「お尋ねします。あなた様の姓名は?」 とまあ訳せばそうなるのでしょうか。
まあ、一応中国語でたずねたのです。
「張です。」と日本語での返事。「ちょう」と日本語読みでのお答えでした。


吉林省の出身だという事でした。
東北地方の人たちの姿をよく見かけます。

来日したころはほとんどまったく日本語ができなかったのだそうです。
中国東北部の料理の味は、日本人多くにはいささか脂っこくて辛いです。 その上私にとっては香草が・・・・・。
この人は中国で料理の腕を身に着けてから、来日してきていますから、日本時の舌に合うような味付けを覚えることもまた、言葉を身に着けることと同様に苦労の多いことだったそうです。

先日、カウンターに席を占めて、この人に「 你好 初次見面 請多關照 」と話しかけてみたのです。すると、きょとんとして、お店の大将に「この人はなんと言ったか?」という風に助けを求めると、大将は「中国語で話しかけてるんだよ。」と説明していました。
私にとってはなけなしの中国語が通じないのでがっかりでしたが、日本人からは日本語が発せられるという意識で聞くので、戸惑ったのだとフォローしてくれました。

外国の人と日本語で話す時の私の日本語はずいぶんおかしな発音だと思います。
分かりやすく話そうとして、リズムも含めて何だかぎこちなくなってしまいます。

中国に短期間行っていた時に、ある建設労働者とよく目であいさつするようになりました。
私の帰国が迫った時に「飲みきれないワインが一本あるからもらってくれ」とワインをプレゼントしました。
するとその人が「ありがとう。」と礼を言ってくれたのです。
ぽつんとひとつの単語でも相手の国の言葉で気持ちを表現する、それがとても心に沁みました。
- 2015/08/21(金) 00:00:51|
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料理をする人の背中。
これがまたなかなかいいんですよね。

KYOTO GRAPHIE は有料会場でパスポートに穴をあけてもらうところは全部回ることができました。
まず、金がかかってる。羨ましいですね。
会場自体も楽しめました。
中には写真作品そっちのけのような飾りつけの会場もありましたが。

それでも、普段あちこちの会場で見せてもらう「上手な写真」とは違うレベル、違う世界の作品を見せてもらいました。
写真て、楽しいし厳しいなあと思いました。
まだまだずっとワクワクできそうだという気持ちが起こりました。 それは収穫でした。
ある会場で私は思わず「あ~っ!!」と声をあげてしまいました。
やられた、と思ったのです。
一部屋の壁のL字分に66人の顔写真が参列に整然とかけられていました。
そしてもう一面の壁には全面ガラスが嵌っていますから、それが写って136人分の写真に見えるのです。
私は、これまで撮らせていただいた人たちが1000人になったら横一辺10センチの写真にして全部をつなげて展示してみようかと思っていたのです。
そうすると100メートルになります。
数を目標にしないということは以前も書いていますが、この1000人、100メートルという数量は意味を持つと思います。
実質『一見』の人が、私のお願いに応じてくれて写真を撮らせてくれたということ。これは個人的レベルの問題ではなくて、社会的考察に足ることだと思うからです。
もっともそういうことを意識する識者・ジャーナリストがいないのが残念ですが。
京都駅の伊勢丹のところに壁がありますからそこに貼れないかな、などと妄想しています。
こんなアイディアは先を越されたら二人目は意味がないですが。

1000人に達するのは来年になりそうです。
ですからまだまだ時間がありますから高瀬川・四季AIRの前川さんが言うように「パリで個展をする」とか(これは単なる大風呂式ですが)、市役所前で200人展示をするとか、・・・・でもそんな妄想も資金のことを考えて、妄想は儚くただのあだ花になります。 支援金を募集しなければなりません。
チャーハンです。
この角度は厳しいなあ。

ご飯粒が舞い上がっていますね。
これでないとおいしいふんわりしたチャーハンはできません。
「チャーハンは中華料理の基本中の基本。」だといいます。
強い火力の火を使いこなせないといけないということでしょうか。
実際この人のチャーハンは口に入れるとほろッとほどけるのです。
おいしいんです。
- 2015/04/30(木) 00:00:48|
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私がこの店に行くときはできるだけ昼の忙しい時間帯を避けます。
それは『撮りたくな』ッた時にお客さんに迷惑をかけないようにするためもありますが、
仕込みの様子を見られるからでもあります。

以前からこの人を撮りたくて手ぐすね引いていたんですが、少しばかり照れ屋なので、…私もそういう男気のある人のテレには弱くて、つい遠慮してしまうので・・・・なかなかちゃんと撮れないで来たのです。
でも次には! と何度も予告はしてきていたのですが。

私は、この辺りに来れば大概この店に立ち寄るようになった一つの理由が、この人の作る「チンジャオロース」がとてもおいしかったからなんです。
でも、そのころは一見怖そうな風貌に負けて話しかけることも遠慮がちでした。
ところが豈はらんや、照れ屋だというだけでなくて笑顔がとてもチャーミングなんです。

こちらは大将です。店のユニフォームがよく似合います。
この黒の服はなかなか感じがいいんですが「市販していないんですか?」
背中の上のほうに余り出しゃばらないデザインでお店の名前と図案が入っているのですが、その中に旨い具合に赤が使われていて、なかなかおしゃれな感じです。

鍾馗様がほほ笑むとこんな感じかなあという笑顔。
今、寸胴でゆでた鳥の肉を上げて、香味野菜の入っただしの中に移しています。
この肉が冷めるときにだしの味を吸収して美味しくなるんだそうで、ゆでた鶏肉も7分の茹で上がりであとは余熱で熱奥までを通すんだそうです。
「そうすると鶏肉がパサつかないでおいしくなるんだよ。」と教えてくれました。

この人は左利きなので大概こういう角度になります。
でも実は左右両方で調理ができるんです。
初めは何かおかしいなあとしか感じていなかったのですが、中華鍋や中華お玉をいつも間にか左右の手で持ち替えているんです。

ほら、右手でお玉を持っているでしょ?!
- 2015/04/29(水) 00:42:29|
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ご覧の通り、感度の高くないフィルムで撮ったようなブレブレの写真です。
昔はよくこういう写真になったものだなあとちょっと懐かしいような。

「ハイッ! できたよ~っ!!」
それにしても両手鍋をこうして持ち続けるのは大変なことだなと思います。
片手なべなら持ちやすいのでしょうし、力も入るのでしょうが、手首の自由度が低くなるのかもしれません。
中華料理の料理人の間ではこの両手鍋を扱える人の方が腕前を誇るのだと聞いたことがありますが、どうなんでしょう。

さあ、休憩前に少し仕込みをしておこうか。

吉林出身の調理人と台湾出身の料理人。
大陸人と台湾人。
それを日本人が撮る。・・・いえ、食べる。
庶民の間でのつながりです。


この奥の方をこの前撮らせていただいたのですが、合間に見せてくれる笑顔は最高です。
言葉が通じないことが歯がゆいですが、「非常好吃。谢谢。」と、声をかけるようにしています。
「再見。」
- 2014/11/23(日) 00:01:38|
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以前、「今度来た時に写真を撮らせてください。」と頼んであったのですが、
食事をして、もたもたしているうちに「(昼食休憩前だからもう最後のチャンスだよ。」と、中華鍋で料理を作るのは・・・・最後の注文なので・・・一回だけだよと言われて慌てふためいてしまいました。

この方は台湾出身の料理人。日本語を話します。
前回ここで撮らせてもらったときに「いいよ、いいよ奥にははいったらいいよ。」と大きな声で促してくれた方です。

ここの厨房は正面の壁の方に照明がほとんどないのでちょっと暗いです。
なんだか集安に旅行した時に立ち寄った食堂を思い出します。
もっともそこではステンレス製のではなくてタイルの設備でしたが。

中華料理は短時間に強力な火力で仕上げていくもいのが多いので、シャッターチャンスはごく短いのです。
感度の設定だけはしてあったのですが、「今日撮らせてもらえますか?」から「チャンスはこれだけだよ。」まで数秒という状況で、カラーで撮るのかモノクロで撮るのか、シャッタースピードはどうするのか考える暇さえありません。

とにかく調理人のほうは手際がいいですから、その作業の早いこと。それに比べて・・・・・。
これでは絶対に報道カメラマンは務まりません。準備が足りませんねぇ。
この写真が精いっぱいというところでした。

外国から日本に来て働き生活している人たちが、朝起きた時、夜寝るときになにを思うのか・・・ふと想像します。
世界はますます緊密に結びついているのに私の頭も生活もインターナショナルからは程遠いので少しずつ海外の人との接触を増やしていこうと思います。せっかく京都に住んでいるのですから。
- 2014/11/22(土) 08:02:43|
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