60年代、70年代に青春期を経験した者と、90年代、00年代に青春期を過ごすものとではおのずと行動の様子は違う。
情報に接する機会もその広さも大いに違うのだから。
ラジオの深夜放送さえ知らなかった私と比べては話しが極端になりすぎて正確でないのは言うまでもないとしても・・・・。

知恩寺をはじめとする手作り市には、中・四国から、東海・北陸、関東から出店者がある。
そしてそうした人は自らのコンパスの軸を中心に相当広範囲に移動しているようだ。
そういう生活のありようを私は思い描いたことさえなかった。

台湾からのお客さんだ。
流暢で落ち着きのある英語でやり取りをしている。 そういうところにも彼のこれまでの行動範囲が推し量られる。

話をしていくと、私の生まれ育った町からほど近い町からの出店だと分かった。
奥さんの生まれた町は、西隣の大きな町。

私が「今度ストールを付けた人を撮るのに、ピンやリングの面白いものはないのかなあ。」と覗き込んでいると
彼が「写真を撮られる方ですか?」と声をかけてくれた。 カメラを手にしていたわけではないがリュックを担いでいたからそう思ったのかもしれない。 が、
「見ていただいている雰囲気や見方がどうもそう感じさせたのです。関心を持っていることが違うと見方も違いますからね。」とのこと。大した観察眼だ。
最近、ごく、たま~に「お初にお目にかかります」の方から、「写真をされている方ですか?」と聞かれることがある。自分が取り組んでいることで人相、雰囲気が変わるのは面白いことだし、うれしくもある。
と言って、自分では何がどう変わったのか皆目わからないのですが。

京都での出店は初めてのようですが「京都に行きたいなと思って。」と京都を楽しむことも目標の一つ。
奥さんもご一緒だから、楽しい出店になるでしょう。
生活をこわばらせない若い人の柔軟さは学ばねばならないと思う。

「今どきの若いものは・・・・。」と思うことも、ことに私のような性格のものには、山ほどある。
が、一方で若い人から教えられ示唆されることもまたたくさんある。

ともに現代を生きる者同士だ。
- 2015/06/28(日) 00:02:05|
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この人のフライヤーをネット上で見た方が愛知県からはるばるアクセサリーを求めに来られた方があったのだのだそうです。
すごいことですね。

どの作品も品があります。
さて、私がねらっていたのはこういう感じでした。

アジサイのイヤリングを手に幾つも持ってもらいました。
「窓辺に並べましょうか?」

この動作がいいですね。
そうかポーズではなくて動作を撮ればいいんだ、と改めて思いました。
動作のニュアンスを撮る。 意識したいと思いました。

雨が窓にやさしく流れるとよかったのですが。

まつ毛の長い人でした。
- 2015/06/24(水) 00:00:34|
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先日、ギャラリーに伺て写真を撮らせていただいた同じ方です。
たまたま見逃した別の部屋があったので別のコースを延長して見に行ったんですが、姿が見えたのでまた図々しく入っていきました。
先日の地味な服とは一転、白いワンピースでした。
この写真では色かぶりをしてしまっていますが・・・・。
sejji

湿気のある暑い日でしたが、さわやかな印象でしたので、ぜひにとお願いしました。
快く、「私はどうすればいいんでしょう。」と引き受けてくれました。

私は以前からこの部屋の窓が好きですのでそれに近づいていただきました。
今日は窓からの自然光も比較的豊かです。

窓枠が白と青ですので、その雰囲気でと思ったのですが計算が足りませんでした。
作品のための照明と木製の作り付けの台のために黄色く色かぶりをしてしまいました。

ですが、この人の年齢にふさわしい体の柔らかいラインがいい感じです。

脚まで入れるとさらにまたあるムードが出てきますね。
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- 2015/06/23(火) 00:02:58|
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この人は「私は写真を撮ってもらうときいつも目をつぶって『半目』になるんですよ。」と言われるのです。
けれどアクセサリーを作っている作業中に撮った写真のほとんどは、しっかり目をあけています。
もちろん必要上伏し目がちなものはありますが、『半目』といったものは1,2枚です。

終わりごろ場所を少し移して立っていただきました。
するとどうでしょう。私がシャッターを切る瞬間に目をつぶる場面がすこぶる多くなったのです。
やはりこれは『撮られる』を意識した時の心理を反映した動作なんですね。

写真写りが悪いだとか、目をつぶってしまうというのは、大半は撮る側に責任があるのだと私は思っています。
どうにかして「撮られる人の心理」をつかんで目を閉じなくてよいように撮るのが「腕」というものでしょう。そう自分に言い聞かせています。
こうした作家さんたちがお客さんと話すうちに「これとてもお似合いですよ。」と勧める場面をよく見ます。
そしてお客さんが鏡を覗いてみて「あら、ホント」と今までつけてみなかったタイプのものが意外にも自分に合うことを発見している場面に遭遇します。
大したものだなあと思います。

こういうものをつけて気分を明るくしてもらえたらいいなあとか、私自身が大好きだから・・・・すべての人に喜ばれるというわけにはいかないけれど・・・・気に入ってくれる人がいるといいなあ、とかいろいろな思いを込めて作られるのだそうです。
紫のアジサイと白のアジサイがありますが、左右でそれぞれ色違いをつけたら、顔の角度を変えるたびに印象が変わって面白いかもしれません。
写真のものはアジサイではありませんが、ビーズを使った花で、ちょっと高級感があります。

昔、「雨が 小粒の真珠なら 恋はピンクのバラの花」という歌詞の歌がありました。 確か橋幸夫さんが歌いましたね。
作詞家はどんな顔をしてこんな歌詞を考えるのかなあと思いました。降ってくる雨が真珠だったら町中危なくて仕方がない。人は大騒ぎで拾いあうだろうし、自動車のタイヤは滑って事故ばかりで・・・・などとちっとも詩的でないことばかり考えていたことを思い出しました。
面白くない男でしたね。

もっと絞れば天井から降る雨粒も見えたのに・・・・。
私の注文で白のアジサイを耳にもっていっていただきました。
- 2015/06/14(日) 00:01:34|
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梅雨ですね。昔ほど雨は嫌いじゃないですが、とにかく外に出にくいのが困ります。何しろ主たる移動手段が自転車ですから。
でもそんな雨の日に「素敵なあれを見たいからお出かけしよう。」という風に思ってもらえるものを作りたいという方に出会いました。
ご自身は「雨は好きなんです。」とのこと。

アクセサリーを作っておられます。
ギャラリーに入ると丸いテーブルの上に糸や工具などが置いてあって、ご自身は客待ちの時間に「制作中」でした。
私は、昔と違ってこういう女性用のアクセサリーも「工芸」品としてもみることができるようになりましたから、入場にそれほど抵抗感はなくなりました。
手作り市などでたくさんのアクセサリー作家さんの作品を見せていただきお話を伺ってきたおかげです。

この仕事をもっぱらにする様になった経緯なども聞かせていただきながら、制作の様子を撮らせていただいています。
会場には異なった雰囲気のアクセサリーがコーナーごとに並べられています。
部屋の中央のテーブルには季節がらアジサイのピアスです。紫と白。
そのテーブルの上には天井からつるされた細い枯れ枝。 そして透き通るガラス玉の雨粒が落ちてきています。

穏やかな口調の方で、会話していると気持ちが落ち着かされます。
「制作もあまり速くないんですよ。 お客さんのお求めに追いつかないことがあるくらい・・・・・。」

年齢層などでお買い上げの傾向が違う様子なども話していただきました。
ビンテージ(この言葉は日本語的な意味で)なビーズを使った華やかな感じのものもあれば、こんな落ち着いた質素な感じのものを女性がつけるかなあと…私のようなものは・・・・思うようなものもあります。 でも好評なんだそうで、
「ちょっと年上の方などがお買い上げになりますよ。」

他のお客さんが入ってこられた時には「(お客さんの) お相手をしてあげてください。」と言いながらの撮影です。
- 2015/06/13(土) 00:01:53|
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