先日(3/8)、鴨川で久しぶりにお会いした若いジャズトランペッターさんへ
もしこの文章を読んだら私にE・メールをください。素敵なお知らせがあります。・・・・・・・・
伝統工芸の分野で若い人を育てたい。
それは各方面の希望です。それで様々な取り組みが行われていますが、漆工芸の分野で一年間の研鑽をした人たちの終了制作展が開かれていました。

ズイーコ、ズイーコと糸鋸で貝を切る音が会場に響きます。
螺鈿の材料を切っているのです。
漆に貝の切片を埋めて磨きだすのが螺鈿。

この人は一年の課程を終えて終了する人です。
この過程にはすでに経験のある人も入れるそうですから、この人は周囲を見渡して、四月当初は不安が大きかったでしょうね。
漆に手指がかぶれて、はじめのうちは指を曲げることもできないくらい腫れて、辛かったそうです。

それでも若者の一年間というものは、素晴らしいものですよね。それなりの物を作ることができるようになります。
でも、まあ、熟練した職人たちから見れば・・・・。
それで修了はしたものの、これからどうしようかなと身の振り方に困っているんだそうです。

郷里は名古屋。名古屋は仏壇づくりが盛んです。そして仏壇は漆で仕上げますから、そういう仕事に就くかもしれませんね。
でも作品作りに興味を持つかな。
大変気立てのいい明るい方ですから、きっとどんな工房にいてtもかわいがられて早くいろいろなことを身に着けられるかもしれませんね。

この会場に来て糸鋸の音を聞いたら「撮らずにはいられない。」のが私の習性。
で、この人に「どうだろう?」と尋ねるとすぐさまOKしてくれました。
それで、「ご本人は了解してくれたんですが、主催側としては写真撮影はどうでしょうか?」とスタッフに訊いてみました。そうしたら、責任者のほうに言って話してくれて、向こうのほうで「OK」マークが出ました。

こういう場ですから、なかなかマスクをとってとともいえなくて。
でも、ちょっと外しましょうか、ということになって。

メールをもらえたらこの写真を送ることになっています。
- 2023/03/12(日) 00:00:03|
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この方は型染友禅の実演をされている。
多色刷りですので型は8枚くらいありました。

実演会場ですから実際の工房とは大いにその様子が違います。
ここではエアコンも入り湿度も低いですから染料の調整がいつもと大変違います。
実際の工房は湿度が高い状態に保たれていますし、空気も動きません。

今は型を切る職人もごくわずかです。多くがパソコンを活用して機械でプリントをしてしまいます。
職人の手わざで作り出すグラデーションもどんどんデータとして取り込みますから今や職人の出番は極少です。
それで「よいもの」ができるかどうかは別問題ですが安定した生産はできますし比較的廉価になります。
職人は一日中、何十年もこのような姿勢で仕事をしますから、街を歩いていても腰が曲がり背が傾いていますから、一目であの人は・・・と仕事を言い当てられます。
職人の仕事は体形や指の形に定着します。

この丸い刷毛に染料が含ませてあり、タンポンのようにとんとんと軽くたたくようにまた擦るように押すのです。

21世紀後半には日本、京都から失われる姿です。
- 2023/02/15(水) 10:21:27|
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私が写真展をした京都写真美術館が面している通りを「神宮道」と言います。
そこにあるいくつかのギャラリーや土産物店などが共同で「第2回神宮道上ル下ル アート☆カルチャー」というイベントが1月29日までやられていました。
写真美術館もその一会場として写真ばかりではなくて立体造形や朗読、洋画なども加わった展示をしていました。

この方は「つまみ細工」の作家さん。
なかなか根気と集中力が求められるようです。
ワークショップの傍ら実演をしていました。

今日のお客さんには・・・・時間の制約もあるので・・・頭の上に着ける花飾りを作ってもらっているのだそうです。
春めいていますねぇ。

会場は作品展示に合わせて照明が暗くて、このような手先に集中しないといけない作業には適していませんね。
もう一つ専用の照明が必要なところです。
撮影にも・・・。

本当に世の中にはいろいろなことをする様々な人がいるものだなあと、いつもながら思いますね。

ほかの会場で織物作家さんとお話ししてFBのお友達になりました。
私のFB上でのお友達には画家や立体造形作家や写真家などが幾人も交ってくれていますが、これは一体どうしたことでしょう。
時々不思議な感覚にとらわれます。 私は全くそういう畑にいる人間ではないのになあ。
まあ、しかし、いつの間にか、本名で呼ばれることも10回に一度、あるかないかくらいになっていますね。
郵便物も「蒼樹」で届きます。
- 2023/02/06(月) 00:00:04|
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ある動画を見ましたら、制作者はフィルムカメラで撮影をする人でした。
フィルムカメラでは一枚一枚大切に撮らないと、36枚(とは限りませんが)は直になくなってしまいますし、次の被写体を見つけた時フィルムを入れ換えなくてはならないことになります。

そして現像や焼き付けには時間がかかります。
今の私のは現実的ではありません。 が、その動画を見て、せっかくのフィルムカメラがあるんだし撮りたいなあと何やら妙に気持ちが高ぶりました。できれば白黒フィルムがいいんですが、無論手元にありません。
多分近所のプリント店に行っても無いでしょうねぇ。

キャノンのAE-1はフィルムの巻き上げができなくなってしまっていました。多分グリースが変質したんじゃないでしょうか。
でも、NewF-1はお元気でした。 いい音でシャッターが切れます。こういう音をさせるデジタルカメラはごく少ないでしょうね。
いい道具だなあという感じがあります。

もうすぐ個展になります。
搬入の段取りを繰り返しシュミレーションしますが、毎度この時には心配と期待で気持ちが高ぶりますね。
故郷の「ご無沙汰しています」の高校時代の友人にあてて気まぐれに個展のDMを送りました。
流石に京都にまではいけそうにないなあとの葉書でした。当然です。(かつて横浜から来てくれた友人がいましたが。実に有難いことでした。今更ながら感謝しています。)
で、その葉書に「「お葉書の写真とても気に入りました。」と書いてくれていて、「写真集を発行されていましたら、お手数ですが着払いで一冊送って」欲しいとも。

なんて嬉しい言葉でしょうね。遺憾ながら写真集は作っていないのです。時々「写真集は?」と言ってもらうことがあるので、そろそろ作る潮時かなとも思うこともあったり、なかったり。
次の目標を写真集づくりにしてもいいかな。
- 2022/11/06(日) 00:00:04|
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人物写真を撮るのに「ぼかしてこそ。だから大口径レンズの開放でとろう。」という人もいますが、一方で「写真は記録、背景の情報も取り入れて。だから絞って撮ろう。」という少数派もいます。
どちらも主題を考えずに方法を決めて、それを絶対化しようとしているところが、そもそも論としておかしいですね。
こういう議論が・・・例えば構図論などでも・・・写真界隈のユーチューバーには多い感じがします。

・・・などとぼやいていますが、この私のブログをご覧になっている皆さま方で、「おいおい、不勉強だな。もっといい動画はいくらもあるよ。例えばね。・・・・。」と教えていただける方がおられましたら是非教えを乞いたいと思います。
よろしくお願いいたします。

この日は85ミリのレンズの試し撮りをお願いしていますので・・・・場所の制約もありますから…ほとんど引いて撮ろうという気はありません。
とにかく、こんな距離ばかりです。
そして絞りは開放付近ばかり。

被写界深度が浅いのでマニュアルフォーカスだとついつい外してしまいます。
瞳オートフォーカスなら、眼鏡の奥の瞳にピントが合うんでしょうね。
衰えた目で懸命にピントを合わせます。きっと顔は歪んで、他からは見られたものではないでしょうね。モデル撮りならモデルさんに笑われてしまいます。

この人の場合は、一心に制作物や指先に視線を注いでいますから、そんな私の無様な姿には気づいていない・・はずですが。
それにしても撮られ慣れてくれるのはありがたいもので「自然」な・・・しかし、撮られているということは意識のどこかに残して・・姿でいてくれます。
浅い被写界深度で、目と指先にフォーカスしようとしています。

これは指先ではなくて、この人の肌のきれいさを見せようとしています。
製作中の職人さんの集中と厳しさをとりながら、女性である「艶」の部分も撮りたいのですよね。
ご本人にもそう言っています。
- 2022/09/05(月) 00:00:03|
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