京都の先斗町といえば舞妓・芸子、鴨川の床など。いかにも京都といった場所です。
木屋町にしろ先斗町にしろ、一時期やたらと若者が多くなって、しかも河原町はおかしな車が列をなすといった雰囲気で・・今はそれも排除されましたが・・大人の街ではなくなりました。
一方で我々庶民には縁のない「高根の花」的なお店も。
そんなわけで、もう長いことこの辺りでは飲んだことがありません。
祇園甲部の歌舞練場を少し南に下った場所にこんなお店がありました。
「えっ?いまどきこの場所に豆腐屋?! この下はかつては鴨川の河原だったはず。水はどうしてるの?かっこだけの観光豆腐屋?・・・・。」

看板も新しいし・・。(京都のお店の看板は素晴らしい書のお手本がたくさんあります。書をしている人にはたまらない町です。)

そこでいつものように好奇心のままに「すみません・・このお豆腐屋さんはここに長いんですか?」
お店はずいぶん以前からあったようで、私がここを通る時には大概お酒が入っていましたから気付かなかっただけのようです。

「間口も広くないし、特に昼間は目につかないようですよ。お店のことを知って訪ねてこられても何度も行き過ぎてしまうようで。周りも似たような家の並びで分かりにくいんでしょうねぇ。」
お客さんに湯葉をすくってもらうこともしているそうで、こいう風にやるんですよと実演してくれた。
「もう少し時間をおいてすくわないとこんな風にまだらになってしまうんです。」

「あの、失礼ですが、いぜんは『きれいどころ』として働かれていたんではないですか?」
「いいえ、こういう接客もほとんど経験がなかったのですけれど。・・・。」

「ただ案外こういう丁寧に几帳面にしなければいけない・・・湯葉作りのような・・仕事が性に合っているようで、いついてしまいました。」とのことでした。
実はやはりこの場所に井戸があるのではなくて、井戸は南の方にある工場にあって、豆腐生産はそこでしているとのことでした。
「湯葉作りはここでしていますが、やはり水が肝心でしょ。だから工場から毎日たくさんの水を運んできて使うんですよ。」

「写真撮らせてもらっていいですか?」「どうぞ、皆さん勝手に撮っていかれますよ。向こうの入り口からはいっていただいて・・・。えっ?!商品を写すんじゃないんですか? かわったはりますね。」

テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2012/01/04(水) 00:01:33|
- 人物
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今年も、こちらに伺うと素敵な人にお会いできますね。
soujyu2さまが撮られるから、更に美しさもアップするのでしょうね?
楽しみにしています。
- 2012/01/04(水) 13:35:29 |
- URL |
- kanmo #UwJ9cKX2
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ご訪問ありがとうございます。
どの方にも私ではとらえきれない美しさや魅力がありますね。
お店を訪れたお客さんたちと話されているとき、仲間やご夫婦で話されているとき、あるいはまたご自分の製作した作品について話されているときなどに見せていただく素敵な表情をなんとかつかみ取りたいと思うのですが、後手に回って取り逃がすことが大半です。せっかく撮らせていただける機会だと思うとかえって固くなってしまうのだと思います。修行が足りません。
今後も御批評ください。
- 2012/01/04(水) 16:47:42 |
- URL |
- soujyu2 #-
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