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素敵な人たちと

素敵な人たちと一緒に素敵な写真を撮ります。 なお写真のコピーはご遠慮ください。

素敵な人たちと  by 蒼樹   京鹿の子  型彫り

 京鹿の子絞りという技術があります。
 着物地などを糸で縛って、その部分が染まらないようにして、多部分を染める技です。疋田絞り、帽子絞り、桶絞りなどがあります。

 そうした絞りの作業をするためには、どこにどのような絞りを施すかの設計図がなくてはなりません。

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 下絵を描き、その下絵に基づいてどこにどのような絞りを入れるかの印をします。
 そのためにこの型紙を彫って、洗えば落ちる染料で布地に印をするわけです。

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 この丸印のところはつまんで括る、びった絞りです。
 斜め45度で点を打たねばなりません。  45度でないと布の伸びが十分でなくて、布を塩梅よくつまめないのです。
 決して30度ではだめだ!と。

 下の写真の仕事は、こうした腺の形に絞ることを示します。

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それにしても迷うことなく点に「目打ち」を当てて打ち抜きます。
実に調子がいい。

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ここはご自身の工房ではありませんから机といい、下敷きを言い、本来のものではありませんのでやはり少々勝手が違うようです。
それに周囲に大きな音を響かせてはならないからと、いつもより緩衝のために厚い下敷きをしています。
こうした職人の仕事は手指腕への微妙な感触が影響します。
しかし、そこは長年の経験がものを言って・・・・。

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  1. 2019/08/22(木) 00:00:12|
  2. 工芸
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素敵な人たちと  by 蒼樹   筆の匠

 今日から、「第24回ファインド・アイズ京都 現代・文人光画展」が始まります。京都文化博物館5階にて10:00-18:00(最終日25日は17:00まで)

 この日までに、写真に撮らせていただいた人・1500名達成!!になったらいいなと漠然と考えていたのですが、昨日までに1490名でした。
 
 もっとも、冷静な予測としては10月に入らないと無理だろうな、11月の個展までには到達すれば、それはそれでいいかなくらいではあったのですが。

 今日、アップさせていただく方は手描き友禅の職人さんです。


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 この方は以前にも撮れせて頂いたことがあるような気がしますので、カウントはしません。

 この頃職人さんにはうっかり「初めまして・」とご挨拶すると「5~6年前に写真を撮ってもらいましたよ。」などと言われることがあって、「お久しぶりです。」の方が多くなってきているのです。

 私の記憶がどうも曖昧なので困ります。

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 この方は、友禅にかかわる以前には日本画の勉強をされたのだそうです。

 京都では京都市芸大がそうであるように日本画の伝統がかなり広く深く根付いています。

 そして一方には西陣織や友禅があります。

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 画家を志す人もなかなか世に出ることは難しですから、その間、こうした糸へん業界で下絵を描いたり、手書き友禅の職人になったりすることは珍しくないのです。
 扇子や団扇の絵などもありますしね。

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 この方もそういう経歴をお持ちです。

 それで西陣織や友禅の絵柄は・・・いわゆる芸術的な絵とはそのまま同じではないのですが・・・・非常に高度なものになっていったという一面があります。


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 親方や兄弟子の仕事を実際に見るのが一番よろしいなあ。
 弟子になったばかりの時は「あとは直しておいて(直すとは京都弁で片づけるという事です。)」と言われて、毎日毎日片付けや雑巾がけばかりさせられて、「なんでこんなことばかりせんならんのや。」とと辞めていくものも多かったけれ直す時に親方がどういう風に道具を並べているか、どういう道具を使っているか、水や絵の具うはどうかということをこの目で見られる。失敗したものも見ることができる。これだ一番の勉強やったな。」

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 言葉や文章で勉強するのには限界があって、やはりどうしても実際の制作の様子を毎日毎日見ることが大切だと言います。
 温度、湿度、生地の条件、絵の具の具合、混ぜ方、筆の使い方、性質、塗り重ねるのかしないのかなどなど制作の条件の組み合わせや実に多岐にわたり、その一つ一つを体験的に「盗む」ことなくして技能の向上はないとのことでした。

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 今は長い職人生活ののちに『絵を描く』道に戻られたそうです。
 
 ですから日本画の画家というわけです。ですが依然としてこの業界にはおられるのですから、今日はここにお座りです。

 この場では大作は描けませんからハガキに絵を描いておられますが、その筆さばきは実に見事です。

 そして最後に落款おおされるのですが、そこが画家ですね。


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  1. 2019/08/21(水) 00:00:34|
  2. 工芸
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素敵な人たちと  by 蒼樹    鹿の子絞り

 仕事歴70年!!の大ベテランです。
 えっ?! 仕事歴が70年て・・・・どういうこと?   なんと8歳の時から「絞って」いたという事なんです。

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 一つの絞りは絹糸で4回ほど縛りますが、「爪の中での仕事」というほど細かくて忍耐のいる技です。
「絞りにはいろいろな種類があるけれどこの『本びった』だけは女の仕事とされてきた」という事です。
 男女についての固定観念では見られないし、また男女の能力・特性というよりその置かれた社会的な状況・地位ということも考えに入れなければならないとは思うのですが、なかなか男にはできないなあと感じるような緻密でしかも延々として続く果てしない・・・・一見したところ・・・・単純労働です。

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 その人の全人生を飲み込んでしまうという様な仕事です。
 あれやこれや野心があり、自分の能力が適性が・・などと思う様なそんな人間にはなかなかできない仕事だと思います。
 第一、仮にそう絞りの着物づくりにとりくめば年を単位に完成までの日程を考えるのですから、どんなに頑張っても生涯で70着は作れないのです。70着どころではなくて4,50着さえ無理なんじゃないでしょうか。

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 この方には娘さんがいて、既にこの世界で伝統工芸士となっています。
 時々その娘さんともお会いして写真を撮りお話を聞かせていただいています。
 母子二代続いて伝統工芸士です。珍しい例です。この方自身はこの仕事の三代目という事ですが、実はその娘さんが4代目で「最近孫が『おばあちゃんの仕事を継ぎたい』と言ってくれて・・・」と目を細められます。
 それで5代目が誕生しているわけです。

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 「本人がやりたいと言ってくれるのはうれしいのだけれど、生半可なことではできない仕事だよと話した」ことを聞かせてくれました。
 それに、今や「絞り」のすべての分野で後継者問題が深刻で、「昔みたいに本びったの仕事ができればいい」という分業体制のある時代とは違うから、様々な絞りの仕事を、各分野の職人が元気なうちに学ばないといけないという大変な課題を背負うことになることも「よく話した」のだそうです。

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 絞りも各種の仕方を多様に駆使して一着の着物が出来上がります。
 それを一身でやれるような職人になるというのは、それぞれに名人仕事をする人がいたのを全部身に着けるというのですから気の遠くなるような話です。
 でもそれをしないと絞りの技術は滅んでしまいます。
 そういう世代的な課題があるのですね。伝統工芸の宿命を、一人の若い女性が背負うわけです。

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 幸いこの方はまだまだお元気ですし、娘さんも相当な腕前になっています。そこにお孫さんが決意してこの道に踏み入るのですから、「何とかできるだけの応援をしたい。」とおっしゃっているのです。

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 私が「写真を撮っても大丈夫ですか?」と・・・既にこれまで何回か撮らせていただいているのですが、その都度改めてお願いするのです・・・・聞きますと「どうぞ撮ってください。それで少しでもこうした職人の仕事に関心を持っていただく機会が増えるのなら・・。」と。

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  1. 2019/08/13(火) 00:00:45|
  2. 工芸
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素敵な人たちと  by 蒼樹    手描き友禅の技  この道60年

 昨日までに紹介した、これからの職人に対して、この方はこの道60年を超す大ベテランです。
 
 今制作中のものは振袖なのだそうですが、定番の柄から見れば相当斬新なものになっています。

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 この、柄の振袖を着てホテルかどこかにいけば相当の注目を集めるに違いありません。
 これはご家族とハワイに行った折に着想したものだそうです。
 ほとんど何時でも「何か新たな意匠はないか。」と周囲を見ているとのことです。
 60年を超えるベテランにしてこの創意と挑戦心が素晴らしいですね。


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 弟子を抱えている頃は「なかなか自分の思ったような仕事ができなんだ。とにかく弟子のために仕事をとらねばならないし、生活もできるようにささんといけないし・・・。」
 だから問屋の注文にこたえる仕事が中心にならざるを得なかったというのです。

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 それが、弟子を独立させた今となれば「自分の描きたいものを描けるようになった。」というのです。
 作品としても、注文としても・・・。

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 この振袖はもうほぼ完成していて、あとは仕上げの花びらと、そのボカシを施すだけなのだそうです。

 この右手には別の意匠の原案が紙に描かれた状態で吊るしてあります。


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 「新作を仕上げるのにはどれくらいの期日を要するのですか?」
 「構想、下書きに一年、実際に描いて1年…だいたい2年かな。」と言います。

 その下書きのためには実際を取材して、桜なり松なり藤なりを徹底的にスケッチし、そこから構想を練るのだそうで、幾枚もの写真も撮ります。
 伝統的な決まりきった柄を描いている・・というイメージとは大きく違います。

 私よりずいぶんと先輩になる方ですが、こうして新作を構想して2年先を見ているのです。この意欲には感服します。

 「まあ、あと2年は死ねんということやナ。」と。


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  1. 2019/08/12(月) 00:00:47|
  2. 工芸
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素敵な人たちと  by 蒼樹    この人たちが未来をつくる   Ⅲ

と、言えば少々大げさですが・・。

仏像制作です。
台座の蓮弁を制作中です。   木の塊から全体を切り出し・削りだす場合もあれば、こうして一枚一枚を削りだして張り合わせていく場合があるそうです。

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 この人は4年生。2年間の課程もあれば3年間の課程もあるのですが最長ですね。
 今年は卒業制作に臨まねばなりません。
 毎年の卒業生の作品は、これを2年で?!、4年で?!と驚かされるものが多いですから、それだけに重圧があることでしょう。

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 既に貼ってある蓮弁は個々に微妙に形状が違いますから、そこに貼り合わせていくためには、さらにその微妙な起伏に対応させねばいけません。
 何度も何度も調整します。 
 こういうものもコンピューターに計算式を与えておけばどの蓮弁も狂いなく製作できるのでしょう。やがて木の性質や個性を検知して反映するような機械もできるかもしれません。
 職人の未来については多難な面がないではありません。
 
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 陶器だって廉価なものはほとんどが顔料噴出式印刷機による印刷です。
 浴衣の生地だって同じです。

 そういう技術の「進歩」という時代的な環境の中で職人技が人々に求められるようになるには伝統的な技術の修練に加えるものが求められるのでしょうね。

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 芸術や工芸というものが繰り返し反省を迫られるという事でもあります。
 若い人はそのことを身に負う世代だと言うことですから、単純に若いっていいねとばかりは言えません。
 若いって辛いねという面があるのです。だからこそその若さがいいのだと・・・・。

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 この撮影はα900に キヤノンのニューFD 85ミリ f1.2 Lを付けています。
 昨日の絵付けをしていた女性やその前の男性もそうでした。 レンズはただちょっとした光の条件で鮮明度などが大きく変わるようで、その特徴を早く使い見たいものだと思います。


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 光学ファイーンダ―の心地よさを感じながらの撮影です。

 このカメラは武骨なしかも大きな音で響くシャッターです。
 この部屋の音響的な特異点ではないかという場所では、驚くほど大きな音がして自分でもびっくりでした。


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  1. 2019/08/11(日) 00:00:29|
  2. 工芸
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プロフィール

soujyu2

Author:soujyu2
 人はいろいろな場所で様々な思いを抱いて頑張っています。そんな人々の素敵な表情を追いかけてみようと思います。
 「素敵な人たちと」の出会いが私をワクワクさせます。

People hold various thoughts and are doing their best at various places.
I think that I will pursue such people's great expression.
Encounter of "nice people"
excites me.


 大変恐縮ですが、無理をお願いして撮らせていただいている写真です。ご本人のためにも無断でのコピー、転載は固くお断りします。

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