすいのだそうです。
 こうした工芸では水や土、あるいは寒暖や、乾燥湿潤などの天候・気象などといった自然条件が大きく影響しますし、そもそもそうした産業の誕生や発展、製品の特質に影響します。
 得られる素材の違いも大きいのだろうと思います。

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  1. 2017/03/21(火) 00:00:06|
  2. 工芸
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素敵な人たちと  by 蒼樹   綜絖・・って、ご存じですか?

 工芸と言って良いのかどうか少々疑問ですが・・・・。

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 この方たちの仕事・綜絖を担っているのは「京都(西陣)に10軒ほどやから、それは世界で十軒いう事やなあ。その家に働き手がおらんくなったら、それで終いやなあ。」

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 ちなみに、綜絖をネットで調べると、「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説」として紹介されているのが次の説明です。

「綜絖
そうこう
heald; heddle loom

ヘルドともいう。織機の一部品。緯 (よこ) 糸を通す杼 (ひ) 道をつくるために経 (たて) 糸を運動させる用具で,主要部は絹糸,カタン糸,毛糸や針金でつくられる。綜絖は経糸を通す綜絖目と,その上下に連なっている糸から成り,竪針,開口タベットの運動を経糸に伝える。 」

この説明で、事の何たるかをすぐさま理解し、イメージを持てる人がおられれば、まさに掛け値なしに「脱帽」に値すると思います。

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 私の写真をご覧になりながら、もう一度、二度三度よ見直されても「ああ、そういう事か。」と得心される人はそう多くはないと思います。

 百科事典マイペディアの解説では、

「綜絖【そうこう】
ヘルドとも。織機上の経糸(たていと)を,目的とする織物組織に応じて上下に分け,緯(よこ)糸を通す杼道(ひみち)を作る織機の重要部品。糸を編んだもの,針金または薄板金製のものがある。」
 とありますが、先の説明と大同小異ですね。余計な素材名がないだけ、まだ理解を混乱刺せる要素が少なく、ましとは言えるかもしれません。

 上の写真の職人さんの間の前にたくさん垂れ下がっているひも状のものがそれです。
 指の先辺りに「綜絖目」という穴の開いた小さな部品が見えますか。
 その穴に手渡された縦糸を一本一本かぎ針で引き取って通すのです。
 これを縦糸の数だけ何千本も通します。

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 こうしておけばある紐を引き上げれば、その経糸が引き上げられ、その他のものとの間い隙間(これが『杼道(ひみち)』ができますから、ここを横糸を巻き付けた杼を通すのです。
 そうすると経糸の下に横糸の、糸一本分が出ることになり、それが模様の一点となるという訳です。
 ですから絵柄は布の下に描かれるということになりますね。

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 経糸をこうして「綜絖」に通してなければ食器にかけて経糸と横糸を「織る」ことはできないということになりますから、基本中の基本の仕事ということになります。
 この仕事も次の折の内容を知っていろいろ工夫を凝らすのだそうですが、熱心に説明をしていただいても到底その場で理解することは無理でした。

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 通常は・・・・家内工業ですので・・・・家族で組んで仕事をするのですが、ここは実演おばですから、今日だけのコンビだそうです。
 手前の方が80歳、向こう側の方がこの仕事をされている中で最も若手。

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 この仕事の前段階には糸を整然と経糸として並べる仕事もあります。それはまた別の職人さんの専門職。

 西陣はこうした多くの分業によって構成されているのです。

 そしてその各分野の職人さんはその多くが60歳以上なのです。

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  1. 2017/02/25(土) 00:00:15|
  2. 工芸
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素敵な人たちと   by 蒼樹

 実はこの方とお話しする直前に「糸を染める」お仕事の方からお話を伺いました。 1時間ほどの貴重な「講義」でした。
 そしてこの方からもまた1時間の特別「講義」を受けました。
 受講料、「0」円」でした。

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 何しろこちらの無知な門外漢の質問に沿ってお話を伺えるのですし、マンツーマンなんですから贅沢なことです。


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 しかも、技術的なことばかりでなく、人生の先達としてのお話もちりばめて。

 海外からの見学者には言葉の壁があって最低限の事しか伝えられません。いえ、それさえままならないのですから、多少欲求不満になっておられるということもあるでしょう。それが私に幸したという事かも知れません。

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 それにしてもお土産販売のフロアには通訳がいるというのに・・・・・おそらく直接の利益が出ないからという事でしょうねぇ・・・・こちらには通訳がいません。

 こういうところに、こうした施設・業界・行政がもっている文化意識と財政力が現れますね。
 ことに文化意識です。

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 見ても分からないことが分かっているのに「伝統工芸の仕事を展示している」というアリバイだけ作るようなやり方です。

 そのストレスが、こうして展示に貢献してくれている職人さんにかかります。

 もし中国語の出来る人が配置されていれば中国人のお行儀の悪さだけが印象に残るという様な事はないでしょう。

 もし英語ができる人がいてくれたらクラフツマンを尊ぶ文化圏の人たちとの深い交流が実現するでしょう。

 そういうことがまさに国際交流・国際親善でしょうに・・・と感じるのです。

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 さて、私は方眼紙にこの「パンチャー(と言っていいのかなあ)」へ「指示書的絵」を描かれる仕事を何度か見てきたのですが、それがどのように紋紙への「パンチ」になるのか、見る機会がありませんでしたので、今日はとても勉強になりました。
 
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 ところでコンピューターが私たちの前に現れたころ、情報の出し入れは細いテープに穴をあけたものでした。
 あれが縦方向に対して直角方向に穴が八個並ぶものでしたが、実はこのパンチカードもまた八個が並んでいるのを見ることができると思います。
 「同じなんですよ。ですから私たちはあれを見て、ああそうかと思いましたね。経験済みでしたから。」

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 このカードに八個の穴が打てるモノが「洋」の紙で、日本では「和」の紙があるそうで十個の穴があけられるのだそうです。それだけ密度が高く複雑にできるという事ですね。

 でも普及しているのは「洋」の方。
 元来が移入の技術ですからね。

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  1. 2017/02/17(金) 00:00:52|
  2. 工芸
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素敵な人たちと   by 蒼樹   紋紙にパンチ穴をあける   Ⅰ

 西陣にはジャカート織と言うものがあり、フランスで発明されたものが移入された。
 織物は縦糸の上に横糸が出ることによって模様が作られるが、そのどの縦糸の上に横糸を出すかを…逆に言えば度の縦糸の下をくぐらせるかを・・・・「紋紙」という縦長の厚紙に開けられた穴によって織り機に指示する仕組みを言う。
 と言っても、書いている私がもうひとつわかりきっていないのでこれ以上は説明できないのですが・・・。

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こうした仕事が次第に機械化され、コンピューターの導入に至るその初めから自ら主体的に経験されてきた方ですから、その話は実に興味深いものです。

 まだコンピューター導入の誕生期に業界からフランスやドイツに派遣された話などは、この京都の業界が世界に視野を広げつつ国内の優秀な技術者、エンジニアたちと草創期を切り開いていった冒険物語のようです。

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 この方自身はこの作業の前段階で大きな方眼紙に柄の下絵をこの紋紙づくりへの指示書化する作業も、またこの紋紙を使ってジャカート織機で布を織る仕事もしてきたのだそうです。
 それぞれの仕事は分業の前の段階と後の段階を理解してこそ、お互いに仕事に対する配慮や、より優れた製品作りを可能にするのだという話をうかがいました。
 目先の利益を負い、自分が儲かりさえすればよいという今の多くの企業や個人の価値観を反省させられる話でした。

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 この方も参加して書かれた書物も見せていただきましたが、この部分は「特許」を取っておいた方がいいんじゃないかという誘いもあったのだそうですが、
 「仕事というものは多くの人の仕事があって初めて成り立つ。そういう事から言えば私のアイディアが、これは私のものとはっきり区別できるかと言えばそうではない。それを『特許』にしてしまって、私だけのものだとか、私だけが利益を上げる権利があると主張するのは、自分には合わない。仕事というものはそういうものじゃないと思う。」

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「私らだって、他の人の仕事からいろいろ学ばせてもらった来たんだし、見せてもらって分かったことは、生かさせてもらっアイディアもある。丸ごと真似をしたのでなくても、そういうことが無ければ生まれなかったことはいくつもある。一つの特別な技術やアイディアがあってもそれを活かしてくれる関連した仕事の人がいなくては成り立たないのだしね。」

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 まるで人類史的技術論や科学論を聞いているようでした。
 科学・技術や芸術などと私的所有とのせめぎあいがここに原理的に存在しています。
 個人の努力や工夫を尊重し、かつその成果を人類共有の財産にしていく新の社会的価値基準と制度が求められていると思います。
 その点で今日のような強欲資本主義に任せるのは違う、と私は思っています。

 そのもっとも醜悪な姿の一つが「トランプ米大統領」という形で人格化しているのだろうと思います。

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  1. 2017/02/16(木) 00:00:36|
  2. 工芸
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プロフィール

Author:soujyu2
 人はいろいろな場所で様々な思いを抱いて頑張っています。そんな人々の素敵な表情を追いかけてみようと思います。
 「素敵な人たちと」の出会いが私をワクワクさせます。

People hold various thoughts and are doing their best at various places.
I think that I will pursue such people's great expression.
Encounter of "nice people"
excites me.


 大変恐縮ですが、無理をお願いして撮らせていただいている写真です。ご本人のためにも無断でのコピー、転載は固くお断りします。

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